【62日目】百名山No.01『利尻岳』&ライダーハウスみどり湯⑥ ←は?

2022-7-19

さあついにやってきました離島登山。登る山は利尻富士こと利尻岳です! コースタイムでは往復10時間ほどの行程になるようですが果たして。自転車で膝を痛めてから初めての登山なので何もトラブルが起こらないことを祈るばかりです。

目次

4:20 起床

4時とはいえど夏の北海道はこの時間にはもう明るいです。
アラームよりも先に朝日で目覚めました。
目覚ましより早く起きると損した気分になる私です( ⁎ᵕᴗᵕ⁎ )

朝食にカレーパンをホットサンドメーカーで焼いてペロリ。
登山するときは食事を楽しむ気分になりませんね。ただの栄養摂取。パパっと済ませて登山の準備に取り掛かりましょう。

昨日の利尻島一周が案外疲れて、テントに戻るとすぐに寝てしまったのでパッキングはこれからなんです。
まあ使わない荷物はテントに置いていけるので普段よりは楽ですけどね。
日本一周装備から登山装備へのスイッチは本当に面倒で( ˃̣̣̥⌓˂̣̣̥ )

5:10
もうこんな明るさ。
朝日と言えど直にあたると暑いですねぇ。しかしその分青天にも期待できます。このまま晴れておいてくださいよ( •̀ᴗ•́  )

しかし今からあの山に登るんですねぇ。
本当どうやってアプローチするのか。
昨日オタトマリ沼から見た利尻岳の急峻さを思い出すとゾッとします。

5:30 利尻島ファミリーキャンプ場「ゆ~に」出発

準備整えていざ出発。
まずは3合目にある利尻北麓野営場を目指します。
ここが一般的な登山口で登山届も利尻北麓野営場で提出します。

昨日は利尻島一周するために麓により近い『ゆ~に』にテントを張りましたが、登山だけが目的であれば絶対に利尻北麓野営場にテントを張った方がいいです。

まずは舗装路歩き。『ゆ~に』から利尻北麓野営場までは40分くらいかかりますから結構骨が折れますよ。この道は下りがきつそうだ……。

本当に長く感じます。
これでまだスタートラインに立っていないんですから絶望。

6:10 利尻北麓野営場

ぐぎぎ……
ようやく登山口に到着。

小休止もかねて登山届を書きましょう。登山届は登山者の命綱。利尻岳は利尻島の大きな観光名所の一つですが、観光気分でルンルン♪と登るような山ではありません。

登山口には「8合目まで来るのに4時間以上かかった場合は引き返してください」との注意書きがあります。足きりラインが設置されるくらいの山ではあるということを念頭において入山します。

どの登山口でもだいたいそうなんですが、こういう鬱蒼とした登山口を見るとクマを連想して少しおののいてしまうんですよね。しかしそこは利尻島。この島にクマはいないんです( ⑉¯ ꇴ ¯⑉ )

それだけでどれほど心が軽くなるか。まあクマちゃんが泳いで利尻島に渡ってきたケースもある事にはあるんですけどね。そんなガッツのあるクマちゃんはそう何度も生まれないでしょう( •̀ᴗ•́  )

追記

2022-7-25 にクマのような動物を目撃したとの通報があったようです。言ったそばから……。

エゾマツからこぼれる朝日が気持ちいいですね。今日の天気、期待できそうです。

6:30 甘露泉水

湧水『甘露泉水』の流れる水汲み場です。
地下でろ過されて湧き出る湧水はエキノコックスのリスクが少なく感じますがやはり少し抵抗があります。

利尻島に至ってはヒグマだけでなくキツネもいないというので、キツネを宿主とするエキノコックスはそれ程注意しなくてもいいのですけどね。それでも気にしがちな性格の私ですからここはスルー。水は2.5L持って来ているので十分足ります。

甘露泉水のすぐ近くに三合目の標識はあります。

ここはポン山、利尻岳の分岐ですね。

マウント・ポン、語感が良すぎるでしょう。

出だしは快調。膝も問題なし。どんどん行きましょう!

