2023-6-26
大峯奥駈道4日目。ようやく奥駈後半戦に入りました。今日は少し天気が崩れて雨の中の山行でしたが、6日も山の中にいる行程ですから全日晴れというわけにもいきませんね。いつも通り鎖場だらけのアップダウンが続きますが体を壊さないように慎重に、丁寧に歩いていきましょう。
深仙ノ宿のラップ音
深仙ノ宿からおはようございます。昨日は避難小屋に一人で泊まったんですけど、夜中ずっと小屋の中で「カタンッ」「カタンッ」という音が鳴りやまなくてたびたび目を覚ましてしまったんですよね。いよいよこの旅初めての心霊現象かと思いましたが特にホラー展開もなく朝を迎えました。
そして朝食の準備をしている時もその音はなるのです。いい加減気になって小屋の中を調べるとーー
お前か。
小屋の窓際に置かれていた鍋の中にクワガタがひっくり返っていました。こいつが鍋に当たる音だったんですね。鍋を掴んでクワガタを外に放り出しました。全く人騒がせな(・`_´・)
クワガタを放り出すために外に出たらこれですよ。
しばらく外をじっと眺めてしまいました。雲が多くてご来光までは見られなさそうですね。これはこれで大変美しいですが( ⁎ᵕᴗᵕ⁎ )
大峯奥駈道4日目
6:00 深仙ノ宿
日も昇り切り、食事も済ませたら大峯奥駈道4日目開始です。毎日、朝が一番足に違和感がありますね。前日の疲労が抜けきらないのとまだ当日歩きなれていないのとで体のコンディションは一番悪い時間帯。急いで動いて故障しないようにじっくりと体をほぐしていきましょう。
まだ幸い、疲れはありますが痛みのある個所は無いので慎重に行きましょう。肩回りの痛みも昨日シップ貼って寝たのが効きましたね。サロンパス、つねに持ち歩いていましたが使ったのは初めてでした。
15分ほど歩くと大日岳への分岐。大日岳はコースから外れてのピストンなのでスルーしても良いのですが
「素人は引っ込んでな」なんて書かれると登りたくなりますね(そんなことは書いていない)。奥駈2日目に鐘掛岩に跳ね返された悔しさもあるので行場に対して尻尾を巻きたくないという気持ちもあります。
片道10分くらいの山ですからザックを置いてサクッと登ってみますか。
鎖を頼りに岩を登っていきます。
なかなかの高度感。慎重に行きますか。サクッとは登れなさそうです。
急な岩場だ……。
これが行場ですか。
高いですねぇ……。
岩の角度もかなり急です。
頼りはこの鎖のみ。ザックを背負っていたらとても怖かったでしょうね。
鎖場終了。こんなサビサビの鎖に体を預けていたのかと思うと恐ろしい限りです。100%体重を鎖にゆだねているわけでは無いにしても(。◔‸◔。)
6:30 第35靡『大日岳』
第35靡『大日岳』登頂。
大日如来坐像に手を合わせてこの先の安全を祈ります。
下りはまき道から。登り程ではありませんがこちらも鎖場があるので油断せずに行きます。
分岐まで戻って来ました。
ザックを回収したら先へ進みます。
こういう普通に油断ならない道がシレっと出てくるので緊張感途切れません。滑ったらアウト。
6:55 第33靡『二ツ岩(太古の辻)』
第33靡『二ツ岩(太古の辻)』。別名、背くらべ石。
ここからが南奥駈道。前鬼への下り口にも通じています。前鬼は役行者に付き従った鬼の一人で現在は地名にもなっています。
明治時代から現代まで、奥駈と言えばここで前鬼におりて終了するパターンが多いようです。
まだまだ先は長いですねぇ。゚(゚^ω^゚)゚。
こまめに行動食を食べながら進みます。
雲行きが怪しい……。
南奥駈はこれまでより鬱蒼としていますね。本行が始まったという感じです。
7:50 天狗岳
天狗山で小休止。
そろそろ、降る(メ゚皿゚)
8:10 第27靡『奥守岳』
第27靡『奥守岳』
足は止めません。
天狗の稽古場を通り過ぎたあたりで雨がぱらついてきました。チィ……!ついに降られてしまいましたか。もう6日も山の中にいる行程ですから毎日晴れるなんて甘いことは考えていませんでしたが、面倒なものは面倒ですね。
カメラをジップロックに包んで防水。しばらくスマホで写真を撮ります。
地蔵岳通過。
9:25 第25靡『般若岳』
第25靡『般若岳』通過。雨はぱらついていますが土砂降りではないのでまだ助かりますね。
9:55 第23靡『乾光門』
第25靡『般若岳』の次に通った靡がこの第23靡『乾光門』。
24靡は?
と思って進むと
10:20 第24靡『涅槃岳』
第24靡『涅槃岳』発見。
靡の順番狂っていません?
10:50 証誠無漏岳
証誠無漏岳に到着。
むむ、靡の順番のばらつきは何だったのか……。
こんな鎖場ばかり。゚(゚^ω^゚)゚。
阿須迦利岳通過。持経宿で休憩をとりましょうか。
深仙小屋から6時間弱のところまで来ましたか。大体コースタイム通りです。
11:50 第22靡『持経宿』
第22靡『持経宿』
綺麗な小屋ですね。ここが今日の宿だったらどれだけ良かったか……。
電源スイッチ!? どういうことですか。まさか夜は電気が付くとでも……?
