備えたものは大抵使わずに終わるもの。
現在私は日本一周第一部も終了し、現在は第二部の準備を進めている所です。そんな中でやはり苦心するのは第一部の時と同様に装備の取捨選択。これまでの旅でも「こんなトラブルが起こるかもしれない……」に備えた装備品の死蔵ぐあいといったら目も当てられませんでした。
しかしそんな経験もまた次に活かすための教訓。日本一周もまだまだ道半ばですが、200日を超える浮浪者生活の中で私なりに必要なものとそうでないものがおぼろげながら見えてきました。
今回は第二回目のリストラ会議という事で、もっていく装備、戦力外通告する装備をまとめていきたいと思います。日本一周開始前には
自転車日本一周の装備(自転車編)
自転車日本一周の装備(登山編)
自転車日本一周の装備(カメラ・パソコン類)
というように分けて装備を紹介したので、第二回リストラ会議も上の3カテゴリに分けてやっていきましょうか。
ちなみに第一回は日本一周13日目に行いました。早い……。
ここでは登山靴を新調したんでしたね。新しい登山靴で最初に登るのは利尻岳かな? とか言っていましたがそんなことは全然なかったぜ……。
リストラ会議(自転車編)
カメラホルダー
まず最初に肩を叩くのはカメラホルダー。これはInsta360 ONE X2 という360度カメラを自転車に固定するためのクランプ式ホルダーです。
せっかく自転車で日本一周するんですから、自転車からの絶景もバッチリ動画で撮りたいですよね。そのために必要なのがこのホルダー。
これで日本の素晴らしい道を撮りまくるぞ~!!!
そんな風に思っていた時期が私にもありました
まずビックリするくらい私がこのInsta360 を使用しないという大誤算。
YouTubeなどの動画を主に扱うメディアを使って旅をしている方々ならともかく、私は情報発信に使っているのが写真と文章がほとんどのブログのみ。動画用カメラというのは、写真はもちろん撮った上でそれでも尚! というときにようやく引っ張り出されるものでした。
日本一周第一部で「それでも尚!」があったのはただの一度きり。
それも撮りっぱなしで全く現像していませんしね(๑-﹏-๑)
旅中に動画データを扱うのはデータもデカく編集も手間でかなり大変。日本一周しながらYouTuberやっている方々はヤバイ(誉め言葉)です。
写真の現像なんかは色味の調整くらいですから……
っていやそれが一番面倒なんですよ。゚(゚^ω^゚)゚。
カメラホルダー自体の不満は自転車の振動でホルダーがすぐ緩むところでしょうか。走行中に脱落すること幾たびか。クランプを締めるハンドルの柄が長いのが緩みやすい要因ですね。振動+重力の影響が大きいので。同じクランプ式のスマホホルダーは全く緩みませんし。
そんなこんなでカメラホルダーはリストラです。というか度重なる脱落で破損したのでもう処分しています。リストラというか殉職……補充は無しです。
サイドスタンド
お次は自転車には着いていて当たり前、サイドスタンドです。これもリストラというか……
殉職です。゚(゚^ω^゚)゚。
やはり重すぎる私の自転車、後付けのサイドスタンドではもつはずもありませんでした。
サイドスタンドが逝った回はこちら。
この日は苦難すぎて思い出すだけで元気がなくなりますよ(๑-﹏-๑)
第二部ではサイドスタンドは取り付けないで行きます。スタンドが無いと自転車と自撮りするのが大変ですが仕方ありません(๑-﹏-๑)
フロントライト
2014年に購入したこの乾電池式のフロントライトがいよいよ寿命を迎えたので同メーカーのUSB充電式フロントライトに変更。
電気を使うものはこれを機にすべてUSB充電式に変更しようと思います。たびたび電池を購入するのも結構手間でしたからね。
ボトルホルダー
初期装備はこの500ml 2本分のボトルホルダーを装着していたのですが
後輪側のホルダーをこのマルチケージに変更しました。毎日が長距離ライドの日本一周ではやはり2Lのペットボトルを取り付けられるボルダーはマストですね。2L飲料を買う方が経済的でもありますし。
ホルダーの変更は日本一周11日目にやっていたのですが、初期装備とは変わっているのでこの記事でまとめさせてもらいました。
自転車の装備に関してはこんなものですか。これらはあったらあったでまあそこまで邪魔なものでもないですね。自転車のフレームに取り付けるものなのでバッグのスペース取らないですし。しかし他の備はそうはいきません。バッグの中に納まるものなので削れば削った分だけスペースに余裕ができます。心を鬼にして削っていきますよ(▼∀▼)
