さあ行きましょうか羅臼岳!
そして今日は8月1日!
八月のスタートを切るのがこの羅臼岳とは何とも贅沢な話ではないですか。
夏本番、今年も『最高の夏』にしていきますよ!
ちなみに去年の『最高の夏』は剱岳です( ⑉¯ ꇴ ¯⑉ )
4:00 起床
朝食済ませて登山の準備。
5時ごろには登り始めましょう。
夜雨が降ったようで自転車もビショビショです。
今日は一応予報では晴れるとのことですが心配になりますね。
再び無事にこの小屋まで戻ってこられますように。
では覚悟を決めて参りますか!
5:15 登山開始
まずは広葉樹林を登っていきます。
すぐに急斜面にぶつかりますね。
ジグザグのつづら折りが続くのでどれだけ急なのかよくわかります。
天気は霧がかってはいますが雨はないので歩行に支障はありません。
なんとか日も差してほしいところです。
5:50 オホーツク展望
オホーツク展望とは言うものの樹林にさえぎられていまいち展望は良くありません。
またここら辺は餌となるアリを求めてクマが出没する要注意エリア。
匂いの出るような食料は持ち込まないか、ジップロックなどで密封するが吉です。
6:30 弥三吉水
最初の水場『弥三吉水』。
水は2L持って来ているので補給はしません。
この名前は知床半島の開拓者木下弥三吉から取ったもので、このコースも弥三吉によって切り拓かれています。実は木下小屋も同様です。
ここはあまりにもモンハンチック。
秘境スタートっぽすぎます。
とか思っていたら日がさしてきたのですが!
幻想的じゃないですか。
いや良い天気。
これはお天気バトルに勝利したか!?
極楽平ぬけてグングン登っていきます。
晴れている内に山頂に着きたい……!
ここでおじさまおばさま3人組の登山客に会って安心。
やはり百名山ですから平日であっても人は結構いますね。
他の登山客が笛を吹いているのを聞くと安心します。
大雪山で出会ったガイドさんが言うには、知床の登山ガイドは熊鈴を持たないようで。
気配でクマを察知したら笛を鳴らして自分の存在をアピールするんですって。
鈴の音はクマの音を遮る雑音なんだとか。プロはすごい。
!?
登山道のど真ん中で巨大な生物が立っていたのでめっちゃびっくりしました。
シカ、お前たちは何でそんなに図太いんだ。
にらみ合っている内は微動だにしないシカですが、カメラを構えると一瞬で走り去っていきます。
驚かせるならせめて1枚とらせなさい。
いやぁ、早速クマに出会ってしまったかと肝を冷やしましたね。
仙人坂を越えると
どんどん日が強くなってきます。
樹林帯を抜けたときにどんな景色が広がっているやら。
期待が持てます( ⑉¯ ꇴ ¯⑉ )
7:24 銀冷水
第二の水場『銀冷水』。
ここもスルーします。水は十分あるので。
北海道では水汲んでもそのまま飲めないのでどうしても面倒くささが買ってしまいます。大雪山のような縦走になるとそんなことも行っていられないのですが、日帰り登山であれば下界から自分で水を持ってきた方が結局は楽ですね。
携帯トイレブースは銀冷水の近くにあります。
大沢入り口。
頂上まで2kmを切りました。
この陽射しよ。
早朝の曇天が嘘のようです。
8:00 羅臼平
羅臼平到着!
