2022年5月から山と寺社をテーマに日本一周をしています。冬眠を経て2023年3月からの日本一周第二部を控えているのですが出発前にこの日本一周のもう一つのテーマについて語っておこうと思います。
そのテーマとは『禁足地』。閉ざされた場所には、人々を惹きつける魅力があります(▼∀▼)
禁足地とは?
言葉の定義をなぞるなら禁足地とは、一般に人々に立ち入りが制限された場所のことを指します。危険な建造物や化学物質が存在する工場、軍事施設、原子力発電所、はたまた国立公園や野生動物保護区、宗教上の聖地など様々です。入ってはいけないという意味では単に私有地もその括りに入りますね。
そういった禁足地は入ったら法に触れます。もちろんそんな違法行為を堂々と「これが私の旅のテーマです!」とは掲げるはずもありません。
まだ私はそこまで狂ってはいない。゚(゚^ω^゚)゚。
この旅で取り上げる禁足地は「入ったら祟られる」「幽霊が出る」などといった非科学的な理由で訪れることを推奨していない場所の事です。つまり明確に侵入を禁止している場所ではなく、ちょっと近寄りがたいな……くらいの雰囲気の場所もひっくるめて禁足地と当ブログでは呼称します。そういう場所を表すのに近いニュアンスの言葉は心霊スポット、霊山などが適当かもしれません。
例えば千葉県の不知八幡森、通称『八幡の藪知らず』等は私の定義するコッテコテの禁足地でしょう。
ここは「一度入ったら出てこれない」「入ったら祟りがある」などという言い伝えがある藪です。この藪自体には入ってはいけませんし、入れないように囲いがしてあります。ただ何故入ってはいけないのかを知ることができますし、その理由がとてもオカルティック。入らずして異界を感じることができる、そんな禁足地です。
山と寺社というテーマとの共通性
禁足地は私の旅のテーマである山と寺社に密接な関りがあります。これらの共通点は『神秘』です。元々山好きが高じて始めた日本一周。
山に魅入られたのも神秘的な空間が感じさせてくれる非日常の刺激です。あんな美しい景色が現実のものであるはずが無いという高揚、癖になりますね。
そんな山とシナジーのあるのが神社仏閣。俗世と切り離された寺社の神秘的な雰囲気に感じ入った経験、誰しも持っているのではないのでしょうか。山が修行の場であったり、山自体が御神体であるケースなどざらな神社仏閣。山をテーマに日本を回るのであれば寺社も併せて巡るのが良いだろうと日本一周のテーマに加わりました。
互いに深い関係があり私の大好きな神秘性を感じさせてくれる山と寺社。裏テーマである禁足地もこの二つと共通点を持ちます。例えば
三関三渡の行の終着点。決してそこで見聞きしたことは他言してはならないという言わずの禁が今でも守られている湯殿山。
神官すらも年1回、社叢内の奥宮の神事を勤めるために目かくしをして通行するのみという氣田大社内の神域『入らずの森』
などなど禁足地とされる山もあれば寺社もあるように、禁足地というのは山と寺社と切り離された独立のカテゴリではありません。
山と寺社と禁足地はどれも神秘という共通項を持った一つのテーマなのです。
なぜ禁足地に行くのか
しかしそれだけならば今わざわざもう一つのテーマとして独立させる意味はありませんよね。山に行ったなら山のカテゴリで記事を書いて、そこに禁足地の要素があれば記事内で「ここは禁足地とも言われているんですよ」と触れればいいだけの話ですから。
そうせず今、裏テーマとして禁足地があったことを明かすのには理由があります。
日本一周第二部ではこの禁足地カテゴリには『陰』の部分を背負ってもらおうと思ったのです。
怖ろしくも美しい山という超自然、神秘的ですね。
人智の及ばぬ神仏を祀る寺社、もちろん神秘的です。
ただこの二つは
神聖すぎる!
これらは
陽!
または
光!
もしくは
吉!
美しい景色に静謐な空間、あまりにポジティブ過ぎる神秘! 全くフェアではありませんね(・`_´・)
私は何にでも釣り合いをとりたくなる性格。右足でつまずいたなら左足でもつまずかないと気持ち悪くなってしまう人間です。アシンメトリーなど認めない。
陰陽、光闇、吉凶! 相反する属性は二つ揃えないと全く気分が悪い。フェアでないというのは例えば神社での神頼みで言うならば
御利益だけ信じて祟りには目をそらすのか?
ということ。いい面ばかりにフォーカスするのは偏った体験になるのでは?という考えから『陰』を求めるのです。
禁足地という言葉からは何かほの暗いニュアンスも感じませんか? 聖域としての禁足地も良いですができる事なら忌地としての禁足地にも注目したいと思いました。
日本一周一部を終えて冬眠している時に、まだ自分の嗜好にセーブをかけているのではないかという疑問が浮かんだんですよね。泣いても笑ってもこの日本一周第二部を終えたら私の旅は終わります。ならば行きたいところにはできる限り足を運ばねば……そう思ってこのテーマを追加した次第です( ⁎ᵕᴗᵕ⁎ )
ちなみに私は神秘的な雰囲気が好きなのであって御利益も祟りも信じてはいません。なので実際に祟りや霊体験などはご免こうむります。そういう体験をしてをしてしまうと禁足地巡りが実害を伴う危険作業になってしまいますからね。
そういうスピリチュアルなものを信じていないにもかかわらず禁足地に魅かれるのは、「実際に祟りや心霊体験が起こるかもしれないから」というわけでは無く、そういうものがあると伝えられている物語自体に興味があるからです。
神社の神話も同じこと。物語が現実に不思議を作ります。不思議なことが実際に起こるかは全くどうでも良いのです。「物語によって演出された非現実的な空間」これに価値があるんですから( ⁎ᵕᴗᵕ⁎ )
だから妖怪の伝承であふれた遠野は最高でしたね。
自ら足を運び、この目で現地を見るというこれ以上ないくらいリアルな行動でありながら、肝は物語(フィクション)にあるという面白さ。山では現実離れした景色というリアルで神秘を感じ、寺社禁足地では物語によって形作られた不思議で神秘を感じる非日常体験をしようと思います( ⑉¯ ꇴ ¯⑉ )
ここまで読んでくださってありがとうございます。
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