7:30 5合目 雷鳥の道標

三合目から一時間ほど歩いて五合目です。
ここらで少し休みましょう。

それにしても五合目の名前は雷鳥の道標ですか。
利尻島にも雷鳥がいるんですかね。

※調べてみたら利尻島に雷鳥は生息していないようです。なんだそれは。

礼文がちらりと見えます。
もう少し登れば全体を視界に収められるでしょうか。

8:10 6合目 第一見晴台

見晴台というだけあって素晴らしい展望です。

鴛泊港側。

礼文島側。

北海道本土側。
雲も薄いですしもう少し登ればさらに眺望がよさそうです。

8:30 7合目 胸突き八丁

ミツバチハッチ!

本当に自然豊かですね利尻島。
それでいてクマやキツネはいないんですから、傲慢な言い方をさせてもらうと『人のための島』だなと思います。

脅威はなく、それでいて自然の美しさには存分に触れられるという。
まあ過酷な冬を知らないよそ者の感想ですけどね(^-^;
どの土地にも住まなければわからない苦労はあるでしょう。

雲に抱かれた山は美しい。
しかし決してそこから上がって来るんじゃないぞ(メ゚皿゚)

9:00 第二見晴台

第二見晴台にきてようやくピークが見えた!

と思いきやこれは長官山
利尻岳の八合目にあたるピークです。
この山に4時間以内に着けなければ引き返した方がいいよという足きりラインの山ですね。

雲の上に出たのでこのままガスに追いつかれなければ最高に開けた利尻岳を見ることができるかもしれません。快晴の山に勝る御褒美はありません。でもピーカン(雲一つない青空)はやめてね!

雲海サンドイッチ。
晴れていて、適度に雲もある。
本当にいい天気です。

9:20 長官山(八合目)

良くやったァ!!!


申し分ない天気!
ずっと顔を隠していた利尻岳とは思えないさらけ出し具合。
天の神に感謝です( ⑉¯ ꇴ ¯⑉ )

八合目にて姿を現した利尻岳の圧倒的な美しさ!
ここから青天の利尻岳を見られただけで今回の登山の撮れ高は十分です。

しかしまた急峻な……。
ここの山のどこを登るというのか。

長官山からの利尻岳撮影に皆さん大忙し。
多くの方がここ八合目に留まって写真撮影を楽しんでいました。

しかし笹に急登と厳しいのはここから。
緑豊かな見た目の通り笹も生い茂っています。
利尻岳山小屋まではしばらく笹に撫でられることになります。

ナイスてふてふ!
デカすぎて気味が悪いくらいです(๑-﹏-๑)

9:35 利尻岳山小屋

山小屋到着!
ここは携帯トイレの使用スペースとなっています。

ここからは急登が続きますよ。
先っちょがとんがった利尻岳。
そりゃあ急登の一つや二つありますよね……。

ヒィ……!
           ヒィ……!

ようやく山頂が見えて来ました。
日帰り登山の中ではかなり長丁場の登山になりますね。

9合目から砂利の急登になって疲れました。
崩れやすく、登ってもずり落ちていくので非常に難儀。
十勝岳を思い出しますね。

まったくなぜ9合目の写真を撮っていないのか……。
風景写真はしっかり撮るのですがこういうブログ用の記録写真はサボりがちです(๑-﹏-๑)

見えている見えている!
あと少し頑張りましょう。

10:45 利尻岳登頂!

利尻岳[北峰](1719m)登頂!

もうこれ以上ないというくらいの天気!
大当たりの日ですよ今日は。
北海道本土はガッツリ雲に覆われています( •̀ᴗ•́  )

島の外周が丸っと見渡せますね!
昨日の利尻島一周は地味に疲労となって残っていましたが、それでも利尻岳に登る前にやっていて良かったと。この景色を見て思います。

これだけ広々とした利尻島を一望できて、しかもその外周部分は既に自分の力で周っているんですよ? こんなところ一周したのか……と感慨にふけることができるので、余計に利尻岳に登頂した喜びが増しますね( ⑉¯ ꇴ ¯⑉ )

礼文島もしっかり見えます。

自転車でも半日で一周で来たので利尻島は小さいなと思いきや、利尻岳頂上から見下ろす島はこんなにも雄大です。本当、ただ周りをぐるっと回っただけでこの島のことは何も知らないんだなということを思い知らされます。線でぐるっと囲んだからと言ってその中すべてを網羅できるわけでは無いですね。囲碁じゃないんだ。

なんだか日本一周の縮図を見たといいますかね。
もしこの日本一周という旅を完遂させたとしても、この国のことは全く理解できないんだろうなという諦念に至った気分です。人一人の移動など所詮は線。面としての日本の奥深さは一度回った程度では理解できない……これ前にも言った気がしますね(。◔‸◔。)

こちらは南峰。
崩落が激しくこちらには進むことができません。
焼岳か?

