【294日目】大峯奥駈道③ 近畿最高峰の八経ヶ岳

2023-6-25

大峯奥駈道3日目。今日でようやく奥駈半分の行程です(^-^;
近畿地方の最高峰であり、大峯山の百名山としてのピークである八経ヶ岳を登ります。その後は急峻極まる釈迦ヶ岳への道のり……ハードな一日でしたね。゚(゚^ω^゚)゚。

目次

行者還小屋が快適すぎる

行者還小屋からおはようございます。あまりにもデカくて快適なこの小屋。避難小屋とは信じられませんね。

ここを離れて再び過酷な奥駈を再開するのかと思うと足が動きません。ずっとダラダラしていたい……。

大峯奥駈道3日目

5:40 行者還小屋

しかし歩き通さねば下界には戻れません。怠けたがる体に鞭打って出発。大峯奥駈道3日目です。

日はまだ登りきらぬ。

朝焼けの大峰山の神秘的な事よ。

朝っぱらからビックリしたのがこれです。

ほこから

蜂の巣!?

と思ったら

木のコブでした。なんなの。゚(゚^ω^゚)゚。

登りは楽ではありませんが朝陽が気持ち良いですね。

風景も良い感じ。

7:35 第56靡『石休場(弁天の森)』

第56靡『石休場(弁天の森)

苔に覆われた森を往きます。

登山客の連れた犬がかわいくて癒されますね。

弥山への急登を前に一気に視界が開けます。

こういう絶景の御褒美があると登りがいもあるというものです。

弥山への登りは年齢の分だけ時間がかかると言われています。20歳なら20分で登れるという具合ですね。

人間を軽々追い越した犬が引き返して飼い主の元へ戻っていきました。体力すごいな犬は。

山ではよく犬連れを見ますけど犬が怖い人はどうしているんでしょうね。山好きに犬嫌いはいない、のか?

9:40 第54靡『弥山』

数多の木段を越えてやって参りました第54靡『弥山』。

小屋がとてもデカいですね。

ありがたいのが売店がある事。大峯奥駈道における数少ない補給場所です。

カップラーメンを三食に、神の水「コカ・コーラ」を購入。天国か弥山。今飲み干したくなる衝動に駆られますが我慢。コーラは大峰山最高峰の八経ヶ岳で飲もうと思います(・`_´・)

八経ヶ岳は弥山のピークを踏んでから行きましょう。

弥山の山頂には天河弁天の奥宮が祀られています。

そして隣には八経ヶ岳が。はやくあの頂に立ってコーラを飲みたいです。

弥山-八経ヶ岳間はオオヤマレンゲの群生地なのですが近年はシカの食害が深刻なようでこうして動物除けの柵で囲まれていました。この柵は伊吹山を思い出します。

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10:25 第51靡『八経ヶ岳』

第51靡『八経ヶ岳』登頂!
役行者が法華経八巻を埋納したことが名の由来です。

ここは大峰山の最高峰であるだけでなく近畿地方最高峰の山。吉野から三日かけてようやくたどり着けました( ⑉¯ ꇴ ¯⑉ )

ここまで行動を共にしたI君とコーラで乾杯。あまりにも美味すぎます。山の上で飲み食いするものはどれもめちゃくちゃ美味くなるのですが、登山3日目にしてのコーラはさらに格別ですね。゚(゚^ω^゚)゚。

八経ヶ岳の山頂は骨のごときシラビソの枯れ木だらけ。これもシカの食害だと後ろで食事をしていたおばちゃんが話しているのを聞きました!( •̀ᴗ•́  )

11:00 弥山辻

11時ちょうどに弥山辻。ここでI君とはお別れです。奥駈初日の金曜日から2泊3日でここまで付き合って頂きましたが、明日は月曜日なのでI君は仕事があります。登山に限らずなんでもですが挑戦というのは最初が怖いもの。大峯奥駈道という大縦走のスタートダッシュをI君と共に切れたのはとても心強かったし楽しかったです( ⑉¯ ꇴ ¯⑉ )

I君の住んでいる三重県へはまた近いうちに行くので今度はこちらから伺わせてもらいます。とりあえずはいったんここで解散ですね。次の再会を楽しみにしています。それじゃあ下山までお気をつけて!お互いにね。゚(゚^ω^゚)゚。

そして独り。ここからが奥駈本番ですね……。

一人になると当然口数は減ります。

その分写真の枚数が増えるんですよね。

ほこから

だいたい同じ構図やないかい!

