目覚めよ……
寝起きからソワソワします。
昨日はなぎさドライブウェイが通行止めという事で再挑戦するためにわざわざ停滞して一泊しましたからね。
この停滞、報われるか否か。
勝負の15日目、行ってみましょう。
千里浜なぎさドライブウェイの規制情報をチェック
まずは朝食を食べます。
通行可能だろうと不可能だろうと朝たべるのは変わりませんからね。
本日は趣向を変えてパン食です。
ホットサンドメーカーに蜂蜜ぬった食パンをセットして
ハニーサンドのできあがり。
やはり蜂蜜は良い。
チャリダーはカロリー使いますからね。
朝っぱらからこんな甘ったるい食事でも罪悪感が無いのです。
毎度の大量の紅茶で流し込んで
――さあ勝負の時です。
本来ならば昨日の内に脱出していた石川県。
こうして一日停滞したのはなぎさドライブウェイのため。
それほどまでに楽しみにしていたこの道。
果たして今日の規制情報やいかに!!!
ぐ、おおおおおおおおおお!!!!!!!
も゛っ……
嫌っ……!!!
悔しいッ!
何というッ!
何かの間違いでは?(´・_・`)
この道を通るのはこうも難しいものなのか!?
ダメならダメと潔く諦めるつもりでしたが大悶絶。
往生際が悪い……。
だって通りたかったんですもん(。◔‸◔。)
しかし無理なものは、無理ですね。
これ以上停滞するのは難しい話。
今後も全ての行きたいスポットに行けるとは限りません。諦めることも覚えましょう。
そういうことで自転車道を通って氣多大社を目指します。
ひたすらに道が良い。
ロケーションも最高。
ただやはりなぎさドライブウェイのことを考えると後ろ髪引かれる思いになります。
通れはしないでしょうがせめて入り口だけでも見たいと思い、自転車道から外れます。
この奥がなぎさドライブウェイ……。
コーナーの案山子怖っわ!
チャリダー転びますよこれ。
これが規制案内板ね……
こんなに天気がいいのに通行可なんて――
え?
『通行可』
通れるじゃないですか!!!
なんで!?なんで!?やったー!!!
なんで?
朝7時ごろに規制情報確認してダメで、Twitterでも検索してみて「通行できない」と現地でも投稿していた人もいたので無理だと思っていたのですが!
情報の更新が朝の9時10時とかでしょうか?
公式サイト見てもいつ更新かは見つけられなかったので確かなことは言えませんが、7時以降に情報が更新されて規制が解除されたようですね。
現地でネットの規制情報確認したらこちらもしっかり解除されていましたし。
何はともあれ!
嬉しすぎます!
あきらめていたところからの逆転!
寄ってみて良かった( ˃̣̣̥⌓˂̣̣̥ )
往生際なんか悪くてナンボですわ!!!
ハッハッハッハッハッハ!!!!!!!
何ですかこれはーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!
浜に降り立っただけなのにもう面白すぎます( ⑉¯ ꇴ ¯⑉ )
こんなところを走っていいんですか!
チャリで!
自転車で走っている人間なんか他にいませんでしたよ!
いやいやいやいや
おいおいおいおいおいおい
走り屋にとっての楽園ですか?
なんだここは!
ここはなんだ一体ーーーーーーーー!!!!!!(うるさい)
いや実際に来ると楽しくって笑いが止まらないんですよ。
景観はいいだろうけど自転車で砂浜走ったってつまらないだろうと思っていたんですが、いやいや締まった砂の上は驚くことに自転車のような細いタイヤであっても軽やかに走らせてくれるんです。
ぬかるんでいるところはさすがに手押しになりましたが(^-^;
こんな素晴らしい道で相棒とツーショット取らないなんてもったいないという事で自撮りタイム。
これが日本一周勢の自撮りの流儀。
そんなに三脚を出したくないのか、あなたは(はい)。
ちなみに自転車のスタンドはみるみると沈んでいって転倒してしまうので漂流物の瓶底を嚙ませると安定します。なぎさドライブウェイで自転車と一緒に自撮りしたい人には需要のある情報なのでは?(ニッチすぎる)
TAKE1
いきなりかぶるんじゃあないッ!
