2023-5-19
雨停滞が開けてようやくまともに壱岐島を回ることができます。まあ回ると言っても小さな島なので今日一日で行きたいところは全て回れてしまうんですよね。まずは一之宮の天手長男神社。そのあとは辰ノ島へ渡り禁足地のケンの池へ。このケンの池を楽しみに壱岐島に来たと言っても過言ではありません。期待通りとても素晴らしい一日となりました( ⑉¯ ꇴ ¯⑉ )
爆風の朝
2日連続で同じ場所での野宿。朝方には雨は収まっていましたが風が強いですね。暴風です。
まあ雨が降っていないのであれば上等です。
今日は壱岐島で一番楽しみにしていた辰ノ島という無人島散策をしましょうか。その辰ノ島へ渡るために壱岐島のほぼ北端にある勝本港へ向かいましょう。
道中、この近くに一之宮があるのでまずは参拝していきましょうか。そう、壱岐島にも一之宮あるんですよね。これらのために対馬・壱岐島は日本一周のルート候補に入っていました。
ただ正直な事を言えば、一之宮があるというだけでは来ることはなかったでしょうね。対馬はオソロシドコロ、壱岐島は辰ノ島があったのでそれが最後の一押しになりました。
壱岐国の一之宮は天手長男神社(あまのたながおじんじゃ)という神社です。また難読な。
この神社も対馬の海神神社のように神功皇后が関係する神社です。
神功皇后の三韓征伐の際のこと。
宗像大社の神である宗大臣が御手長という旗竿に紅白二本の旗をつけて上げ下げし敵を翻弄。最後に宗像の沖ノ島にこの御手長の旗を立てました。
社名の天手長男はこの御手長に由来すると言われています。
境内は小高い丘の上にあるので登坂が嫌いな私は朝からちょっと不機嫌です(・`_´・)
こじんまりとした社殿。境内もそんなに広くないのでサッと見てお参りしたら勝本港に向かいますか。
御朱印は賽銭箱の上に書き置いたものが準備されています。
二礼二拍手一礼と手を合わせて参拝終了。
芦辺越えてあっという間に勝本
芦辺町に突入!
20分も走ればすぐ勝本町入りです。壱岐島も長崎らしく起伏のある道ですが、島自体が南北に17kmほどしかないのでそこまでハードな移動ではありませんね。
対馬といいよく不動様を見ます。
海が見えてきました。勝本港はすぐそこです。
辰ノ島行き乗り場発見。いい潮の香りです。なんか北海道の留萌~天塩あたりの匂いを感じますね(。◔‸◔。)
勝本港の位置にも何だか稚内を感じるんですよ。これから行くのは利尻島か?と錯覚してしまいます。
船待ちで午後まで待機
切符売り場はだいぶビビッドな色合い。このヒヨリミテラスは観光案内所にして⾠ノ島観光船乗り場のようです。
早速中で乗船の手続き。辰ノ島への船は2人以上お客さんがいないと出航しないのですが、そこは昨日電話で確認をしており13:30の便であれば他のお客さんがいるので乗れることは確定しています。
ただもっと早い便に乗れたらなと早めに来た現在9:05。ただ残念ながら午前の便はもう予約でいっぱいのようです。人が足りない心配をしていましたがめちゃくちゃ繁盛していて笑いました( ⑉¯ ꇴ ¯⑉ )
午前中乗れないのであれば時間を持て余してしまいますね。とりあえず朝ごはんを近くのローソンで調達。
コンビニ外で弁当を食べていたら店員さんが椅子代わりにケースを持って来てくれました。ありがたい……( ⁎ᵕᴗᵕ⁎ )
ヒヨリミテラスに戻ります。だいぶ時間があるのでブログでも進めておきますか。テラス内はWi-Fiバリバリなのでインターネットが捗りますよ。電源は見つからなかったのでガッツリパソコン作業はできませんが。
しばらくベンチで作業していると従業員のお姉さんが声をかけてきてくれました。
すみません。もしかして表の自転車で来られた方ですか?
はいそうです(自転車邪魔になったかな)
もしよかったらお写真撮らせて持ってもいいですか?