こういう名もなき岩の突起も素晴らしいですね。
剣山の御塔石のようです。

さあ記念撮影。
看板が持てるタイプの山です
人がすごく多いので掃けるのを待っていられませんでした。
おじさんもおばさんもお兄さんも一緒にパシャリ( ⑉¯ ꇴ ¯⑉ )

ちなみにこういう自撮りスタイル。
スマホなら他の方に撮ってもらってもいいんですけど、一眼だと普段から使っている方でもない限り、いきなり渡されても困惑するのでねぇ……。

オタトマリ沼はギリギリ見えています……!

これこれ!
これ以上覗こうとすると滑落します(๑-﹏-๑)

利尻富士と言われるようにきれいな三角形が美しい山ですが、こうしてみるとちょいちょい厳しい顔も覗かせてきます。今回は鴛泊コースを歩いてきましたが、もう一つの沓形コースは険しい道が続くようで、荒々しい表情の利尻岳も見ることができます。

機会があってバイクか自動車で来ることがあれば沓形からも登ってみたいですね(絶対来ない書き方)。自転車では絶対にアクセスしません(。◔‸◔。)

すぐガスが湧いてきます。
いいタイミングで登れたものですよ本当。

プチ雲海みたくなってきたのでそろそろ下山しますか。

11:50 下山開始

さらば利尻!
下山の方が億劫です……。

登りでは問題なかった膝ですが下山時に痛みが出る様に。は、腹立たしい。

自転車で痛めた膝、5日間休んだおかげで自転車こいでいる時は問題ないのに、下山時にその名残が出るようになるとは。非常に煩わしいです。おかげで下山で時間を稼ぐことができず登りと同じくらい時間がかかってしまいました(メ゚皿゚)

16:20 下山完了(利尻北麓野営場)

長官山・利尻山(利尻富士) / fawtさんの活動データ | YAMAP / ヤマップ

下山完了。下山届を提出してコーラをキメます。
運動後のコーラは麻薬ですね。もう少しゆっくりしたいところですが麓のキャンプ場『ゆ~に』まで下りなくてはいけません。飲んだらすぐ出ますよ。

アスファルトの均一な傾斜を下るのが本当に面倒。
足も疲れているので後ろ歩きで下りたり、カニ歩きをしたりして下りていきます。

そういう歩き方をしている登山者を見かけても笑わないでくださいね( ˃̣̣̥⌓˂̣̣̥ )
本人はいたって真面目なのです。前方向いて普通に下るってかなり足に負担かかりるんです。
まったく自転車で痛めた足がなぜ登山でのみ悪さをするのか……(メ゚皿゚)

『ゆ~に』に到着。テントをかたずけて鴛泊港に急ぎますよ。稚内への最終便は17:40に出ます。現在17:00! 間に合うのか!?

かなう事ならばこのままキャンプ場に連泊してもう休みたいところなのですが、今日の夜に大雨が降る予報。そうすると登山で疲れた翌日にびしょ濡れのテントを片付けるという最悪の作業をしなくてはならないので、いま体に鞭打ってでも片付けて稚内に渡りたいところなのです。

17:20分に撤収完了。
もう間に合わないだろという時間ですが、鴛泊港まではずっと下り坂。
10分もかかりません。ギリギリ行ける!

じつはこの撤収作業中にみどり湯で一緒になった日本一周勢と再会して渡しそびれていた名刺を交換したりなど色々あったのですが(話とる場合かァー!)何とか間に合いそうです。

17:27
青看板を左折したらもう鴛泊港です。
その前に利尻岳をパシャリ!
いい形していますよね本当。
自分の登った山を麓から眺めるのはとてもいい気持ちです(撮ってる場合かァー!)




19:30 稚内到着

何とか乗船出来ました。無事に稚内到着です。
夜中の大雨からは逃れられそうですね。なぜならば稚内に来ればもう宿は決まっているから。その宿は当然――



一日ぶりのみどり湯!

