2023-11-2
一日に打った札所が八ヶ寺と最も多い本日は涅槃の道場・香川に入って二日目。初日こそ遍路ころがしの雲辺寺でしたがそれ以降は札所ラッシュです。日本最小面積の香川県内に札所が二十六ヶ所もあるわけですからね。その間隔の狭さは推して知るべしでしょう。
長い一日になりそうです
大野原中央公園からおはようございます。野宿する場所も変わり種が増えてきた気がしますね。やたらとデカイステージのある公園で人通りが多いかもと心配しましたが特に誰も来ず静かな夜を過ごすことができました。隣が墓地なのが気になりましたが(。◔‸◔。)
さて今日は大忙しですよ。涅槃の道場・香川に入って二日目。初日こそ遍路ころがしの雲辺寺でしたがそれ以降は札所ラッシュです。日本最小面積の香川県内に札所が二十六ヶ所もありますから札所から札所への距離も短くなってきます。Z軸方向に距離がある寺もあるのでアクセスが容易ならぬ区間もありますが(^-^;
【六十七番札所】小松尾山『大興寺』
まずは六十七番札所『大興寺』。
山門(仁王門)
仁王門は鎌倉時代を代表する仏師のひとりである運慶の金剛力士像がにらみを利かせます。
像高は3mを越え、四国霊場では最大の大きさです。
参道は長い石段。
参道右側にあるカヤとクスノキは弘法大師お手植えとされる大木で県の天然記念物となっています。
なかなか長い石段ですね。目覚めの運動にはちょうど良いかもしれません。
本堂
本尊:薬師如来
真言:おん ころころ せんだり まとうぎ そわか
縁起によれば大興寺は、奈良東大寺の末寺として建立され、嵯峨天皇の勅願によって弘法大師が薬師如来を刻み本尊として安置しました。現在の大興寺は真言宗ですが、中世には真言、天台両宗を兼学し二つの宗派が同じ境内にあったという珍しい来歴を持ちます。本尊である薬師如来の脇侍は不動明王と毘沙門天であり、その配置が天台様式になっています。この薬師如来は秘仏で一般公開されていませんが、還暦を迎えると生まれ変わると言われています。故に61年に一度、御開帳の機会があります。
本堂前にはデッカイ赤ローソクが。
これは七日燈明というもので、ローソクを七日間灯して祈願します。見た目が良い。
大師堂
大師堂にある弘法大師座像は鎌倉時代の作とされ、四国霊場で最も古い大師像だと言われています。
納経所
納経所は本堂に併設。朱印と一緒にもらえる記念印は『金』の文字で、これは大興寺本堂の丸瓦に使われている字と同じです。弘法大師の”遍照金剛”の直筆から引用されていると言われています。。
NEXT☞ 六十八番札所『神恵院』
次の札所までの距離:約8.7km
移動時間(徒歩):約2時間40分
【六十八番札所】七宝山『神恵院』
観音寺市に入りましたが昨日香川県入りした時も観音寺市でしたよね。大興寺に行く為に一瞬だけ三豊市に入っていたようです。
というか観音寺市のカントリーサインは寛永通宝ですか。砂絵が有名だからでしょうか。
街中を通って財田川を渡ったら
山門
六十八番札所『神恵院』に到着です。ただここは神恵院だけでなく
六十九番札所『観音寺』も同じ境内にあるというダブル札所なんです。他に例を見ない札所の配置ですよね。
山門を潜って左右に神恵院と観音寺が分かれています。順番にお参りしますか。
まずは手を洗って、
本堂
本尊:阿弥陀如来
真言:おん あみりた ていぜい からうん
神恵院からです。
お寺という印象からはかなり離れている印象を受けますね。香園寺と同じ感想。
モダンな外観の本堂の中に入るとしっかりお寺っぽい堂宇が建っていますね。
神恵院は元は琴弾山の山上の琴弾八幡宮という神社の別当寺でした。しかし明治時代の神仏分離令によって観音寺の境内に遷ってきたのです。
開基は703年に法相宗の高僧である日証上人。上人が琴弾山で修業中、海に船を浮かべて琴を弾く翁を見つけました。宇佐八幡の大明神と名乗るこの翁の意を汲んだ上人は山頂に舟と琴、そして八幡神の本地仏である阿弥陀如来を納めて一宇を建立したといいます。