10秒タイマーで撮影しています。
TAKE3
まあ難しいポーズではないですね。
記念写真としては十分十分。
TAKE10
ここに至るまでにどれだけの無様をさらしたか……!!!
10秒タイマーなので、10秒後きっかりに空中にいるのかなり難しいですね。
連射設定にしていいものから抜き出せばよかった……(後の祭り)。
何にしろはしゃぎ過ぎよ。
童心に帰れる神ロード、千里浜なぎさドライブウェイです。
本当に楽しい道です。
日本にこんなところがあったんだと感動してしまいますね。
ああ、終点。
楽しい時間はすぐ終わってしまいますね。
全長約8km。千里浜なぎさドライブウェイ。
とても贅沢で面白い魅力的な道でした。
本当にあきらめなくてよかった( ˃̣̣̥⌓˂̣̣̥ )
終点には多くの砂像が。
クオリティが高すぎる。
お昼はこの近くにあるレストハウスで摂りましょうかね
カキフライ定食にしました。
同じくなぎさドライブウェイを積載チャリで通過した日本一周勢のおいかわさんの記事を見て美味そうだと思い私も注文。
美ッ味……
一瞬で平らげました。
道もいい。飯も美味い。最高ですねここは。
能登国一之宮『氣田大社』
さてようやく元々の目的地である気多大社に向かえますよ。
良くも悪くもなぎさドライブウェイで大きくスケジュールが狂いましたからね。
なんだか氣田大社を目指すこと自体が久しぶりな気分です。
一之宮自体が久しぶりですかね?
前回は日本一周四日目だったような。
山も一之宮も遠いです( ˃̣̣̥⌓˂̣̣̥ )
氣田大社までの道、Googleマップは案内してくれないんですけど、自動車道の隣には自転車用道路が設置してあってかなり進みやすいです。
信号待ちもないですし、後続車に気を使う必要もないのでスイスイ進めますよ。
ズルッ!
アスファルトの上の砂にタイヤを取られました。
その不備を攻め、その不意に出ず。
意識の外から仕掛けろ、というわけですよ。
なぎさドライブウェイで砂には慣れたと思いきやこういう小さなところでやられるとは。
注意していきましょう。
20分ほど走ると見えてきました鳥居。
やはりあれが氣田大社の鳥居のようですね。
さっそく自転車を停めて参拝しましょう。
しかしこういうガードレール側にある溝は案外厄介。
私の自転車は何かに立てかけないと倒れてしまいますからね。
苦労して持ち上げて溝を越え、ガードレールにもたれ掛からせて駐輪です。
重労働よ……。
能登国一之宮『氣田大社』
能登半島の基部にある、広大な敷地を持つ神社です。
しかしその敷地の大半は『入らずの森』と呼ばれる広葉樹林の禁足地。
立ち入ることのできない鬱蒼とした森に囲まれた神社はまさに神域の中にたたずむ神域。
不可侵の領域の中にあるという事が一層神威の強まりを感じますね。
近世は前田利家をはじめ加賀藩からの崇敬を集め、本殿、拝殿、神門、摂社若宮神社、摂社白山神社などその他多くが加賀藩による造営です。
氣田大社は縁結びの神社として女性からも多くの崇敬を集めています。
公式サイトを見ると縁結びの項目のボリュームに驚きますね。
恋愛話の成功談から、失恋からの立ち直り談に縁結び祈願とバリエーションに富んでいます。
お守り売り場を横切り参拝順路をすすむと
来ました禁足地、入らずの森。
神官以外は何人たりとも立ち入り禁止。
その神官も年1回、社叢内の奥宮の神事を勤めるために目かくしをして通行するのみといわれています。
が、この入らずの森、なんと2019年に初の一般公開。
入らずの森詣でという形で2021年にも参拝することができたようで。
今後もし機会があればぜひ参加してみたいなと思いました。
昭和天皇も昭和五十八年五月二十二日に入らずの森に踏み入られたことがあり、
斧入らぬ
みやしろの森
めずらかに
からたちばなの
生ふるを見たり
との御製を詠まれました。
昭和天皇といえば海洋生物や植物の研究にも力を注いだ生物学者でもありますが「斧入らぬ」の通り決してみだりに採取などなさいませんでした。
