【71日目】地獄の斜里岳&クリオネキャンプ場③(2022-7-28)

クリオネ3泊目!
本日はここクリオネキャンプ場を拠点にしながら斜里岳に登ります。

片道30km弱ですからまあ坂道だという事を考えても往路3時間くらいで行けるでしょう。

管理棟にて朝食をとります。
セコマパスタ温めなおし、トマトを食べて準備完了。
晴れの予報待ってここまで天気待ちしました。
北海道百名山の一角『斜里岳』!

気持ちよく登りますよー!

目次

7:00 クリオネ出発

があああ!!!

北海道お前はいつもそうだ!

天気予報は予知ではないとはいえ晴れだと言われれば期待してしまうでしょう( ˃̣̣̥⌓˂̣̣̥ )

しかし斜里岳のために何日も再び天気待ちはしていられません。
この次は知床半島にある山『羅臼岳』にもいかなくてはなりませんからね。

時間は大切です。

幸い霧雨という天気。
雨雲レーダーで見るに甘くもがかかっているわけでは無いので土砂降りにはならないでしょう。
最悪天気が荒れるなら登山口前で引き返してもいいわけですからね。

とりあえず登山口めざして進みます。

8:10 登坂開始

一時間走ってようやく坂道が見えて来ました。
ここからが大変なところですね。

うーむ。
天気に変化は無し。

晴れは奇跡が起きない限り無理そう。
最悪、土砂降りにならなければ良しとしますか。

しかしせっかくこんな過酷な状況なんですから写真に残しておかないともったいないですね。
面倒ですが自転車停めて写真を撮ろうと思いま……






ガシャン!!!


スタンドアアアアアア!!!!!

泣きっ面にハチ。
雨の中スタンドまで折れて私はもう……。

もともとこの積載車を後付けの片足スタンドで支えようというのが無理な話だったのです……。

スタンドよ安らかに……。

霧雨にスタンド破損にがっくり。
そんな中ようやく青看板に『斜里岳登山口』の文字が見えて来ました。

絶望の表示ですよね。
この時の私の気持ちは絶望です。

雨脚強まって来てそんな中坂道を約8kmも……?

ぐおおおしかもめちゃくちゃダート道。
もちろん手で押して登っていますがそれでもタイヤが砂利に埋まってハンドル取られます( ˃̣̣̥⌓˂̣̣̥ )
何だこの過酷さは。

あまりに道か悪いので側溝にタイヤ乗せて登っていきます。
しかしこの側溝も長くは続いておらず。

あまりにも過酷。
これならば自転車抜きで己の足で登った方がはるかに楽。
しかし帰りのことを考えると自転車あった方がまだ下りが楽だろうという事で必死に登っていきます。

ようやく本日最初の目的地『清岳荘』の文字が見えて来ました。

車めっちゃ停まっている……。
車中泊組でしょうか。

10:30 清岳荘到着

3時間半かけてようやく登山口に到着です。

山頂ではありませんよ。

ここまでやってようやく登山口です。
あまりにも大変でした。

雨に打たれ、スタンドはおれ、ハンドル取られて、ハエブヨにまとわりつかれ……。

いったん清岳荘に入って登山計画を確認します。
斜里岳自体はそう難しい山ではありません。

コースタイムは往復で6時間弱。
今登ってもまあ17時くらいには下山できるでしょう。

帰りは頑張って登ってきた道ですから坂道をスイスイと下りられるとして、ここからクリオネまで2時間ちょっとという感じですか。

19時ごろにクリオネもどればまかない飯も食べられます(まかない飯は20時まで)。

……行ける。

雨も霧になって体がびしょぬれになるという事もありませんしね。

そうと決まれば行動開始。
登山届出して出発です。

11:20 登山開始

渡渉の多い斜里岳。
昨晩から朝にかけて結構雨が降ったようですから、沢の状態を見て撤退かどうかをまず決めましょう。

道はなんてことはないです。

山頂まで3.6km。

ここまではいつもの登山。
ここからが斜里岳の特徴たるーー

沢です。
沢を眺めながら登るというわけでは無いんですよね。

この斜里岳は

ピョン♪ 

ピョン♪ ピョン♪ 

スタッ。

沢を渡りながら登るのです!

沢つたいに登っていくんですけど、沢の側を登るというわけではありません。
沢をジグザグに渡り続けながら登っていく、連続渡渉の山なのです。

面白!

普段の斜里岳を知りませんけど渡渉困難というほど増水もしてないですね。

岩も頭出していますし、横着しなければ足を濡らさずに渡れそうです。

いや斜里岳おもしろッ!

登山口行くまででちょっと嫌いになってましたけど、登ってみると面白すぎます。

12:10 仙人洞

12:15 新道と旧道の分岐点『二股』

ささルートの分岐点です。
旧道はこれまでのような沢伝いの道です。
新道は熊見峠を越えていく少し長めのルート。

旧道で渡渉を楽しんで、帰りに熊見峠から下りてくる周ルートが人気のようですね。
というのも沢は下りが難しく恐ろしいのです。

はやく頂上行きたいのと、帰りにケガしたくないことから私もその登り旧道、下り新道のルートで行こうと思います。

これ人工物かと思ったら天然の幹から水が流れているだけ……!?
自然の芸術よ。

蜘蛛の巣がデカい。濡れた蜘蛛の巣って綺麗ですよね。

二色使いのペンキ初めて見ました。
凝っていますね。

というか滝のスケールがデカい!