撮影の許可撮りで安心しました。あの相棒でよければいくらでも撮ってやってください( ⁎ᵕᴗᵕ⁎ )
そうしたらなんとお店で出しているハンバーガーとコーヒーを頂けることになりました(꒪꒳꒪)
ご馳走してくださったのはイカッケバーガー。勝本名物のイカが入ったコロッケを挟んだバーガーです。コロッケのハンバーガーというだけで結構珍しいのに、そのコロッケはイカのコロッケと。全く味が想像できません。実際に食べてみるとバンズとイカのコロッケ、めっちゃ合いますね! ハンバーガーの具がコロッケだとパンチがなさそうに思いますが、イカの噛み応えに肉感を感じてとても食いごたえがあります。バンズ自体もかなりモチモチしていて噛み応えは抜群です。
大変美味しかったです。ありがとうございましたm(__)m
こうしてご馳走になる縁も午後の便しか残っていなかったからこそですよね。どういうタイミングで人との出会いがあるかは予想がつかないものです。それが楽しいのですけどね( ⑉¯ ꇴ ¯⑉ )
12時半ごろにチケットの販売開始。購入してあと1時間時間を潰します。
辰ノ島は1時間くらい散策して15:10の便で勝本港に戻って来ましょうか。
いつもクロックスで行動していますが無人島散策ですから靴に履き替えますか。登山靴まで入らないと思うので普段履きの靴で行きます。準備していて気付いたんですけどガッツリネジが刺さっていて笑いました。全く気づかなかった……。
無人島『辰ノ島』へ
13時半、ようやく辰ノ島行きの船に乗れます。なんかちょっと天気回復していますね(。◔‸◔。)
船内にも席がありますが風を感じたいので外の席に座ります。
この便もかなり人がいてパンパンでした。人がいなくて出航できない心配はほとんどいりませんでしたね。辰ノ島は結構な人気スポットのようです。
鵜?
出航5分もしない内に島に近づいてきましたがこれは辰ノ島ではなく、そのお隣の若宮島です。
この島は海上自衛隊の警備所が設置されており、一般の立ち入りは出来ません。
島の南部勝本港側に若宮神社があり、島名は神社から取られたとのこと。そっちが先なんですね(꒪꒳꒪)
こちらが辰ノ島です。
良いビーチですね。辰ノ島のビーチは環境省の「日本の快水浴場百選」にも選出されているんですよ( ⑉¯ ꇴ ¯⑉ )
面白いのがこの海の色の変化。辰ノ島に近づくにつれて色がエメラルドグリーンになるのです。これは名ビーチ。
13:40に接岸。乗船時は船のお尻から乗りましたが、辰ノ島では船頭から出入りします。
この便では上陸したのは私含め2名でした。辰ノ島は上陸することもできますし、船でぐるっと回って楽しむ遊覧もできるのです。遊覧だと倍の値段の2000円ですね。
私は島の中に用があるので上陸のみです。辰ノ島は予備知識なくとも2時間ほどで島の自然美を楽しめる壱岐の名所ですが、私は明確に「このスポットに行きたい!」という目的が決まっています。それが辰ノ島内にあるケンの池という場所です。
はい、この章は禁足地案件です(▼∀▼)
対馬といいそそる場所が多いですね玄界灘エリアは。
まずは渡船発着場からビーチまで出ます。海に落ちないように注意。
ビーチの休憩棟とトイレまで来ました。海水浴を楽しむ場合はここを拠点とすることになるでしょう。
私が用のあるケンの池は辰ノ島の北の果て。果てとはいっても島自体が小さいので大した距離ではありませんが。
ゴミも流れつくので美しいばかりの島ではありませんね。こういうゴミが流れつくのも本当に一部のエリアだけですが。
休憩所から5分ほど歩いた地点。もうケンの池は見えています。
こんな感じの積層岩が出てきたらケンの池はすぐそばです。
池を俯瞰で見たいので登れるところまで登ります。
植物は踏み荒らしたくないのでここまでにしますか。もう池は一望できる位置ですし。
出はご覧いただきましょう。これが辰ノ島に、いや壱岐島に来た目的である禁足地『ケンの池』です(▼∀▼)
水面に手を伸ばしてはいけない『ケンの池』
いや~
素晴らしい!!!
行きたいとずっと思っていたケンの池にようやくたどり着けました。フェリーで壱岐島にわたり、そこからさらに小型船で辰ノ島。その果てまで歩いてこのケンの池です。自分がいまこの場にいるのが信じられません。ネットではよく見た景色なんですけど、自分の目で見ていると思うと、なんだか感動です。
このケンの池はかつて壱岐島を収めていたとされる伝説的な王であるカザハヤ王にまつわる場所。辰ノ島にはカザハヤ王の宮殿があったのですが蛮族の襲撃により滅ぼされてしまいました。その時に財宝がこのケンの池に沈んだと言われています。
以降、この池を覗き込めば「覗いた人間が一番欲しいもの」が浮かび上がるのだそう。しかしそれに手を伸ばした瞬間、水底に引きずり込まれてしまうというのです。
このことから池は地下で海と繋がっているのかも、という話も。
またこの池について語られる時によく出てくるのが喋る牛についてです。ケンの池あたりで薪を拾っていた村人の前に大きな牛が現れて「木を切ると自分の住処が無くなるからここには来るな」と怒られたという言い伝えがあります。