リストラ会議(登山編)
野宿が主な日本一周において登山道具とはすなわち家。テントや寝袋といった必需品ばかりなのでリストラするのは本当に細々したものです。
ホットサンドメーカー
一言で言えば食パンに飽きました。
旅も100日越えてからはほとんど使った記憶がありません。ホットサンドメーカー自体は非常に優秀なツールなのですけどね。
ジャムなりソースなり挟んで焼けば暖かいパンがいつでも食べられますし、簡易のフライパンとしても使えますし。
ただ食パンの消費ペースがそれほど早くない私にとってはメリットよりも場所をとるというデメリットの方が大きくなりました。食パンは体積ありますし、適当に保管しているとカビるしで結構難しい食料なのです。
まあパンに飽きたというのも私の個人的な好みの問題ですし、登山にブログにカメラと色々装備がかさむせいで荷物のスペースがカツカツなだけなので、他の旅人には全然おススメできるものですホットサンドメーカー。
ただ私の場合は使用頻度も少ないので日本一周第二部ではお留守番してもらいます。日本一周の様な長丁場の旅ではなく1,2泊の自転車旅行やキャンプなどでは今後も全然使えますしね。
虫よけスプレー
これは効いているのか効いていないのか全く判断が付きませんでした。虫が寄らない様な気もするし、普通に虫刺されもある様な気もするし……。蚊を寄せ付けないというのであればテント内を蚊取り線香で燻すのが一番効果がありましたので、第二部はそれで行きます。
※決してテント内での火の使用を推奨するものではありません
ヘッドライト
自転車のフロントライトと同じでこれまで電池式のものを使っていたのでUSB充電式のものに変更。充電方式は揃えておきましょう。ライトの出力も弱くなっていたのでちょうどいいですね。以下のものを購入しました。
エアーピロー
折り畳みの枕です。これ自体は素晴らしかったんです。枕があるのとないのとでは眠りの質が段違い。感触も良くて非常に快適なアイテムでした。
ただ一か月ほどで穴が開いてしまって耐久性に疑いを持ってしまったんですよね。枕があるに越したことはありませんが「壊れるたびに買うのか?」とおもうと2個目の購入に臆病になってしまっています。
壊れてから半年間、枕が無くても旅出来てしまったので無いなら無いで問題無いという証明がされてしまったのも良かったような悪かったような。これも殉職枠ですね。補充は……とりあえず無しで。
リストラ会議(カメラ・パソコン類)
私の旅の意義そのものである写真。そしてそれをブログとしてまとめるためのパソコン。リストラしようもない装備ですが周辺機器に関してはけっこう戦力外通告するものがあります。
レンズ
3本の交換レンズを持って旅に出ましたがなんとここからレンズを2本減らします!
タムロン 28-75mm F/2.8 Di III RXD (Model A036)
お留守番してもらうレンズはまずタムロン 28-75mm F/2.8 Di III RXD (Model A036)!
焦点距離28-75㎜という扱いやすい標準域のレンズです。焦点距離というのは、この値が大きくなるほど遠く狭く、逆に値が小さくなると広く景色を撮ることができると思ってもらって大丈夫です。
人間の目(片目)の焦点距離がだいたい50㎜と言われているので、焦点距離28-75㎜のこのレンズは人が見たままの景色に近い画角で写真を撮ることができます。
まず人間の目(焦点距離50㎜)で「あ、この景色いいな」と思ったものは大体このレンズで撮ることができるので扱いやすいんですよね。28㎜はそこそこ広角で75㎜もまあまあ望遠なのでちょっと凝った構図の写真も撮れますし。
タムロン 70-300mm F/4.5-6.3 Di III RXD (Model A047)
次のお留守番はタムロン 70-300mm F/4.5-6.3 Di III RXD (Model A047)です!
70-300㎜という焦点距離からもお分かりのようになかなか遠くまで撮ることのできるレンズで
近づける距離が限られている競馬のお馬さんを大きく撮れたり
御鉢の反対側から山頂に立つ登山客をぶち抜いたりと迫力のある画が撮れるのが望遠レンズの魅力です。
そんな素晴らしいレンズたちをなぜレギュラーから外すのかと言いますと……
この新兵器を手に入れたからなんですねぇ(▼∀▼)
タムロン 28-200mm F/2.8-5.6 Di III RXD (Model A071)
それがこのタムロン 28-200mm F/2.8-5.6 Di III RXD (Model A071)!