大師堂
後に弘法大師が阿弥陀如来を描き、札所として定め院号を神恵院としました。この札所山号院号だけで寺号が無いんですよね。それも四国霊場では珍しい。
納経所
納経所も観音寺と共用なのでそちらの参拝が終わったら御朱印をもらいに行きましょう。
NEXT☞ 六十九番札所『観音寺』
次の札所までの距離:約0km
移動時間(徒歩):約0分
ここに「0」を書く時が来るとは思いませんでした
【六十九番札所】七宝山『観音寺』
本堂
本尊:聖観世音菩薩
真言:おん あろりきゃ そわか
本堂単体の写真を撮り忘れておるわい……。山門通って右手が観音寺本堂です。
神恵院と寺の縁起は変わりません。もともと琴弾八幡宮の別当寺で神宮寺という名前でした。違うのは後に弘法大師が訪れてからの事。大師は観音寺の七代目住職を務めて七堂伽藍を建立。さらに八幡大明神が乗っていた舟は神功皇后ゆかりのもので、観音菩薩の化身だと感得した大師は聖観世音菩薩の像を刻んで本尊として安置。このことから寺号が観音寺になったと言われています。
山門を潜ってすぐ右手にある鐘楼は天井の波打つ彫りが見事です。船に乗った八幡大明神という海にゆかりのある寺の縁起にマッチしていますね。
大師堂
クスの大木を挟んで大師堂。そこまで広くない境内ですがあっちこっち行ったり来たりで疲れますね。
納経所
一度に二つの御朱印を頂くのもここくらいでしょう。
珍しくて面白い札所でした( ⑉¯ ꇴ ¯⑉ )
NEXT☞ 七十番札所『本山寺』
次の札所までの距離:約4.5km
移動時間(徒歩):約1時間10分
香川と言ったらうどん! かなくま餅福田
観音寺から財田川に出たら川沿いに東へ進んでいきます。その道中にうどん屋さんが見えたのでちょうどいいやとここでお昼ご飯にします。
香川といったらうどんですよね。はやく食べたかったんですが昨日は機会がありませんでした。
かなくま餅福田というお店に来たのですがまだ11時を少し過ぎたくらいだというのにめちゃくちゃお客さんがいます。並んでいる間に注文を決めておきますか。
香川自体は初めて訪れる県ではないのでうどんも食べたことはあります。オーソドックスなうどんはいくらでも食べる機会があるだろうと思い。店前にメニューが出ているこの白みそあん雑煮うどんを注文するとします。
席に案内されたらさっそく注文。うどん大(+100円)にします。
届いたうどんがこちら。見た目からして美味いですね。白みそあん雑煮うどんという名前から変化球が過ぎるかなと思っていましたが見た目からは奇をてらった印象は受けません。
実食してみると流石は香川のうどんですね。。めん太すぎ、コシ強すぎ。これが本場のうどん……? じゃあ私が今まで食べていたうどんは何だったんですか。そうめんだったのか?
あん雑煮というように餅があんこ餅なんですよね。これが味噌にめちゃくちゃ合うんですよ! すごくおいしかったです。餅をもっとトッピングしたらよかったと後悔。
そう思ったらお接待であんこ餅を頂きました(੭ु *`∀´* )੭ु
めちゃくちゃうれしいです。かなくま餅福田さんありがとうございますm(__)m
【七十番札所】七宝山『本山寺』
再び大興寺と同じ三豊市に突入。
山門
七十番札所『本山寺』到着です。もう七十番台ですか。本当にお遍路の終わりが見えてきました。終ってしまう。何でしょうねこの気持ち。
これまた広い境内。
ひときわ目立つのがこの五重塔。
本山寺は近くに来たらこのシンボルマークの五重塔が目に付くので迷う事は無いと思います。
本堂
本尊:馬頭観世音菩薩
真言:おん あみりとう どはんば うんぱった そわか
おん あみりとう どはんば うんぱった そわか!?
札所も七十番台にしてまた知らない真言が出てきましたね!
