【305日目】忍者の里、伊賀国一之宮『敢国神社』

2023-7-6

忍者の里にある伊賀国一之宮『敢国神社を参拝。その後は伊賀流忍者博物館でからくり屋敷体験などして伊賀流への理解を深めました。忍術は奥が深いぜ……。

目次

野宿の難しい季節

昨日はアテにしていたネカフェがまさかの時短営業という事で急きょ駅寝に変更。しかし湿気はすごいわ、蚊は多いわで全く眠れませんでした。さすがに駅構内で蚊取り線香焚くわけにもいきませんからね。゚(゚^ω^゚)゚。

12時就寝の4時起きですから熟睡したとしても短い睡眠時間なのにほぼ半分起きていた気がします。

動き始めると眠気も覚めるのですがこれは幻。体に無理をさせているだけなのでしっかり休養はとらなくてはいけません。今日はどこかで昼寝をしないといけませんね(´Д⊂ヽ

伊賀国一之宮『敢国神社』

眠気ざましのサイクリングがてらやってきたのは伊賀国一之宮『敢国神社
市街地からおよそ7kmほど離れたところにあります。

祭神の大彦命(オオヒコノミコト)は孝元天皇の長男で、北陸・東海の征伐を任命された四道将軍の一人です。

四道将軍

崇神(すじん)天皇の代に北陸、東海、西道、丹波(たんば)に派遣されたと伝える将軍。ただし『古事記』では、孝霊(こうれい)天皇の代に、まず大吉備津日子命(おおきびつひこのみこと)と若建(わかたけ)吉備津日子命を吉備へ派遣し、ついで崇神天皇の代に大毘古命(おおひこのみこと)を高志(こし)道へ、建沼河別命(たけぬなかわわけのみこと)を東方十二道へ、日子坐王(ひこいますのみこ)を丹波へ遣わしたとしており、崇神朝では三道派遣の説話になっている。また『日本書紀』が吉備津彦を西道に、丹波道主命(みちぬしのみこと)を丹波に遣わしたとするのとも、将軍名が異なっている。倭(やまと)王権の勢威拡張を物語る将軍派遣説話の一種。

コトバンク

その後に伊賀を統治し、子孫代々伊賀国の阿拝(あへ)郡を本拠地としたために阿部氏を名乗り、敢国神社は安倍氏の総祖神となったといいます。敢国(あえくに)とは何とも読みにくい名前ですが「あえ」は「あべ」の原音なんですよね。

ポケモンGO全盛期はトレーナーが押し掛けたのでしょうね( ⑉¯ ꇴ ¯⑉ )

手水舎チェック!

久しぶりに百点の手水舎ですね。今は中々見なくなった古き良き柄杓型。

手水が気持ちいですね。朝だというのにこの日の強さですから(;’∀’)

伝承によると飛鳥時代の658年に創建されたといいます。神社の南方200mにはイワクラの大岩があり、そこから古墳時代の祭祀に使用したとみられる土器が出土。大神神社のような原始信仰が行われていたことが分かります。

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敢国神社は芸能にもかかわりが深いのです。鎌倉時代に盛んになった田楽、その祖である観阿弥は伊賀の出身とされ、神社の神事で行われる獅子神楽もこの頃にできたとされています。

伊賀地方には古代から渡来人である秦氏が多く住んでおり、彼らは自身が信仰する少彦名命(スクナヒコナノミコト)を敢国神社前方にある南宮山山頂に祀っていました。敢国神社の創建時に少彦名命を勧請。創建から319年後には美濃国の南宮大社の主祭神である金山比咩命(かなやまひめのみこと)を本殿に合祀しています。

伊賀流『忍者博物館』

伊賀と言えば甲賀と並ぶ忍者の里ですよね。という事で敢国神社を参拝した後は市街地に戻り忍者博物館にやって参りました。

忍者博物館が10時開館と遅めなので、待っている時間がもったいないと先に敢国神社へいった次第でした。敢国神社と市街地の往復になってしまいましたが時間には変えられませんね。

忍者博物館は上野公園内にある観光施設。パンダはいません(。◔‸◔。)

早速博物館に入りましょう。大人800円です( ⁎ᵕᴗᵕ⁎ )

まずはからくり屋敷こと伊賀流忍者屋敷からです。入り口からしてこの狭さよ。忍者っぽい。

玄関は普通ですね。入場客が何人かまとまったら忍者の案内役の方が屋敷を解説して回ってくれます。

まず解説してもらったのはどんでん返し。壁が回転して隠し部屋に行けるようになっているあれですね。実際に私もどんでん返しを使って隠し部屋に入ってみましたけどこの扉、回転は自分で止める必要があるのでかなり難しい仕掛けですね。しっかり止めないと扉がずれてしまうので外から見てバレバレです。訓練失くして忍者にはなれませんね。忍者の案内役の方、どんでん返しめちゃくちゃ上手くてビビりました( ⑉¯ ꇴ ¯⑉ )

それにしても「どんでん返し」という言葉を、物語の展開以外に対して使うの初めてかもしれませんね。私はいまこの言葉の語源に触れている……!

