2023-10-16
金剛頂寺と神峯寺の二つを打ってきました。どちらも小高い山の上にあるお寺なので、今日は自転車で坂を上り、歩きで坂を上りの登坂デー。修業の道場はどの札所も一筋縄ではいきません。

室戸市中央公園からおはようございます。Googleマップでこの公園を見つけたのですがマップに投稿された写真と公園の現状がまったく一致しなくて到着してからとても悩みました。草がね、ボーボーなんですよ。私の腰まで埋まるんじゃないかという程に元気な草。どんな虫や動物がいるか分かったものじゃないので駐車場で一晩明かさせてもらいました。人が来る前に撤収しましょう。
【二十六番札所】龍頭山『金剛頂寺』

本日最初の札所、二十六番札所『金剛頂寺』は初っ端からヒルクライム。

朝っぱらから汗をかかせてくれるわい。

ノロノロと坂を登っていきようやく駐車場に到着。


中々広々とした駐車場ですね。目立たないところに自転車を停めさせていただきましょう。

高知に入ってからやたらと階段を登らさせられる気がします。これも修行の道場の洗礼か。
山門

鬱蒼と茂った原生林。今日は暑いのでその木陰が助かります。

特筆すべきところはない手水舎。

山門を潜って正面に本堂です。
本堂
本尊:薬師如来
真言:おん ころころ せんだり まとうぎ そわか

寺伝では平城天皇の勅願によって弘法大師が薬師如来を刻み、本尊として創建したとされます。創建のころは「金剛定寺」といわれ、女人禁制の地でした。

金剛頂寺は次の嵯峨天皇も、淳和天皇も勅願所として崇敬し、平安時代には現在の室戸市の大部分を寺領とする大寺院でした。こう書くといつものパターンだと「しかし」の接続詞が付きますが……?

今回は天正の兵火は関係ありません。室町時代、1479年の火災により焼失しましたが、長宗我部元親の寺領寄進などもあり早くに復興。四国中を巻き込んだ天正の兵火の中心人物・長宗我部元親ですが土佐の大名なので高知の札所は被害に遭っていないようです。江戸時代には土佐藩主の祈願所として諸堂が整備されていました。
大師堂

お次は大師堂ですが、ここの大師堂はなぜか境内から背を向けるようにヒッソリとしたところに建っています。


回向柱がキツキツすぎて笑いました。

伝説では弘法大師がこの地を訪れた時に修行の邪魔をする天狗がいたので、その天狗を足摺岬に封印するために大師像を西南の足摺岬に向けて安置したと伝えられています。足摺岬は四国のほぼ最南端で三十八番札所『金剛福寺』がある場所です。
納経所

さて、また次の札所がまた少し手間がかかります。
NEXT☞ 二十七番札所『神峯寺』
次の札所までの距離:約27.5km
移動時間(徒歩):約8時間
海岸沿いをゆく遍路道
金剛頂寺を下り国道55号線に復帰します。

こういう休憩所でちょうど行動終了のタイミングにならないものか(。◔‸◔。)

11時過ぎに奈半利町。ちょっと早いですがお昼ご飯にします。ちょうどほっかほっか亭もあるので。三日連続でほか弁食べてますね。美味い。

ほっかほっか亭を出たらすぐに奈半利橋。

奈半利川を渡ります。


国道55号線は路線全部がほぼ海沿い。

急勾配・急カーブもほとんど存在しない絶好のドライブコースです。

そんな快適サイクリングもここまでですが。゚(゚^ω^゚)゚。
次の札所『神峯寺』は山寺なのでまたキツイ坂が立ちはだかります。
【二十七番札所】竹林山『神峯寺』

平坦な道は終わりを告げ

ここから神峯寺まではヒルクライム区間。絶対いや。

神峯寺まで3.5kmなら徒歩圏内だろうという事でまた歩き遍路モードになります。片道一時間弱といったところですね。

等高線を垂直に進む遍路道の勾配はマジで歩きできてよかったと思うレベルのキツさ。歩きならば問題ありません。
しかし陽射しが夏なのでそれが厄介でした。日中はすごく暑いです四国。

残り300m。九十九折になっていますがそれでもキツイ勾配。車でも通りたくないですねこの坂は。

ようやっと、という気持ちです。自販機でもあればジュースで喉を潤そうかなと思ったのですがまさかの設置無し。焼山寺にもあったのでここにもあるだろうと思っていましたが見通しが甘かったか。一応売店があるので飲み物は買えますが、お茶とスポドリくらいのラインナップなので今の私の欲求は満たせない……。我慢も修行か。甘い飲み物は参拝後の楽しみにしておきます。
山門

山門について一息付けたと思いきや

まだ登るの……?

境内に到着しましたが

本堂まではさらに160段もの階段が続きます。゚(゚^ω^゚)゚。

土佐における遍路ころがしですねここは。

しかし階段を登ればこの見晴らしの良さですよ。素晴らしい景色です。
本堂
本尊:十一面観世音菩薩
真言:おん まか きゃろにきゃ そわか

神峯寺は神功皇后が戦勝を祈願して天照大神ほか諸神を祀った神峯神社を起源としています。
まさかここで神功皇后の名前が出るとはね。私が一番好きな皇后です。ゆかりのある神社も沢山回ってきました。
神功皇后の在位は201〜269年ですからこのお寺の歴史の古さは屈指です。

その後、聖武天皇の勅命で行基菩薩が730年に十一面観音像を彫造して本尊とし、神仏合祀を行いました。
明治の神仏分離令で神峯神社だけが残り廃寺。本尊は一時的に二十六番札所『金剛頂寺』に預けられましたが、明治後期に本尊を帰還させて再興しました。しかし寺格がないため、大正元年に茨城県稲敷郡朝日村の地蔵院を移して認可を得るなど、苦労が多かったようです。
あの三菱財閥の初代総帥・岩崎弥太郎の母は安芸の実家からこの神峯寺までの往復40kmを裸足で21日間参拝し、息子の出世祈願をしたといいます。
大師堂

本堂から少し離れたところに大師堂。

行基菩薩のあと809年に弘法大師が伽藍を建立し観音堂と名付けたのとか。神仏分離令による廃仏毀釈の際は石造りの大師像も神峯の山中深くに隠されたそうです。大変な騒ぎでしたね。
納経所

納経所に行ったら参拝終了。

ここからまた自転車まで戻るのが大変ですね(^-^;
NEXT☞ 二十八番札所『大日寺』
次の札所までの距離:約37.5km
移動時間(徒歩):約11時間
とりあえず二十八番札所『大日寺』へ向かって移動

神峯寺を下り切りました。この時点で14時半。二十八番札所『大日寺』までは30km弱あるので今日は参拝できませんね。

大日寺に向かいつつ今日の寝床を探す感じで行きますか。ブログを書くために電源を確保したいので香南市までたどり着きたいですね。

見るだけでチャリダーが拒否反応を示すようなトンネル発見。


迂回路が合って安心です。

自転車道まであって至れり尽くせり。四国はやはり自転車に優しいのかもしれません。

サイクリングロードなんて北海道以来? スイスイ進めて快適です。あっという間に香南までたどり着けそうですね。

そんなうまい話は話はないようです。まさか工事で通行止めとはね。大人しく国道55号線に戻ります。゚(゚^ω^゚)゚。

道の駅で泊まってもいいのですがそうするとパソコンが使えないのでまだ漕ぎます。

17時過ぎにはこの夕日。日の入りも早くなりました。

完全に日が落ちてから香南のガストに到着。ブログを書いて、その後は公園で野宿します( ⁎ᵕᴗᵕ⁎ )
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