【56日目】オロロンラインのハイライト。サロベツ原野をぶった切れ!&ライダーハウスみどり湯①

2022-7-13

目次

みさき台公園からスタート

おはようございます。天気予報通りに昨日の夜から朝にかけて割と強い雨。

テント内は快適なんですがこう降られると撤収が面倒です。ただでさえ膝の痛みでしゃがんだり立ったりが手間だという時に。゚(゚^ω^゚)゚。

とりあえず朝食にしましょう。最近好きなのがセコマで見つけたこの薄いカレーパン。まさにホットサンドメーカーで挟まれるために生まれてきたようなカレーパンです。
辛さが強くて非常に好みな味。リラックスできました。

腹も満たしたところで気が狂うほどに面倒な撤収を行います……。登山ではそんなに面倒に感じないんですけどね。ザックに片付けるだけで済む登山と、荷物振り分けて片付けないといけない日本一周の違いでしょうねぇ……。

稚内を目指してロングライド

さて自転車での移動開始ですが、一昨日痛めた膝の痛みがピーク。これは一過性の痛みではなく「故障」のカテゴリに入る痛みなのではと冷や汗。

これは一日二日休んだところで回復するものでは無さそうなので療養する必要があります。今日の目的地である稚内まで行けば、ずっと泊まりたかったみどり湯というライダーハウスがあるのでしばらく休むことができます。

が、その前に立ちはだかるのは長すぎロードのオロロンライン。特に天塩から稚内まではセイコーマートの一つもない無補給区間です。分かりやすく試練ですね……!

のんびりした牛を眺めながら膝の調子を見ながら漕いでいきます。

リラックスしていますねウシ。あまりこんなに近くでウシを見ることも無いので新鮮です。

この青看板を見て「そういえば久しぶりに曲がったな」と驚き。本当に直進しかなくってね……。走る前は「最高じゃん!」と思っていたんですがそういう道は飽きが来るのも早くてね……。

牛としじみの天塩町

ようやく天塩入り! 真顔の牛が高速でスケボから振り落とされているカントリーサイン……!?

天塩町の主な産業が酪農業と漁業で、大粒のしじみと新鮮な乳製品が特産という事で牛としじみを描いているんでしょうね。

背景の青い流線がスピード感を演出しているので、真顔の牛が高速でスケボから振り落とされているのかと思って二度見してしまいました。

またもやウシ! カントリーサインの通りです。

ウシを撮る機会は中々ないので撮り溜めておきましょう。

天塩のセイコーマートに寄ってオロロンラインのミソ突入の準備を整えます。

調べてみると次のセイコーマートは稚内。今日のゴール地点じゃないですか。つまりここからもうゴールまで補給はほぼできないということです。

爆食いしておきましょう。

食事も済ませたら参りましょうか、オロロンラインの核心部へ!

しかしオロロンラインは海岸沿いの直線だと聞いていましたがこの景色は……

……

いや! 道間違えている!


戻ります! チィッ!(メ゚皿゚)

オロロンラインの核心部へ

復帰しました。
稚内に今日中に到着しないといけないのに余計な手間を……。 

この天塩河口大橋以降がいわゆるオロロンラインのハイライト。サロベツ原野をぶった切る、曲がり角も建物もないひたすらな直線というのはここからなんですね。

ほかにはオトンルイ風力発電所やトイレがあるくらいだと聞いています。

ということでレッツオロロン!!!

オトンルイ風車群

見どころであるオトンルイ発電所の風車群はすぐ見えて来ました。

持っててよかった望遠レンズ。風車が見えてきたあたりでぶち抜くと電柱など余計なものを写さず撮影できます。

しかし天気がどんよりと冴えない。
ドロロンラインだこれは。

望遠レンズで見るとあんなに小さかった風車群も近くで見ると怪獣の様なデカさ。

オトンルイ風力発電所入り口。せっかくですから近づけるところまで近づいてみます。

しょっぱなに風車全部見えていたのですぐ到着できるかなと思っていたんですけど、遠かった……!

風車がデカすぎて距離感狂うんですよね。

こんなものが壊れずによく動いているなと感心しますよ。

なぜこんな何もないところにトンネルが? と思いましたがこれは車を地吹雪から守るためのパーキングシェルター。北海道ならではな建造物ですね。めっちゃ声が反響するので歌うと気持ちがいいです。

豊富町

豊富町もウシのカントリーサイン。
天塩越えてからウシさんだらけ 甘┳┓モー

牧草ロールが黒くラッピングされています。牧草を高水分のままこの黒いのでラッピングすると牧草の発行が促せるらしいです。逆に乾牧草として保存する場合は乾かしたのちに白いラッピングをすることもあるのだとか。色分けにも意味があるんですね……! 全部おんなじ草やろ! とか思っていました。物事にはすべて意味がある。

稚内へ突入!