次は隠し階段で行ける見張り部屋です。分かりやすいようにライトが付いていますが、明かりが無いと忍者に全く気付きません。ここで見張りながらいざという時は吹き矢や手裏剣で奇襲をかけるんですって。

この物置っぽいの、実は留め具を外すと階段になって上に登れます。見張り部屋の行き方。

次のもどんでん返しと同じ隠し扉系。

どんでん返しのように回転軸が扉の中心にないのでクルクルは回りませんが。

ここは地下道に繋がっており、屋敷が敵に囲まれた際の脱出経路です。

一番すごかったのは刀隠し。

この床を踏むと板が跳ね上がって刀が取り出せるというシンプルな仕掛けなのですが、これは仕掛けよりも案内役の方の練度にビビりましたね。床跳ね上げてから抜刀までの素早さよ。刀構えるのに一秒もかかっていません。本当に一瞬で戦闘態勢に入る早業。からくり屋敷の大トロ部分はここです( ⑉¯ ꇴ ¯⑉ )

からくり屋敷を出ると地下に進んで博物館エリア。気温が下がっていいですね。涼む……。

ここは沢山の忍具を見ることができます。
水蜘蛛は水を渡るときに使うものだと思っていましたが真価を発揮するのは沼を渡るときだそう。お城の掘りは水堀、水のない空堀などがありますが忍者的にはこれらは大した障害ではないみたいです。厄介なのが沼掘で水蜘蛛はこれの攻略に使われたとのこと。沼掘の存在すら初めて聞きました。

みんな大好き手裏剣コーナー。バンバン投げているイメージのある手裏剣ですが、実際は形の整った手裏剣はコストが高いので、普段は石ころや瓦を投げていたと言われています。現実的……。

博物館を出ると野外。

すぐ正面に伝承館があるのでここも見ていきましょう。

忍者に関する全般的な解説がされていますね。

お?

役行者じゃないですか!
大峯奥駈道を拓いた伝説的な人です。

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まさか忍者博物館でお目にかかれるとはね( ⑉¯ ꇴ ¯⑉ )

忍術には25流派あると言われていますが、その中でも伊賀と甲賀は群を抜いて優れています。この二つは隣接していてその術技はほとんど同じですが、伊賀は甲賀に比べて呪術に秀でていました。

これは盆地である伊賀には古くから都からの亡命者が多かったためです。呪術というとオカルト的なものを想像してしまいますが、当時の呪術は自然現象が人や環境に与える影響を解析する立派な学問。

戦乱の世に必要とされて発達した忍術ですがその術技は心理学、薬学、医学、天文学、など戦いに直接必要でないものが圧倒的に多いのです。

伝承館ではそういった伊賀流の天気の知り方や、山での水の見つけ方などの解説があってとても面白かったです( ⑉¯ ꇴ ¯⑉ )

伝承館を出たらフィニッシュ。上野公園を散歩しながら駐輪場まで戻りましょう。

これ台風とかで折れそうで怖いですね(。◔‸◔。)

相棒回収。移動しますか。暑いので動きたくないですが今日中には亀山市まで出ないといけません。

お昼寝タイム

12時半ごろに体の電池が切れました。こんなに眠いことはありません。このまま動くと事故必至なので一時間ほど昼寝していきます(´Д⊂ヽ

2時間経っていた……。

蚊のいない日陰でのお昼寝気持ちよすぎますね。2時間の睡眠で頭スッキリです。昼に寝るとなんでこんなにスッキリするんでしょうね。夜に2時間寝てもだるいだけなのに(。◔‸◔。)

眠気は無くなっても暑さからは逃れられません。冷却材を体にぶち込んで移動を続けます。熱中症になると非常に面倒ですからね。

ひたすら移動して16時半ごろに亀山入り。

伊賀の後ですから甲賀に行きたくなりますが亀山に行きます。甲賀は滋賀なので進路から外れてしまいます。

再再会

さてなぜ亀山に来たかと言いますと

I君
I君

飯行こか!

今年三度目の再会となりますI君と会うために亀山を通る進路をとったんですね!

三重在住のI君は私の登山の師匠で、大峯奥駈道を往く時は奈良まで来てくれて2泊3日で同行したんでした( •̀ᴗ•́  )

亀山ではI君宅でまたしばらくお世話になりますm(__)m











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