2023-10-20
本日お参りしたのは岩本寺ひとつのみ。前札所の青龍寺から60km弱離れているのでほとんどを移動時間に使いました。さすが四国四県中、最長の遍路道を有する修行の道場・高知です。しかしこの岩本寺、こいつ一寺で満腹になるくらい見ごたえのある札所でした( ⑉¯ ꇴ ¯⑉ )
峠越えの長い遍路道


妙見町街区公園からおはようございます。最近は夜になると流石に冷えてきましたね。そろそろ海路を調達しないといけないかもしれません。今はまだ現在の装備で十分対応できますけどね( •̀ᴗ•́ )

本日は三十七番札所『岩本寺』を目指して四万十町に向かいます。町と市で倍近く距離が違う……。

道の駅かわうその里すさきで休憩。


目の前のローソンのバルーン人形がすごいですね。このローソンで朝食をとりますか。

コーヒー牛乳と菓子パンです。ひまわりコーヒーが甘くてとても美味しい。しかしそろそろ米が食いたいです。コンビニ飯ではなく定食屋で。

須崎から四万十町までは七子峠という面倒な峠越えがあります。

特にとるものも無いので黙々と登るのみ。撮れ高もないのにキツイからヒルクライムは嫌いなのです。

七子峠突破。ピントがずれているし。゚(゚^ω^゚)゚。

四万十町に入ったらなんだか一雨来そうな雰囲気が出てきました。

ちっちゃいサニーマートでお昼ご飯を買います。一昨日のでっかいサニーマートのイートインがとても居心地が良かったのでサニーマートが好きになりました。ちっちゃいサニーマートにはイートインありませんでしたが。
【三十七番札所】藤井山『岩本寺』

12時半になってようやく岩本寺に到着です。普通に通り過ぎてしまってUターンしている時の写真ですねこれは。

幹線道路から外れた小路の、さらにほかの建物の奥にあるお寺でちょっと探してしまいました。
山門

という事で三十七番札所『岩本寺』です。

青龍寺からの距離は約58kmと修行の道場の本領発揮といったところですね。

境内は小さいですが色々と特筆すべきところのある個性的なお寺です。

山門を潜るとまず左手に納経所と手水舎。手を洗って本堂へ行きましょう。
本堂
本尊:不動明王・聖観世音菩薩・阿弥陀如来・薬師如来・地蔵菩薩
真言↓
不動明王:のうまく さんまんだ ばざらだん せんだ まかろしゃだ そはたや うん たらた かんまん
聖観世音菩薩:おん あろりきゃ そわか
阿弥陀如来:おん あみりたていせい から うん
薬師如来:おん ころころ せんだり まとうぎ そわか
地蔵菩薩:おん かかかび さんまえい そわか

何事ですか!?


岩本寺の個性的なところは四国霊場では他に例のない「本尊が五つある」という点です。
聖武天皇の勅願によって行基菩薩が仁井田明神(現高岡神社)の傍らに建立した福圓満寺が前身とされています。仁井田明神の別当寺であったことから福圓満寺は仁井田寺とも呼ばれていました。


後に弘法大師が一社に祀られていた仁井田明神のご神体を五つの社に別け、それぞれの社に不動明王像、観音菩薩像、阿弥陀如来像、薬師如来像、地蔵菩薩像を本地仏として安置し、新たに末寺五寺を建立。このことから仁井田明神は仁井田五社と呼ばれていました。
戦国時代の兵火などで寺社共に衰退しますが再建時にこの地域の全ての神社を管掌下に置いていた岩本坊(現岩本寺)に寺の法灯ならびに別当職が継承。神仏習合の札所として隆盛しましたが、明治の神仏分離令によって仁井田明神は分離されて高岡神社となり、五尊はこの岩本寺に統一されました。
六道すべてに現れ衆生を救済する地蔵菩薩。病や厄を取り除く薬師如来。極楽浄土を司る阿弥陀如来。現世のあらゆる願いをかなえるという聖観世音菩薩。煩悩を焼き尽くす炎の仏、不動明王。これらが一か所に祀られているとはなんとありがたいお寺か(。◔‸◔。)


つまり岩本寺では唱える真言も五つあるという事。真言はいつも3回繰り返しなんですけどここでは15回唱えるってことですか!? 本堂で笑ってしまいましたね。


もう一つ個性的なのが本堂天井です。


圧巻ですよね、575枚の各天井画。これは1978年に本堂を再建した際に描かれたものです。


絵はプロからアマチュアまでいろいろな方が描かれたもの。本当は窪川の町だけで集める予定だったようですが、他の町の人からも応募があり結局は全国からの公募になったのだとか。


当時、一番若い方で11歳、最年長で88歳の方が絵を描いたとの事。絵のテーマは指定はなかったので本当に様々な画が並んでいます。


なので絵の配置にはとても苦労したようです。花と花、人物画と人物画、風景画と風景画など同じカテゴリの絵ばかり並んでもいけませんし、全体としての色もバランスもあるしで確かに考えれば考えるほど大変な作業ですね。
大師堂


お次は大師堂。手水舎の龍の目の前にあります。
ポツポツ雨が降ってきてしまいました。


寺で最も古い建物がこの大師堂で200年ほど前に建てられたものなんですって。
納経所


御朱印を頂いたら参拝終了。




めちゃくちゃ面白い札所でした。面白札所ベスト3に入ります。
NEXT☞ 三十八番札所『金剛福寺』(遍路最長区間)
次の札所までの距離:約80.7km
移動時間(徒歩):約23時間
彼方の三十八番札所を目指して


岩本寺を出たら20kmほど移動して黒潮町まで行きます。四万十町から出る時点で14時ごろだったのでもう行動終了しても良かったのですが、近場に野宿しやすそうなところが無かったのでもう少し先まで足を延ばすことに。下り多めだったので楽な移動でしたが。
岩本寺から次の三十八番札所『金剛福寺』までの距離は約80kmと遍路道としては最長となるので少しでも距離を稼いでおきたいという目論見もありますね。


道の駅なぶら土佐佐賀まで来ましたが快適な野宿は難しそうだったのでもう少し進んで佐賀の町まで出ます。土佐なのに佐賀か……。


町で食料品を購入したら野宿できそうな公園へ向かいます。やってきたのは土佐西南大規模公園。デカすぎる。


こんなにデカかったら人も多いかもという心配もあるでしょうが、公園自体が丘の上にあって町も静かなところなのであまり人気はありませんね。


東屋もかなりデカイ。テントで寝ますけど、東屋がデカいとテンションが上がります。


テントを建てている時にインナーテントの破れに気づきました。もうこのテントも何百回と張っていますからね。そろそろテントの寿命も近いのかもしれません。旅のゴールまでもってくれマイハウス……!
ここまで読んでくださってありがとうございます。
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