とうとう稚内に入りましたがオロロンラインはまだ終わりません。゚(゚^ω^゚)゚。

このカントリーサインを見た時点でもうやり切った感が出てしまいましたが全然ゴールは先なんですよね。

ここからの30kmは長いですよ。しかもずっと逆風、膝痛。15m/s以上スピードが出ません。

海の向こうに見える利尻島だけが癒し。

シルエットだけですけど見ているだけで登りたくなる山ですねぇ! ワクワク感で私を引っ張ってくれ……!

めっちゃガスっていますが、私が登るときは晴れていることを祈ります( ⁎ᵕᴗᵕ⁎ )

最後の最後でこの登りィ! 市街地まであと少しという所で「登坂車線」? そんな言葉は聞きたくない!。゚(゚^ω^゚)゚。

……登り切れずに坂道途中の駐車場で休憩。日没前の太陽を眺めます。

この時期の北海道の日没って普通ならもう完全に夜の時間ですからね。このとき19:15です( •̀ᴗ•́  )

いい加減休みたい時間。しかしこの坂を越えればもう稚内市内。目的地はすぐそこです。

セコマの光に安堵

よォ……久しぶりだなセコマ……

昼にも利用したセコマ。そのはずなのにオロロンラインを抜けて改めてみるとなんだか久しぶりな感じです。時空が歪んでいたのか?

ひたすらに逆風の積載車にとっては長い、とても長い道でした。

セコマを越えて少し走らせるとようやくーー

ライダーハウスみどり湯

本日の宿『みどり湯』に到着です!!!!!
長かった。本当に長かった。
想像を絶するほど長い。こんなんサイヤ人編で悟空が界王星に行く為に渡る蛇の道でしょう。



逆風&膝痛の中よくここまでたどり着いたものです。のちのち利尻岳も登ることを考えるとペダリングも慎重になり時間を食いましたね。

そんな障害を越えてやってきました日本最北端のライダーハウス!ここに来ることが稚内での最大の目標といっても過言ではありません。これまでの苦労もあって喜びもより大きいです。

このライダーハウス、みどり湯という名の通りお隣には銭湯があるんですよ。安く泊まれて、銭湯にも入れる。旅人の天国とはここの事か。

みどり湯を知ったのは私が小樽にいた時にライダーハウス小樽で一緒になったおいかわさんにおススメされて知りました。

おいかわさん自身もみどり湯を訪れており、その時の楽しい思い出は以下の記事に残っています。

https://oikawa1310.com/%ef%bc%94%ef%bc%97%e6%97%a5%e7%9b%ae%ef%bc%9a%e8%87%aa%e8%bb%a2%e8%bb%8a%e3%81%a7%e6%97%a5%e6%9c%ac%e4%b8%80%e5%91%a8%e3%81%97%e3%81%a6%e3%81%8f%e3%82%8b%e3%81%8b%e3%82%89%e4%b8%80%e7%b7%92%e3%81%ab/

話を聞く度に魅力を感じたライダーハウス。
その場所にようやく来ることができたんですねぇ……。




宿に入るとみどり湯のおかあさんが受付をしてくれます。
宿泊1500円で、銭湯を利用するなら450円追加です。

私が到着したのが20時ごろだったので、リビングにはすでに大勢の旅人さんたちがくつろいでいました。

21時から全員集まっての写真撮影と『ミーティング』があるという説明を受けます。
あと1時間後には始まってしまいますね。それを待つのもいいですがもう一刻も早く風呂に入って癒されたい。急いで銭湯に向かいます。

銭湯すごくきれいなところ。
つい最近7月にリニューアルしたそうで、銭湯の施設内には食事ができるスペースもありました。
レストラン・バー・銭湯が一つになったような施設です。
こんなん何日でも居られる。