人の手の入らぬ原生林の美しさ。
それと同時に晴れているのに感じる暗さが、光当ててなお照らせぬ闇の深さを感じさせて肝が冷える思いです。
森などというものはただそれだけでも恐ろしさを孕むものなのに、こうして囲って禁足地というブランディング(本当俗っぽい語彙しかなくてすみません)されると、一層恐ろしいものに感じさせられます。
境内の森というのはどうしてこう暗さがあるんでしょうね。
鬱蒼というほどネガティブではないですけど、暗いんですよ。
日が照っていても、月が輝いていても。
そういう陰気もたまらなく好きなのですがね。
本殿と入らずの森のコントラストよ。
神に荒魂、和魂の二面性があるように、一点特化などありえないのかもしれません。なんでも。陽あれば陰あり。御利益あれば祟りあり。
日本一周の旅で神社を回っていますがそういった二面性を知らないふりして御利益ばかり求めるのはフェアじゃない気がしてきた今日この頃です。
呪いや祟りにもフォーカスしていきたいですね。
道真公は本当どこにでもいますね。
参拝します。
参道に横一文字で蜘蛛の糸張ってあるんですよ。
ベンチで休憩です。
少し涼んだら社務所で御朱印頂いて出発しましょう。
富山県へむかって
さあ日も傾いてきました。
今日中に富山に入るために行くとしましょうか。
この果てしない田んぼロードをね!
うわっ!!!!!
なにこれ!!!!
また人形ですか!
なぎさドライブウェイと言いいきなりこういうのに出くわすと本当に怖いんですって。
今回は数がめちゃくちゃ多い!
どういうエピソードなんですこれは。
狐の嫁入り……ってコト!?
横から見ると尻尾がある!
この人形がキツネという事ですか?
最初はビックリしましたけどストーリー性があるじゃないですか。
こういうの気になります!
和式様式の違いはありますが全部結婚式のシーンなんですよね。
ただ人形ゆえの無機質な怖さがある。
雨が降ったらどうするんですこれは。
怖い~!
ですがその恐怖感がちょっと心地いい。
ピリ辛料理の旨さのような。
ちょい謎めいた感じがまたそそるじゃないですか。
意図が分からないんですよ意図が。
田んぼ×結婚式だからつまり結婚式という祝い事を通して作物の豊穣を願っている……とか!?
生地は綺麗ですしちょくちょく人の手は入っているんでしょうね。
いやあでもここ夜に通るのはちょっと勇気要りますよ。
アマビエさまとかいるしコロナ禍以降の制作物だとは思いますが。
この場所を後で調べてみますか。
み つ け た
毎度みちくさが過ぎます。
日が暮れますよもう。
ただ記録を残しながら旅をする以上、美しい景色はスルーできない。
この雲の形とか色合い素敵。
良い雰囲気の石段なんか見つけちゃうともう、ね……?
こういう寺のある場所で幼少期の夏を過ごしたかったですね。
いや、過ごしていた気がする(存在しない記憶)。
”らしい”寺じゃないですか!
そうそうこういう場所で友達とキャッチボールして堂内にボールぶち込んじゃったりさー!(存在しない記憶)
そんなイメージが湧いてくるくらいステレオタイプな寺の景観にちょっと感動しました。
人気が無いのがさみしいですけどね。
すこしすたれた感じがしますし。
奥の石段なんかさらに気になりますが入っていいかもわかりませんし、そもそも道中急いでるんでしょうが……!
簡単にスマホで調べてみましたがいまいち由緒など良く分からないお寺でした。
勝久寺(石川県)です。
先を急ぎましょう。これから峠です。
のぼりで信号付き片道通行は堪えます。
否応なしにスプリントを要求されるので( ˃̣̣̥⌓˂̣̣̥ )
本当にGoogleマップにはよくわからないところへ連れていかれます。
だんだん道から外れて山に登って行っているんですが。
結構登りました。どこだここは……。
国道と合流することを願って進みます。
こういう所にある田んぼ、獣除けの電気柵が張ってあるので妙な緊張感ありますね……。
来た!!!