目標の羅臼岳が良く見えます。
ここはキャンプ適地になっていて近くにはフードロッカーがあります。
寝ている間に食料をヒグマに荒らされないようにするシェルターですね。
ここに登山者がザックを入れて羅臼岳山頂にアタックを掛けるケースがあるそうで、絶対やめてね!と注意喚起のツイートがされていたのが印象深いです。
とある日の羅臼岳・羅臼平のフードロッカーにて。フードロッカーは指定のテント場でテント泊する方のために設置されており、就寝の際にヒグマを誘因する食糧と距離を置くことができる優れものです。就寝中でも重く頑丈な金属製のロッカーが大切な食べ物と命をヒグマから守ってくれるのです。続く pic.twitter.com/DjPCkEcaMs
— 知床羅臼ビジターセンター (@ShiretokoNF_R) August 15, 2022
雲が晴れたというより雲を突き抜けたようですね。
一面雲海なので高度感は全くありません。
これだけの雲海、頭を出した山は山というより海に浮かぶ島ですね。たまらない。
羅臼平からは急登になります。
クライミングという程ではありませんが岩登りの要素があるので油断せずに行きましょう。
岩場に取り付くまではハイマツの中をかき分けていかないといけないので結構煩わしいです。写真左下の人の小ささからこの緑の海のスケール感が伝わるかと思います(๑-﹏-๑)
果ての見えない雲海のスケール感最高ですね。
国後島が頭を出しています。
こういう形で北方領土を目にするとは思っていませんでした。
凄い存在感です。
高度が上がってくると硫黄山も綺麗に見えて来ます。
この山を越えてカムイワッカの滝まで下りる贅沢な縦走もできるのですけどね。
向こうに下りた後自転車を取りに戻ってくることを考えると超億劫でやろうとすら思いませんでした(。◔‸◔。)
車2台で登山に行けばアクセス的にかなり難しい縦走もめっちゃできるなと登りながら夢想していましたね。
ソロは気楽ですがパーティだからこそ目指せる高みもあるよなぁ、と最近は思います。
しかしこれだけ天気がいいと登るのが楽しい!
やはり登山は晴れたときにやるものですよ!
実際は時間の都合で退屈な天気の時に登らざるを得ないケースもありますけどね。
斜里岳でも見たツートンカラーの矢印。ここにも存在したか。
9:00 羅臼岳 登頂!
さあ念願かなって羅臼岳登頂です!
ヒグマの巣窟知床半島の名山。
本当にビビっていたので雨でも降ればそれを理由に逃げようとすら思っていたこの山。しかし登ってみればこの好天で、全てが報われた気持ちです。
硫黄山もカッチョイイ~!
羅臼湖も素晴らしく美しいですね。
こういう辺鄙なところにある湖なんかを巡るのもロマン感じてしまいます。
北海道、いくら間でも味が無くならないガムみたいな土地だ。
みなさん思い思いに写真を撮られています。
これはシャッター止まりませんよね。
ツバメの多いこと。
これだけうじゃうじゃいると画的には虫と変わりません。
谷川岳のトンボの群れを思い出します。
山版惑星直列のような。
奥には斜里岳も見えています。
これで晴れの日の斜里岳にリベンジを果たしたという事にしましょう(。◔‸◔。)
10:00 下山開始
いや1時間もよく山頂にいたもんです(꒪꒳꒪;)
「この急登を下るのめんどいよね……」
と山頂にいた方々とだらけていました。
天気も良くて暖かかったので山頂はとても居心地が良かったんですよね。
しかし私は今日中に知床峠も越えなくてはなりません。
面倒な気持ちを振り切って下山。
驚いたのが下山時でも膝が痛まない!
旭川~留萌で痛めて、利尻岳、斜里岳と苦しめられた下山時の膝痛、とうとう治ったか……?
何が良かったんでしょう……木下小屋の熱すぎる温泉かもしれません。これが湯治というやつですか。
なんにせよトラブルなく下山出来て万々歳。
12:50 下山完了!
13時前に下りられて良かったです。クマにも会いませんでしたし!
と思っていたら私の20分ほど後に下山した方がヒグマと遭遇しました。
場所はオホーツク展望。餌のアリを求めてヒグマが出没しやすいと書いたあの場所ですね。
幸い事故は起こりませんでしたがここがヒグマ密集域の知床だと再確認させられるお話でした。
これから知床峠を越えなくてはいけないわけですから今一度緊張感をもって峠越えに臨まなくてはいけませんね。
出発前に昨晩一緒に泊まったAさん(真ん中)と小屋のオーナーさん(右)と記念撮影。
Aさんも積載自転車でここまで来ているもんですから昨日ビックリしましたよ。
チャリダー&羅臼岳を登った仲間として記念に写真を残しました。
オーナーさんも快く撮影に加わってくださって、本当最高の一日になりましたよ。
これで知床峠も頑張れるというものです。
14:30 木下小屋出発!