本山寺の本尊は馬頭観世音菩薩という新形態の観音菩薩です。脇侍は阿弥陀如来と薬師如来。本尊が馬頭観世音菩薩というのは四国霊場では本山寺だけです。
しかし初顔の仏様というわけではありませんね。元々、十一面観世音菩薩や千手観音菩薩など様々な姿になる観音菩薩。馬頭観世音菩薩もその形態の一つです。
しかし新しい真言であることは変わりませんから新鮮で良いです。もう薬師如来の「おんころころせんだりまとうぎそわか」を何度唱えたことか。他の本尊ももはやほとんど聞きなじみのあるものばかりですからね。
この地方は農業が盛んで、働き手は牛や馬です。馬頭観音はその牛馬を守る観音菩薩で、この地方では本山寺が信仰の対象となりました。馬頭観音を拝むと馬が草を食べるが如く、人々の悩みや煩悩を食べてくれるといいます。
そんな本山寺は平城天皇の勅願によって弘法大師が開基。僅か一夜ほどの間に本堂を建立したという伝説があります。本堂はこれ国宝なんですよね。
大師堂
長宗我部元親がやらかしまくっている天正の兵火からはなんと逃れています。長宗我部兵が本堂に侵入して住職を刃にかけ時、脇仏の阿弥陀如来の右手から血が流れ落ちました。これに驚いた兵が逃げたために本堂は兵火を免れたと伝わります。この伝説から脇侍の阿弥陀如来は「太刀受けの弥陀」と呼ばれています。カッコよすぎる。
納経所
納経所がめちゃくちゃ立派。
まだ12時半ですからドンドン参りましょう。
NEXT☞ 七十一番札所『弥谷寺』
次の札所までの距離:約11.3km
移動時間(徒歩):約3時間15分
【七十一番札所】剣五山『弥谷寺』
次の七十一番札所へは本山寺から国道11号線に乗ってしばらく北上です。
走っていたらめちゃくちゃ良い形の山が現れました。これは絶対名のある山でしょう!
後でわかりますが名のある山でした
結構登らされますね。涅槃の道場はずっと平地の里寺ばかりかと思ったら全然そんなことはありませんでした。゚(゚^ω^゚)゚。
道の駅ふれあいパークみのにて休憩。ここから七十一番札所までは激坂なのでこの道の駅に自転車を停めて歩き遍路モードになります。
それにしても野良猫の多い道の駅です。
子猫かわいいですね。
餌付けされているんですけど道の駅が公に飼っている猫なのか……?
人間に興味津々。
猫を撮るのもほどほどに七十一番札所『弥谷寺』の参道を行きます。
本堂まで500段以上も階段があるようですね。
まあどんな手段であろうとここまでお遍路してきた人にとってはどうってことはないでしょう。手間ではありますが。
中々雰囲気のある山。弥谷寺は死者の魂が宿るとも言われる弥谷山の中腹にある札所です。弘法大師を始め多くの修行僧が山全体に仏をたくさん彫っており、そういう場所に亡くなった方の爪や髪をお納めに来られたり、身内が亡くなるとおぶる形をして霊をここに納めるという風習もかつてはあったのだとか。霊をおぶって連れてきた後は未練を残さないよう振り向かずに帰るんですって。
山門
山門を過ぎてからもしばらく登りは続きます。
手水舎発見。本堂までまだしばらくありますがこれが弥谷寺の手水舎という事でよろしいか。
畑氏の柄杓があるので間違いないですね。
「急がずゆっくり」そうさせてもらいます。
この百八階段を前にすると一旦足を止めてしまいますね。一回深呼吸をしたら登っていきます。
百八階段を登ったところが本堂ではないというのが辛いところ。大師像を通り過ぎて先に進みます。
まだまだ登らせてくれますね。石段まみれの寺です。
ようやく本堂が見えてきました。
本堂下の岩盤面には阿弥陀三尊磨崖仏。鎌倉時代のものと伝えられてます。
本堂
本尊:千住観世音菩薩
真言:おん ばざら たらま きりく