1人だと余計な写真を撮りすぎる。暇なのかもしれません。

登山道も茂ってきましたね。

八経ヶ岳を越えてから誰にも会いません。寂しい道になってきました。

カタカタ聞きなれない音がするなと思ったら

キツツキ発見!初めて見たかも(。◔‸◔。)

時々道を見失って迷ってしまいますね。ピンクテープが目立ちません。

13:25 楊子ヶ宿小屋

楊子ヶ宿小屋を通過。中には入りませんでしたがここも立派そうですね。気にかかるのが水場を見つけられなかったこと。地図には近くに水場のマークがあったのですが枯れていたのかどうか。

ここからは景色は良いですがキツイのぼりが続きます。

とにかくコバエがうっとおしくて参りますね(メ゚皿゚)

鳥の水という水場で水分補給。ここの水は中々おいしいですね。ついでに休憩して行動食も食べておきましょう。

仏生ヶ岳を通り過ぎ

15:15 孔雀ノ覗

孔雀ノ覗に到着。何も覗けないくらいガスっていますが。゚(゚^ω^゚)゚。

昨日と同じく東側は晴れています。

そして西はガス。

今日の最期のピークである釈迦ヶ岳も視界に入っています。

釈迦ヶ岳山頂の釈迦如来立像ももう見えていますね。

しかしここからの道のりが本当に険しい。

金属製の蔵王権現がお出迎えの椽の鼻

絶壁に阻まれ、近いようで遠い釈迦ヶ岳。

道は狭く登りはきつく鎖場だらけ。これまでで一番集中力を求められます。

15:50 第41靡『空鉢岳』

ここがおそらく第41靡『空鉢岳』。看板が粉砕されていますね。

これめちゃくちゃ釈迦ヶ岳が遠くに感じて絶望しました。あからさまに道を阻んでいるじゃないですか。お釈迦様の元へ行くのは楽ではありません。゚(゚^ω^゚)゚。

鎖ィ!

馬の背ェ!

いくつものハードルを越えーー

16:40 第40靡『釈迦ヶ岳』

第40靡『釈迦ヶ岳』登頂!
ハードな道のりでした。゚(゚^ω^゚)゚。

まだまだ奥駈道半ばですがもうちょっとした達成感があります。それだけ釈迦ヶ岳までの道のりは苦労しました。

ガスって展望もなくなりました。

しかしこのお釈迦様を見ると報われた気持ちになりますね。

釈迦ヶ岳の象徴であるこの釈迦如来像。石の台座込みで4mほどの高さがあります。1924年に建立したこの像ですがなんと岡田雅行という強力一人によって担ぎ上げられたと言われています。マジかよ。

岡田に信仰心はなく、手を合わせるのも嫌いというほど。釈迦像を運び上げる話も最初は首を縦に振らなかったそうです。結局は大金を積まれて承諾することになるのですが。

分割した釈迦像を運び上げる際、岡田は山姥にあったといいます。山姥は岡田に「岡田お前は酒と女を断てば大願成就はなるぞ!」と告げますが岡田は「何を言うか!」と言って帰宅。このことを妻に話すと「その通りにした方がいい」と言うので「まあ運搬が終わるまでなら」と思い断酒して強力の仕事に務めました。

しかし仏像を運び続けるうちに「釈迦像の建立にすべてをかけよう」と心境が変化。そして仏像が山頂に建立された時、岡田はもうこれで本望だと報酬のお金を受け取りませんでした。岡田の最期は「煙のように消えた」のだそうです。

人はもともと仏と同じ本性をもっているが、迷いの雲に覆われているために本性を曇らせている。その曇りを修行によって晴らし、清らかな本心を発揮するというのが修験の考え方です。仏像を運んでいる内に変化した岡田の心境はまさにこの修験によって現れた仏性の表れを感じさせる話ですよね。

釈迦ヶ岳を越えたら今日の宿の深仙宿までは下り一方です。

日暮れ前の大峰の幽玄さよ。

早く小屋で休みたい……。

17:20 第39靡『都津門』

釈迦ヶ岳と深仙宿の真ん中あたりの第39靡『都津門』。

さらに進むと、ようやく見えてきましたね深仙宿ッ!

疲れた疲れた! もう首も足も痛いです。゚(゚^ω^゚)゚。

17:30 第38靡『深仙ノ宿』

ようやく到着、今日のお宿 第38靡『深仙ノ宿』。

深仙は神仙、深禅、深山とも表記されます。聖護院における修験最極の秘法「深仙灌頂」を行ってきた場所です。

片道2,3分ほどの所にある水場で補給しましょう。

滴るペースが遅いですが贅沢を言ってはいけませんね(・`_´・)

小屋に戻ります。小屋側から見るとすごいところに建っているなとビックリします。

小屋は私一人。ちょっと寂しげな小屋ですね。夕食を済ませて早いうちに休みましょう。足のマッサージを忘ないように。これをやるのとやらないのとでは回復速度が段違い。長いことザックを背負って肩回りも痛めたのでシップも張っておきます。明日の朝でどれだけ回復するか心配ですね。まあ山の中では自分のできる最善を尽くすだけです( ⁎ᵕᴗᵕ⁎ )











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