28-200mmですよ。
レギュラーから外すレンズが28-75mm, 70-300mmですからこの一本でだいたいその二つのレンズの画角をカバーできているんですよね。
惜しむらくは望遠側が200㎜しかないことですがそこは我慢、というか許容の範囲内です。200-300㎜の画角を捨ててでもこのレンズに変える理由はレンズの交換が必要なくから。
28-75mmのレンズを装着している時、「これ75㎜以上で撮りたいな」と思いながらもレンズ交換の手間を惜しんでそのままの画角でお茶を濁したことが何度あったか分かりません。
私の場合、写真撮りたいと思う時って自転車に乗っている時か山に登っている時なんですよ。しかしそういう時って足を止めたくないという状況であることがほとんどなんですよね。
車上から写真を撮るならまだしもレンズ交換となればいったん駐輪しないといけませんがそれは非常に面倒。移動中は漕いでるリズムを崩したくなくてコンビニに寄るのも億劫なくらいです。足を止めるストレスというのは登山時にはより顕著で、補給でさえ足を止めずに行えるよう工夫をしているのにレンズ交換となるとザックを下ろしての完全停止。基本時間との勝負なのでレンズ交換の手間を惜しむシーンは結構あります。
しかしそんな悩みともこれでおさらば。いい画が撮れるレンズがあってもそれに交換しなければ持っていないのと同じですからね。
カメラのF値について
ちなみにタムロン 28-75mm F/2.8 Di III RXD (Model A036)の名誉のために書いておかねばならぬと思ったのですが、このレンズは決して今回採用するタムロン 28-200mm F/2.8-5.6 Di III RXD (Model A071)の下位互換ではありません。28-75mmの方が値段も高いんですよ。違いはF値です。
28-75mmのほうは『F/2.8』で28-200mmのほうは『F/2.8-5.6』ですよね。これがめちゃくちゃ大事。Fというのはレンズの絞りのことでこのF値が小さいほど絞りは開き、取り込む光の量は多くなります。レンズに刻まれている『F/OO』という値は、「このレンズは最大でOOの値まで絞りが開きますよ」という事なのです。
F値が小さいほど多くの光を取り込めるわけですがそれが何なのというとまず被写界深度が浅くなります。被写界深度とはピントの合う空間の広さのことでF値が小さくなるとこのピントの合う空間は狭くなるということです。
つまりF値の大きいレンズの場合、カメラの前にABCDEと物を置いてCにピントを合わせた時
カメラ A B C D E
このようにBCDにもピントが合い、AEはボケるとします。
反対にF値の小さいレンズの場合はCにピントを合わせると
カメラ A B C D E
Cにのみピントが合い他のものはボケるといった具合です。デメリットに思いますか? いえいえこのボケが欲しいんですよ(੭ु *`∀´* )੭ु
一つのみにピントが合って他がボケるというのはこういう感じです。
他がボケることで被写体を際立たせる。これが一眼の楽しいところの一つです( ˶´ヮ`˵ )
他にも、取り込む光の量が多いのでシャッタースピードが小さくなるなど低いF値の素晴らしい点は枚挙にいとまが無いのですが、全部あげているとリストラ記事の趣旨から離れるのでこの辺にしておきます。
F値が大きいと反対に被写界深度が大きくなって手前から奥までパキッとピントの合った写真を撮れるなどの利点があるのですが、絞りを狭める(F値を上げる)分にはいくらでも絞れますからね。私はF13以上に絞ったことないかもしれません。
先の二つのレンズの話に戻しますが
「28-75mmはどの焦点距離でも『F/2.8』」
「28-200mmは28mmの時は『F/2.8』ですけど200mmに近づくにつれてFの値も『F/5.6』に近づいていきますよ」
ということ。今回採用する28-200mm F/2.8-5.6だと「75mmでもF2.8の絞りでぼかしたい~」などはできないというわけです。それよりも利があると判断したからこその選手交代ですがね( •̀ᴗ•́ )
カメラバッグ
その名の通りカメラを入れるバッグですが旅中このバッグがカメラを収めたことはありません。もはや調理用の鍋入れとなっています。
カメラは移動中は自転車のフロンドバッグに入っていますし、登山時も特殊なアタッチメントでザックのショルダーハーネスに取り付いています。登山時に雨が降った時はさすがにザックの中のカメラバッグに避難させるだろうと思っていましたが、カメラをジップロックに包むという技を編み出してからはいよいよ無用のものと化してしまいました。
ザックのスペースを取るばかりなので文句なしのリストラです。カメラを主とした旅をしていてまさかカメラバッグが必要ないとは私もビックリです。
ポータブル電源
パソコンを充電できるようにとAC出力に対応したモバイルバッテリーなのですがパソコンに使うと電池の消費が激しすぎます。フル充電でパソコンの稼働時間が1.5倍になる程度なのでその程度の延命のためにこんなデカいバッテリー持ち歩くくらいならおとなしくマックやファミレス利用できるときだけパソコン作業をした方が良いなと思い今回リストラです。
それはそれとして20000mAhのバッテリーはあると便利だったのでコンパクトなものを購入して二部には持っていこうと思います。
さいごに
結構不要なものがあぶりだせましたね。100均で手に入る様なものまで含めるともっとあれ要らないこれ要ると話せるのですが、消耗品にまでスポットを当てるといくらでも文字数がかさんでしまうのでこれくらいにしておきます。
日本一周完遂した時も装備にダメ出しがあるのか今から楽しみです。ここまででも200日以上日本をふらふらしてきたので、これ以上「あの装備が欲しかったのに!」みたいな大きな見落としはありません。多分ないと思う。ないんじゃないかな。まああ少しは覚悟しておきましょう。
まあ日本を旅するくらいなら最悪どこでも新たな装備は入手できる時代。準備段階から俺もこれもと気負うと余計な荷物になるというのはよく学べましたし、気軽に、それでいて慎重に日本一周第二部も頑張っていきましょうかね( ⑉¯ ꇴ ¯⑉ )
ここまで読んでくださってありがとうございます。
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