こちらが弥谷寺の本堂です。縁起では、聖武天皇の勅願により行基菩薩が開創した王道パターン。弥谷寺は弘法大師が幼い頃に修行した寺としても知られています。大師が修行している時に天から五本の剣が降ってきたため、山号を五剣山とし、谷が多いことから寺号を弥谷寺としたといいます。
本堂からは讃岐平野を一望……というには枝が少し邪魔か。
参拝したら石段を下って大師堂へ。
大師堂
百八階段を登り切ったところまで戻ります。
大師堂がこれまた立派で見どころが多いんですよね。
土禁なので靴を脱いで上がります。
大師堂は納経所も兼ねているのです。
大師堂内には奥之院である「獅子之岩屋」があるので先にお参りしておきます。
真ん中には弘法大師像。ここは大師が幼少の頃学問をしたと伝えられる岩屋です。明星之窓という岩屋右手からの光りで学問修行に励んだという大師。夜はどうしたんでしょう。
獅子之岩屋には大師像以外にもいくつか像があり、父母の像もあります。父は阿弥陀如来の、母は弥勒菩薩の化身とされています。スーパー家族過ぎる。
洞地蔵尊は首から上の病に御利益があるといわれるお地蔵様で、獅子之岩屋に向かう途中の大師堂内から参拝できます。一旦スルーしたので今お参りしましょう。
座って岩壁の10m上方を見上げないと姿を見る事ができないお地蔵様です。
これは際どい。カメラを構えながらですから姿勢もキツイ。
最期に大師堂をお参り。南無大師遍照金剛。
納経所
大師堂内の納経所で御朱印を頂いたら
道の駅まで戻って自転車を改修します。下り坂は大変ですけど階段なら幾分楽です。
自転車を回収したら次の札所に行きますよ。
NEXT☞ 七十二番札所『曼荼羅寺』
次の札所までの距離:約3.7km
移動時間(徒歩):約1時間
【七十二番札所】我拝師山『曼荼羅寺』
次の札所に向かう最中、自販機で飲み物を買ったら当たりが出てもう一本もらえました。
こういうのって当たることあるんですね。自販機からのお接待だと思ってありがたく頂きます。
次の市は善通寺市。ここは弘法大師が生まれ育った土地です。大師の故郷に足を踏み入れたわけですね。
青看板も弘法大師の生まれ故郷であることをアピールしています。それにしてもこの札所間隔の狭さはどういうことか。善通寺市でもお参りはサクサク進みそうですね。
それにしてもこの青看板はお遍路やる人じゃないと気にならないだろうなと思って可笑しかったです。お遍ラーは絶対この写真は撮ると思います。
善通寺市に入ったらすぐに曼荼羅寺に到着。
山門
これが七十二番札所『曼荼羅寺』です。なんて綺麗にまとまった境内。
夕日のマジックか、手水舎がとても美しい。まだ15時半なのですが。
本堂
本尊:大日如来
真言:おん あびらうんけん ばざら だとばん
曼荼羅寺はとりわけ弘法大師と縁の深い寺です。寺の縁起は、弘法大師の出自である佐伯氏の氏寺として596年に創建されました。これは四国霊場では最も古い創建です。はじめは世坂寺という名前でしたが、唐から帰ってきた大師が母である玉依御前の菩提を弔うため、唐の青龍寺を模して伽藍を造営。その時に寺号も曼荼羅寺と改め、四国霊場として定めたといいます。
大師堂
平成25年に改築した大師堂は綺麗ですね。
境内には弘法大師お手植えの「不老の松」があったのですが残念ながら松くい虫のために枯死してしまいました。ただその松の三木に大師の姿を彫り刻んだ「笠松大師」が現在は安置されています。
納経所
御朱印をいただきます。まだまだ打てそうですね。
NEXT☞ 七十三番札所『出釋迦持』
次の札所までの距離:約800km
移動時間(徒歩):約7分
【七十三番札所】我拝師山『出釋迦持』
ご近所過ぎる七十三番札所。しかし坂がきついので自転車は推し歩きます。
あっという間に七十三番札所『出釋迦持』。山号の我拝師山も寺号の出釋迦持も変換しにくい!