時間がないので湯舟にはあまりつかりませんでしたが、体を休めるために2,3日滞在しようと思っているのでまだまだ利用する機会はあるでしょう。

お風呂あがってそのまま宿に戻ります。

さあ21時になりました。
まずは全員そろっての写真撮影。
ここで撮影した写真は全部記録に残しているんですって。

リビングの棚には約30年分の宿泊アルバムが残されています。
今年撮影された写真は壁に貼り付けられていて、今年の営業が終わるころにアルバムにまとめるようですね。

壁には今年訪れた旅人の写真や名刺がずらりと並んでいます。
知っている名前もチラホラあって楽しいです( •̀ᴗ•́  )

Mr.Bicycleの旅人ファイルと同じタイプの面白さ。

写真撮影が終わったらリビングの電気が落ちます。
何事かと思っていると今度はミラーボールが回り始めました。
何事よ。

これは自己紹介ミラーボール。
集まった旅人たちが一人一人自己紹介していく時にミラーボール回すそうです。
独特過ぎる。

しかしお互い初対面での自己紹介。
暗い空間で行うのは緊張が紛れて良いかもしれませんね( ⑉¯ ꇴ ¯⑉ )

自己紹介の時間も終わり、これでミーティングは終了かと思いきや、ここからがみどり湯の真骨頂。

電気がついたらおかあさんの「スタンドアップ!」の掛け声とともに全員起立です。
さあここからはお歌の時間。

私はみどり湯について軽く予習していたのでこのコーナーがある事は知っていました。
このライダーハウスの最も特徴的なところはこのお歌の時間だと思います。

流れてくる曲は松山千春の「大空と大地の中で」
これをミーティングの最後に全員で合唱するんです。



肩を組んで( ⑉¯ ꇴ ¯⑉ )




ウェーブして( ⑉¯ ꇴ ¯⑉ )





おもしろ~!
おいかわさんから聞いた時は爆笑して「絶対行こ」と思ったものです( ⑉¯ ꇴ ¯⑉ )

北海道出身の松山千春。
セイコーマートでは牛乳のCMで「大空と大地の中で」が流れるみたいなので、道内ではよりなじみの深い曲なんだとか。

シンプルに名曲ですしね。
もともとカラオケ大好きな私。
熱唱させていただきました。



歌が終わったらミーティング終了です。
宿泊する旅人の人数にもよりますが、大体一連の流れにが終わるのが22時前くらい。
消灯時間が23時ですから他の旅人とお話しできるのは1時間ちょっとですね。

いろんな場所からやって来た旅人がいましたがその中でも最も気になったのが

この『ミッツ』さん。
私と同じく自転車で日本一周をやってらっしゃるチャリダーです。

https://www.youtube.com/channel/UCzxOFq2Vf3fteY4q0bmYjFA

ミッツさんもYouTubeという形で旅の記録を発信している日本一周勢。
何よりも驚いたのが使用している自転車です。

私の乗っているランドナーの様なツーリングに特化した自転車じゃないんですよ。
ミッツさん乗っているのはミニベロという小径のタイヤの自転車。
折り畳み自転車の折りたたまない版みたいなやつです。

当然ツーリング用に作られている自転車じゃないので、日本一周するような荷物を積むキャリアも既製品では見つからず、なんと自作したという強者。

ここにくるまでトラブル続きで今履いているタイヤは3個目だとか。
なんて?

タイヤ交換を2回しているということです。
波乱万丈でしょうその旅( ⑉¯ ꇴ ¯⑉ )
少し話をしただけでそのスタイル、行動力に感銘を受けて大好きになりました。

23時消灯では話足らず隣の銭湯へ。
ここは深夜1時までやっているのでその間はお酒やご飯を楽しむことができるんです。
いくらでも居られるなここ(2回目)。

めちゃくちゃ大変なオロロンラインでしたが、苦労の果てにたどり着いたみどり湯では出会いにも恵まれとても楽しい時間を過ごすことができました。

これは確実に連泊( •̀ᴗ•́  )
明日はどんな旅人に合えるでしょうね。

苦楽ありの56日目、終了です。

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コメント

コメント一覧 (2件)

  • 多分、このブログだろうと思ってましたが”みどり湯”が出てくるまで待ってました、バイク立ちゴケ助けてもらった中村です。
    私のみどり湯出発のときはまだ寝てらっしゃたのでブログのこと聞けませんでしたがこれからはちょくちょくブログ見させてもらいます。
    勿論、ポチリッも忘れずに。
    ではまた。

    • 中村さん
      コメントありがとうございます!
      その時の私で間違いありません( ⑉¯ ꇴ ¯⑉ )

      ブログは本当見て頂けるだけでもありがたいです。
      またよろしくお願いいたします。

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