移動中最もうれしい事が県をまたぐこと!
富山県入りです( ⑉¯ ꇴ ¯⑉ )
県境でまさかの出会い!?
ちょうどこの県境またぐ瞬間に一台のバイクが私を追い越していきました。
追い越しする際に手を振ってくれたので、私の日本一周看板を見て応援してくれたのかな?と思い手を振り返すと、すぐ先の休憩所で停車しているじゃないですか。
何かお話しできたらいいなと思い私も休憩所によって停車することに。
こんにちはー!と挨拶をして近づきます。
すると
「こんにちは!日本一周されてますよね!
自分もなんですよ!」
なんと同じ日本一周勢のばったもんさんとお会いしました!
そんなことある?笑
さらに驚いたのがお互いTwitterでフォローしあっていたという事。
私が自分の名刺を渡したときに「ん?ほこからさん!?」という反応だったのでまさかと思ったら既に絡みがあったという( ⑉¯ ꇴ ¯⑉ )
本当に世間は狭いですね。
ばったもんさんも10時ごろになぎさドライブウェイの規制が解除されていることに気づいてUターンしていたのだとか。
私もなぎさドライブウェイのために一日停滞していますから、あの道が無かったらこのタイミングで出会うことはなかったと思うと縁というのは不思議なものだなとしみじみ思います。
記念にツーショット。
ばったもんさんはこのあと富山の海岸沿いにある雨晴キャンプ場で野営するとのこと。
私もそこまで行きたいのですがここから20km以上離れているという事もあって自転車だと時間的に厳しそう。
お互い北上しているという事なので「機会があればまた北海道で会えるかもしれないね」と話していました。
初めて会った同じ日本一周の旅人、名残惜しいですがここらでお別れです。
とても驚きな、しかし嬉しい出会いでした。
またどこかで会いましょう!
お互いの旅の無事と再会を祈ってさようなら!
峠超えは意外と時間がかかるかと思っていたんですが、県境超えてからは下りばかりでスイスイと進めました。
まだギリ暗くならないうちに氷見市まで入れましたね。
めっちゃ地元の都城市を感じる景観だ……。
さすがに日没。
この道は漁火ロード。
まさしくという名前の道。
めちゃくちゃ好みですよこういうの。
漁火が私を導いてくれます。
本日の寝床『雨晴キャンプ場』
さあ到着しました!
本日の寝床『雨晴キャンプ場』。
富山湾のすぐそばにあるこのキャンプ場、なんと無料なんです(2022年6月2日現在)!
波の音を聞きながらのキャンプ、贅沢すぎますね。これが無料って。
いやというか……
雨晴キャンプ場?
ほこからさんが一緒のキャンプ場においでなさいましたー☺️ pic.twitter.com/j3jp4UvGFl
— ばったもん@バイクで日本一周2022 (@MDT_battamon) June 2, 2022
検討を祈りあった通りに再会いたしました(早すぎるでしょう)。
いやばったもんさんと別れた時点では今日中にこのキャンプ場まで来るのは難しいと思っていたんですけど、前述の通りずっと下りだったので思ったよりも距離が進みましてね。
これならちょっと日が暮れても少し進めばキャンプ場に着きそうだなという事で私も目的地をここに変更。
事前に「今日中に雨晴キャンプ場いけそうですw」とばったもんさんには伝えてあったので、暗くなってから到着してどこに自転車停めればいいんだろうとウロウロしていた私を迎えに来てくれました。
テントを張って飯を食いながら、旅のルートやこれまでの旅の話を聞いたりと非常に有意義な時間でしたね。
同じ旅人とキャンプするなんて経験も初めてだったのでとても新鮮でした。
旅をしていると何が起きるか分からないですね。
良い意味でも悪い意味でも(悪い意味では絶対起きるな(メ゚皿゚))
なぎさドライブウェイも無事に遠れて、氣田大社にも参拝して、こうして旅人とも会えた最高の一日でした( ⑉¯ ꇴ ¯⑉ )
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