ようやく木下小屋を出発、と行きたいところですがホテル地の涯に木下小屋前でお話ししたお兄さんがいたので名刺を渡しに行きました。結構話したんですけど小屋にいたときは名刺を近くに置いていなくて渡しそびれちゃったので(꒪꒳꒪;)
本当名刺を配るシチュエーションって旅をしている時よりも登山している時の方が圧倒的に多いんですよね。
そろそろ本腰入れて移動しないと日が暮れてしまいます。
気合入れていきますか!
昨日下った坂の前に来てその気力も萎え萎え:;(∩´﹏`∩);:
あまりに果てしなさ過ぎます。
漕いで登れるような傾斜ではないので押しながら地道に登っていきます。
そんな風に進んでいると私の目の前に車が止まりました。
目を凝らしてよく見ていると車には「日本一周」のステッカーが貼っているじゃないですか!
旅人だ!!!
車の中から出てきたのは二人の男女。
山田さんとすてふぁにーさんでした!
7.8万円のワゴンRで車中泊しながら日本を旅しているユーチューバーのお二人。
チャンネル覗いてみたら登録者1万人目前のビッグチャンネルでめちゃめちゃ驚きました( ⑉¯ ꇴ ¯⑉ )
とんでもない有名人とお会いしてしまったようですね。
お二人とも陽気で笑顔の素敵な旅人でお話ししているだけで元気がもらえました。絶対今日知床峠越えてやる!という気力がどんどん湧いてきてねぇ。
別れの挨拶をして私が先に出発したのですが、二人とも私の姿が見えなくなるまで「がんばれー!」と応援してくださって、とてもうれしかったです。
お互いこれからも良い旅になる様、楽しみながら頑張っていきましょう!
またいつかどこかで( ⑉¯ ꇴ ¯⑉ )
山田さんとすてふぁにーさんの応援もあってなんとか知床自然センターまで戻ってこれました。
さすがにこのまま知床峠には行けないので中に入って休憩します。
クマに関する展示があって非常に勉強にもなりますね。
デッカ。
絶対こんなの会いたくないですよ。出会ったときに冷静に対処できるでしょうか……。
本当遊び半分でクマに餌を与える人間は人殺しですよ。そして人に害を与えたクマは駆除されるわけですからクマ殺しでもありますね。
二日酔いのクマみたいでかなり面白かったです。
ソフトクリームでカロリーを補給。水も買っておきましょう。
16:00 知床峠突入
さあいよいよ入りました知床峠。
気力十分なのであまり体の疲れは感じません。
ちょいちょい道から見える羅臼岳が最高ですね。あれに登ったんだと思うと昂ります。
それはそれとして坂はキツイ。
しかも向かい風が強いので普段だったら漕げる傾斜の道でも押して歩かなくてはなりません。
ガスも出てくる始末。
知床峠をはさんで西のウトロ側と東の羅臼側では天候が正反対になる様なので、ずっと晴れたままというわけにはいかないんですね。
日も薄くなってきて、スピーカーの電池も切れました。
そうなると時間が長く感じます。
ひたすらに果てしない道。
私を追い越していく車やバイクが憎たらしくなるほど(๑-﹏-๑)
ようやくピークが近づいてきました。
ここまでの苦労は筆舌に尽くしがたい。
17:50 知床峠ピーク
1時間50分!!!
こんなにも峠道を歩かされたのは初めてです。
霧は霧雨になって体は濡れますし、向かい風で全然進まないしで登山と同じくらいの体力を消費しました。これは峠にあらず。山です。
カントリーサインはカッコイイですね……!
今はそんなことを楽しむ余裕もありませんが。
これだけ霧深いと暗くなるのも早そうです。
あとは下るだけとはいえこうも濡れているとスピードも出せませんからブレーキングも気を使います。
このあとは今日の宿にたどり着くまで1時間ひたすらにブレーキ握りしめながら雨と寒さに耐えていました。
青天の羅臼岳登山から一転して雨の知床峠。
試練そのものでしたね。
18:50 ライダーハウスお気軽屋
宿に到着するなりすぐさま横になりました。
宿の外観を撮ったりする余裕もありませんでしたね。
ブログ用の写真なんかは明日の私に任せることにします。
今日は本当によく頑張りました。
泥のように眠れそうですよ。
それではまた明日( ⁎ᵕᴗᵕ⁎ )
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