1日ぶり2度目のみどり湯です!
あの感傷に浸りまくった暫定最終日の5日目は何だったのか。実家の様な安心感だ……。

もし今日中に稚内に戻れればまたみどり湯に行けるぞ! と思いながら大急ぎでテント撤収していました。

もう登山でヘロヘロの私。
銭湯に入って、居心地のいい空間でしっかり休みたかったのです。





早く宿泊手続きをしようと自転車を施錠していると「ほこからさん?」と話しかけられました。
私のことを「ほこから」と呼ぶ方はTwitterのフォロワー確定です。

顔を上げると二人の女性がいました。二人!?
共に自転車で日本一周中のチャリダーさんです。

ひとりはささみさん
私が利尻岳の頂上にいたとき(利尻を横目に走るということは)オロロンラインを抜けていたようなので今日あたり稚内には来るだろうなと思っていました。しかしまさかみどり湯でお会いするとは。まあここはいい宿ですからね(実家面)

もうひとりはふみさん(アカウント非公開)。
ふみさんに至っては今日利尻から最後の便で稚内に帰ってきたそう。
じゃあ私も同じ船に乗っていたんじゃないですか( ⑉¯ ꇴ ¯⑉ )
実際、下船時に車両甲板で私に気づいていたそうです。あのアロハシャツは!って。
車両甲板は車のアイドリングでうるさいですし、甲板が開くとみんな足早に下りていくので話す機会はありませんでしたが。



そんなこんなでお会いできた日本一周チャリダー。まさか稚内で会えるとは思っていませんでした。だって私が天塩にいるときにお二人は札幌にいましたからね。早すぎる。私が停滞しまくってただけということもありますが(。◔‸◔。)

それを抜きにしても早いですけどね。健脚も健脚よ。
旅の話など話題は尽きませんが、軽くで切り上げて各々銭湯に向かいます。
ミーティングの時間が迫っていますからね。

私などはまだ宿泊手続きもしていないので急がねばなりません。

私「おかあさんただいまです!」

おかあさん「んえ? もう帰って来たん!?」

私「今日の夜雨凄いらしいんで急いで船乗って帰ってきました(๑-﹏-๑)」

お「そう笑 じゃ名簿には名前書かないで連泊って記入すればいいよ。お風呂は」

私「絶対入ります( •̀ᴗ•́  )」

受付を済ました時点で20:20
ミーティングが21:00からですからかなりギリギリです。
しかし山から下りて風呂を我慢できるはずもなく。
銭湯だけは絶対に先に済ませます。


風呂入って宿に戻ってくるとちょうど21:00
集合写真はもう撮っちゃったみたいですね。
この日の写真に私の姿はありません。
なんか文章にするとめちゃくちゃ悲壮感あるな(。◔‸◔。)

問題ありません。
みどり湯のミーティングの肝はここからよ。



説明不要。ミラーボール。
詳しくはこちらから。

もう自己紹介も松山千春もどんとこいです。
何回わたしがこれを繰り返していると?

『大空と大地の中で』を歌うとみどり湯に帰ってきたなという気持ちになって嬉しいですね。本当に沈没しそう。登山したばかりですから明日も足休めに1泊しようと思います。

明後日は確実に出ます。マジ。
これはマジ。合計7泊もするとさすがにヤバいという気持ちになります( ˃̣̣̥⌓˂̣̣̥ )


本日の宿泊者は26名。
近所の無料キャンプ場に熊が出たとかで閉鎖されたみたいですね。
今夜大雨ということも相まってキャンプ場の客がみどり湯に流れて来たみたいです。

にぎやかで大変結構。
ただお客さんが多いと全員とは交流できないのが残念ですね。

自己紹介を聞いているともう一人自転車で日本一周している方がいたので話してみたかったですが機会を得られず。明日も連泊する方だったら話しかけてみましょうか。

そうして楽しい時間はあっという間に終わります。
23時の消灯時間です。

消灯は私の仕事。
おかあさんを見送ってパソコン作業を続けます。
明日は完全に休息日なのでいくらでも寝られますからね。
気力がある内にブログは書きましょう。

利尻登山に、再びのみどり湯。フォロワーとも会ってとても充実した一日でした。明日も楽しそうです。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次