見ごたえがありますよ。

というか渡渉に滝に、斜里岳って妙高山に似ている気がします。
私が妙高山登った時もこんな天気だったので余計にそう思うのかもしれませんが( ⑉¯ ꇴ ¯⑉ )

休憩。
ザックがもう登山口に向かう時点でびしょびしょです。
明日晴れたらカラッカラに乾かしたいですね。

写真で見るとスリリング。

ですが足の踏み場も多いですし、道を見失わなければ難しいところではないように感じます。

天気だけは冴えませんね。
もう完全にガスになって、雨は降っていませんが。

13:45 上二股

沢の源流部の上二股。
ここで新道と旧道が合流です。

旧道を登ってきたので帰りはここから新道に入ります。

分岐すぐ近くに携帯トイレのブースがありますね。

樹林帯が切れると胸突き八丁のガレ場の登りになります。
いやますます妙高山!

渡渉、滝、急登。
そしてガス!(それは私だけ)

14:10 馬の背

ここまで来たら頂上はもう少し。
馬の背を登りきると視界が開けてすばらしい展望が……

いつものこと。
ここまでくれば無事に下山するだけで上等です(๑-﹏-๑)

14:30 斜里岳登頂!

ガスガスの登頂!
軌跡は起きなかったようですね。

こんな状況であれば雨に降られないだけマシ、かな。

晴れていれば次に登る羅臼岳はじめ、知床連山やオホーツク海まで見えるようなのですが……

ダメだ、何も見えません。

となれば長居する必要もありませんね。
新道から今度は下山していきますよ。

ハイマツが多少茂っていますね。
オプタテシケの足元にも及ばぬわ(豹変)

16:10 熊見峠

アップダウンが多く新道より体力は使います。

誰が何喰った跡です。

問題という程の事ではありませんが、再び膝痛再発!
ぐぎぎ、利尻と同じで下りの時に痛みが出るようになっています。

腹立たしい。まだ休息が足りませんか。
登山で痛めた膝ではないのに、登山だけで痛みが尾を引きます。

17:10 二股

下山ペースが落ちますねぇ。
下りで時間が稼げないとコースタイムは伸びるばかり……。

本来の予定では下山完了している時間。
まあ焦らずトラブルなく下りましょう。

チィイッ!
いまになって晴れるなど( ˃̣̣̥⌓˂̣̣̥ )

今日ずっと『ぐぬぬ』ってますね。

悔しいが美しい……。
やればできるじゃないですか斜里岳。

17:50 下山完了

明るいうちに下山完了。

登山届に下山時刻書いて、あとは、クリオネに戻るだけですが……。

それが一番大変なんですよね。

マウンテンデューでエネルギー補給。

帰りのことを思って放心していると清岳荘に泊まっているおばさまから差し入れ頂きました。ありがたい。旅立つ力が湧いてきます。

まだ車が残っていますがこれは明日登る組ですね。
今日最後に斜里岳に入ったのが私だったようなので。

そろそろ出るかと思ったら車中泊予定のおばさまが声をかけてきました。

おばさま「斜里岳どうだった!?」

私「楽しい山でしたよ。天気はあいにくでしたが( ˃̣̣̥⌓˂̣̣̥ )」

お「難しいとこあった?」

私「7合目付近のピンクテープが分かりにくくてちょっと探してしまったくらいですかねぇ」

こんな感じの世話話で特に何も気に留めていませんでしたがあえてこの会話を描写したのは縁が繋がるからです。まさかこのおばさまとあそこで再会するとは……( ⑉¯ ꇴ ¯⑉ )

18:40 清岳荘出発

こんな時間に出発したのは全ては私の見通しの甘さ。
この時期の北海道は20時前あたりまでうっすら明るいので余裕があると思っていたんです。

しかしそれは晴れの日の平地の話。
山麓はもっと早く暗くなります。

またこのダート道。下りだからと言って自転車でサクサク下りられるわけもなく。
結局舗装された道以外は押しながら下りる必要がありました。

そんな道で日暮れ。
容易に舗装された道に出られず。

ヘッドライトを出すも心もとない明り。
スピーカーの電池は切れてクマにおびえながらの下り。

心底肝が冷えました。
繰り返しますがこんな恐怖を味わったのは全て自分の見通しの甘さ故。

恥をさらすようですが戒めのために記録を残しておくこととします(๑-﹏-๑)

本当に日本一周の旅全てを通した中でこの斜里岳登山は第一位の辛さでした。
斜里岳自体は何も悪くないのですけどね。

雨の中の清岳荘までの往路、日暮れの復路がひどすぎて……。

20:40 クリオネ帰還

このクリオネの看板見た瞬間めちゃくちゃ安心しました。
レンズに指がかかっていることにすら気づかないくらいです。

20時過ぎているのでまかないも終わっていますね。
もうとにかく今日は休みたいです。

全てのことは明日の私に任せましょう。
行動時間14時間。日帰りレベルの山で私は一体何をやっているのか(๑-﹏-๑)
いい経験を積ませてもらいましたよ。これはマジ。

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