中もすごくきれい。
もうホテルでしょうここ。大峯奥駈道は修験道として歴史が長いからか小屋がすごく充実しています。
水場も割と近くて良いですね。
なんか近くまで舗装路が通っていますし、物資の搬入は楽なのかも知れません。
オアシス持経宿を離れて再び歩きます。楽園はまだ遠い……。
分かれ道。
左に進んで下山したくなりますね。
はい、右へ行きます……。
曲がってすぐにまた分岐。分かっていますよ左でしょう? 行きたくない!と思った道がだいたい正解。゚(゚^ω^゚)゚。
デカ杉(桧です)。
また面白い道を……。
玉置神社は明日のゴールです。まだ20km近くあるんですね。遠い遠い。
山彦ぐるーぷの『千日刈峰行』の立て札発見。南奥駈を長らく整備し続けてくださっているグループです。千日刈峰行とは笹を刈って登山道を整備する活動のことを千日回峰行をもじってつけたものです。こういう方々の力があっていまこの山を無事に歩けています。
む、小屋の気配……。
12:50 第21靡『平治宿』
第21靡『平治宿』にて大休止。
持経宿よりは小さいですがそれでも立派な小屋。快眠間違いなしです。
充電器があってひっくり返りそうになりました。まさか奥駈に充電設備があるなんて。゚(゚^ω^゚)゚。
しかしモバイルバッテリーの充電は十分ありますし、長居するわけにいかないのでスルー。しかし感動しましたね。ソーラー蓄電なのでしょうか。
平治宿で足をもんで、行動食食べたら再び移動。
13:40 転法輪岳
転法輪岳。頂上の石が釈迦説法の場なのだとか。
今日の宿の行仙宿はあと4kmです。
登りがキツイ。
険しくないですか?
ここを渡るのか?と肝を冷やしましたが
左に鎖場がありました。良かった……。
ずっとキツいですね。もはやキツいことに慣れてきましたよ。
14:15 倶利伽羅岳
倶利伽羅岳。仏教関連の名前が付いた山で溢れますね大峰山。
完全にガスっております。
雨はもう上がっていますが山全体は濡れてしまっています。滑らないように気をつけねば。
軽い気持ちで水を汲みに行ったら……
怒田宿に向かう最中、水場の案内板があったので水汲みに行くことにしました。ヤマップの地図だと行仙小屋までの道ではここが最後の水場のようですからね。片道7~8分と少し遠目ですが水は満タンにしておかねば。
ザックを置いてウォーターキャリーだけ持って水場に向かいます。
道が無い!
ピンクテープだけ何とか視界に入っているくらいで踏み固められた道がこの水場までの道にはありませんΣ(゚ロ゚;)
ガチの山道を歩くことになります。
何とか怒田ノ水場に着きましたがかなり下りましたね。登るのが大変です。
水場の塩ビ管など比較的新しいので人の手が入っているのは分かりますが、それにしても道のりが険しい。この水場を利用する人、ほとんどいないのでは。
動物の気配もすごくて恐ろしい。クマに会うかも……と思うと水がボトルに溜まるまでの時間がもどかしかったです。二度とは利用したくない水場ですね。
16:00 第20靡『怒田宿』
第20靡『怒田宿』
行仙宿まであと1.3kmですがその前に行仙岳を越えなくてはいけません。今日最後の山ですね。色んな意味で。
怒田ノ水場で4L汲んだので荷物がとても重く感じます。これも修行か。
山頂までもう少し。
捲道の誘惑が強い。゚(゚^ω^゚)゚。
奥駈の山々のピークは特に景観に優れる訳ではありませんからね。
普通に人工物がある丘です。
しかし登ります。修行修行。
16:20 第19靡『行仙岳』
第19靡『行仙岳』登頂!
ここの建物はNTTの大アンテナ施設らしいです。
長居は無用ですね。
さあ宿まであと15分。踏ん張りどころです。
ケガしない様に慎重に下ります。小屋がもう近いかと思うと気が逸りますね。そして体感時間がとても長い。
建物が見えた時の喜びの気持ちは何回味わっても薄れませんね。
16:45 行仙宿山小屋
行仙宿山小屋到着です!今日もよく頑張った私!
早く小屋の中で休みましょう( ⑉¯ ꇴ ¯⑉ )
は?
は?
水場の案内……?
ええええええ!!!!!!
水場、近くにあるんですか。゚(゚^ω^゚)゚。
地図に載っていなかったのに!
私がダウンロードしたヤマップの地図が悪かったのか。
あの獣道を進んで汲み取った苦労は一体(´;ω;`)
まあ結局トラブルもなく一日を終えられたので良しとしましょう。ブログのネタになりますし(メ゚皿゚)
小屋の中には先客が一人いました。奥駈ではないようですが今日はどうやら私と同じコースを歩いていたみたいです。怒田ノ水場へ下りる道に私のザックが置いてあったのを見たといっていました。大峰は長いこと歩いている方だったのでもし遭遇できていればここの水場の情報を得られていたかもしれませんね。゚(゚^ω^゚)゚。 いや、未練未練。
夕食たべて寝ましょう。楽しいひと時です。
今回お試しで持って来たんですけどパウチのシーチキンかなり良いですね。これだけで魚一品を夕食につけることができます。塩気とオイルも山ではとても沁みます。飯のチョイスは結構正解できているかもしれません奥駈道。
ここまで読んでくださってありがとうございます。
よろしければ以下のバナーをクリックしていただけると大変励みになります。
↑日本一周バナー
コメント