令和に生きる私ですから本当にそんなメルヘンな牛がいるとは思っていません。呪いや祟りなどの超常現象が起こるから禁足地なのではなく、人を入れたくないワケが最初にあって、その理由付けの為に後から物語が生まれるのだと信じています。
だから禁足地にはロマンがあるんですよね。何故そういう物語でこの場所から遠ざけようとするのか。言い伝えが生まれる過程を想像する時間が恐ろしくも刺激的で、そしてロマンティックな気持ちになります。
記念に一枚。曰く付きの場所をバックに自撮りするのはなんだかシュールですね。
鳥居まで下りて手を合わせていきますか。よそ者が秘境や聖域に入るときは最低限礼は尽くさないとなとも思っています。
言い伝えではここに私が欲しいものが浮かぶはず。
変化はありませんね。私が欲しいものは”物”では無いのかもしれません(。◔‸◔。)
辰ノ島散策
休憩棟まで戻って来ました。最優先目標のケンの池での用事は済んだので後は船の時間まで島をぶらっと回っていきますか。他にもたくさん見どころがある様なので。
休憩棟のカウンターには人がいました。見張りの人がいると思うとなんだか安心します( ⁎ᵕᴗᵕ⁎ )
これはトイレ。
トイレ近くに分かりやすい道がありますね。ここが散策コースでしょうか。
確実に違いますね。立ち入り禁止ですって。
休憩棟の裏にある木道が正解ルートでした。
プチ登山ですね。クロックスで来なくて良かったです。
丘の上に来るとこの見晴らし。
いやだいぶ素晴らしいじゃないですか。
こちらからも海に行けるんですね。遊泳できるかは分かりませんが。
浜を散策している人が見えました。
ケンの池だけ見て帰らないで本当に良かったと思った瞬間です。
辰ノ島は絶対この蛇ヶ谷まで来た方が良いですね。
ここからみる左右の
崖の迫力よ。
蛇ヶ谷すごい……。
もう少し登ることができてそこからの展望は見事なものです。
お手本のような船越英一郎ポイント。落ちたら絶対助かりません。
しかしここからの景色のすばらしさはどう言葉にしたものか。
ここで記念写真を撮らない手は無いでしょう。ただ爆風過ぎて三脚が安定しないんですよね。度々倒れそうになるわ、後ろは崖だわで全く落ち着きませんでした。゚(゚^ω^゚)゚。
安全に配慮して自分の身長以上に崖からは離れていますがそれでも及び腰。景色は素晴らしいですがあまり長居しないようにしました。
最期は鬼の足跡を見ます。
この穴は大鬼がフンドシでクジラを掬い捕るために踏ん張ってできた足跡だと言われています。底の部分が海と繋がっており、それが蛇ヶ谷と呼ばれているのです。
堪能しました。あとは船着き場に行って壱岐島に戻るのみです。
禁足地訪問の一環できた島でしたが泳ぎに来ても相当楽しいでしょうね。夏シーズンはこのビーチもお客さんでごった返すのでしょう( ⁎ᵕᴗᵕ⁎ )
帰りの船と私がほぼ同着で笑いました。なんて余裕のない立ち回り。
15:10乗船。
さらば辰ノ島!
ただいま壱岐島!
博多へは芦辺港からの船で戻ります
自転車を回収して今度は芦辺港へ向かいます。そこから博多港に帰る予定ですが今日の便はもうないので出航は明日です。時刻表と場所の確認だけしておきます。
勝本港からは10kmもありません。最初少し急登がありましたが以降は楽なサイクリング。壱岐島の小ささを感じます。
え、イオンあるじゃないですか! じゃあ都会ですよ壱岐島!(じゃあ?)
芦辺港到着。明日のフェリーは11:15発ですね。9時くらいまで寝ていようと思います( ⁎ᵕᴗᵕ⁎ )
芦辺港には立派な和製ナポレオン像があります。
元寇。そうですよね。対馬・壱岐島は元寇時の最前線。そういう戦場史跡としてみるとまた印象が違ってきそうです。一つの土地にもいろんな面から見る顔があるので、つくづく日本一周した程度では日本の事は知れないよなと思います(。◔‸◔。)
芦辺港の次はイオンでお買い物。今日はキャンプ場で一泊するので食料を調達しておきます。
荒波の無料キャンプ場
芦辺港の近くに少弐公園キャンプ場という無料キャンプ場があるのでとても助かりました。無料キャンプ場なんて久しぶりですね。
ロケーションはこんな感じ。炊事場もあって上等なキャンプ場です。
他には日帰りで釣りに来ている親子が一組いただけで今日泊まるのは私だけですね。一人ならこの東屋の下にテント張ろうかと思いましたが海の側という事でどえらい風が吹いているのでペグを指さないとダメですね。防風林そばじゃないと吹っ飛ばされそうなので東屋作戦は使えません(๑-﹏-๑)
テント場ではありませんが海側に出ると結構波の迫力を感じられるスポットに行けるので設営前に散歩します。
波が荒れ狂っておりますわ。゚(゚^ω^゚)゚。
水しぶきがすごいですね。
釣り人のお父さんがワイルドすぎる( ⑉¯ ꇴ ¯⑉ )
せっかくですから一枚撮っておきましょうか。最近自撮りすると服がなびきっぱなし。撮りたくなる場所が爆風スポットばかりなんですよね( ⑉¯ ꇴ ¯⑉ )
撮影に満足したらテント場に戻って設営。SNSやらYouTube見てダラダラと過ごしました。ブログは写真整理しかできませんでしたね。゚(゚^ω^゚)゚。
ここまで読んでくださってありがとうございます。
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