善通寺市が一望できるこの景色は素晴らしいですね。
表参道に入るとます気になるのが
弘法大師像とその後ろの登頂的な山に、
そこに建つ堂宇。
これがおそらく奥之院の捨身ヶ嶽禅定ですね。
というかこの捨身ヶ嶽禅定がある我拝師山が、弥谷寺に向かっている時に気になるといった山じゃないですか。めちゃくちゃお遍路に関係のある山でした。
ここの参道にも観自在寺の様な干支別守り本尊が立っていますね。
酉年なので不動明王を拝んでおきます。
山門
山号にあるように出釋迦持は我拝師山のふもとにあります。
曼荼羅寺と同じようにここも手水舎が花で飾られていて綺麗。
本堂
本尊:釈迦如来
真言:のうまく さんまんだ ぼだなん ばく
弘法大師がまだ七歳の頃、仏道に入って多くの人を救いたいと発心して我拝師山に登り「私は仏門に入って衆生救済を望む。この願いが叶うならば釈迦如来よ姿を現したまえ。叶わないのであれば我が身を捨てて諸仏に奉る」と言って断崖絶壁から身を投げました。すると紫雲がたなびき、落下する大師を天女が抱きとめ釈迦如来が姿を現したといいます。カマしすぎでしょう大師。
大師堂
後に青年となった大師はこの霊験にちなんで釈迦如来像を刻んで本尊とし、出釋迦寺を開創しました。この場所が現在の奥之院「捨身ヶ嶽禅定」なのです。
かつては捨身ヶ嶽禅定が札所でしたが現在は麓にあるこの場所に本堂が写り、境内奥に捨身ヶ嶽遥拝所が設けられました。
石碑に先ほどの投身エピソードが彫られているのがうっすら見えますね。
納経所
御朱印頂いて参拝終了。捨身ヶ嶽禅定は境内から50分ほどで行ける場所ですが日も暮れるのでパス。奥之院までコンプリートするとなると遍路期間が1.5倍くらいになります。
大師が故郷を眺めるこのアングル良い……。
NEXT☞ 七十四番札所『甲山寺』
次の札所までの距離:約3km
移動時間(徒歩):約50分
【七十四番札所】医王山『甲山寺』
時刻は16時半。四国に来て一番美しい夕日を見ています。これだけの夕日はなかなか拝んだことがありません。四国、良いなぁと思った瞬間です。
しかし夕日に気を取られてばかりもいられません。超近くに七十四番札所があるのでここまで来たら撃たざるを得ませんからね。
幸いといっていいのか境内の小さな札所。30分あればお参りは十分できます。
善通寺市の札所は手水舎が綺麗ですよ。
中門
縁起によれば壮年になった弘法大師が曼荼羅寺と善通寺の間に寺院を建立しようと適地を探していた時に、甲山の岩窟から翁が現れこの土地を選ぶように勧めたといいます。大師はこの翁が毘沙門天の化身だと悟り、像を刻んで岩窟に安置しました。
本堂
本尊:薬師如来
真言:おん ころころ せんだり まとうぎ そわか
なのに本尊は毘沙門天じゃないのかい!(。◔‸◔。)
雨の少ない香川県は昔から水不足と戦っており、その証拠として県内には登録されているだけで約1万4600という数多くのため池が存在します。数あるため池の中でも最も大きいのが満濃町にある満濃池です。日本最大級のため池であるこの満濃池を修復完成させたのが弘法大師。度重なる洪水で堤防が壊れ一向に修築が終わらなかった満濃池ですが、大師が薬師如来を刻み成功を祈願したところ僅か3ヶ月で修復を果たします。完成後に賜った報奨金の一部を寺の建立にあてました。これなら薬師如来が本尊なのも納得ですね。
大師堂
寺号は背後の山の形が毘沙門天の甲冑に似ていることから甲の山と書いて甲山寺としたとされます。
大師堂の左には弘法大師が彫ったとされる毘沙門天像が安置されています。
山門
御朱印を頂いたらさすがにここで打ち止めです。
移動を始めたら私が入ってきた方とは反対側にちゃんとした山門があるじゃないですか。裏口から入っていたようですね。
NEXT☞ 七十五番札所『善通寺』
次の札所までの距離:約1.6km
移動時間(徒歩):約25分
善通寺は明日のお楽しみ
さてすっかり日暮れ。
次の札所もすぐそこなので急げば今日中に行けましたが、ここは慌ててお参りするところではないので明日じっくり参ります。なんといっても七十五番札所『善通寺』は弘法大師生誕の寺。涅槃の道場のハイライトですからね。
ブログを書くために一旦善通寺から離れて国道319号線のマクドナルドへ。その後は公園で野宿です。
ここまで読んでくださってありがとうございます。
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