【232日目】自然と破壊の湯泊歩道【屋久島縦断③】

2023-4-24

屋久島縦断最終日! 
今日通る湯泊歩道ではどこのピークも獲りませんが、未整備のこの道は中々に油断がなりません。歩道を抜けてからも嵐で道は大崩落した道を通って下りて行かないといけないのでとても神経を使います。そんな道を抜けてゴールした達成感と言ったら……。゚(゚^ω^゚)゚。

目次

屋久島縦断3日目(最終日)

6:00 石塚小屋出発

4時半に起床。ゆっくり朝ごはん食べて6時にスタートです。

昨日小屋でご一緒したお兄さん、朝早く出るとは言っていましたが私が起床した時点で姿が無かったのでビックリしましたね。何時起きだったのでしょう。小屋から出るときに扉開ける音でさすがに私も起きるだろうと思っていたのですが全く気づきませんでした。山の精霊だったのかもしれません( •̀ᴗ•́  )

本日も10時間越えの行程です。この三日間動き通しですね。しかしそれも今日で最後。

今日のコースは湯泊歩道という道を通るのですがここが未整備の登山道で、その歩道入り口から車止めゲートまでも道が崩落しているという事なので全く楽できなさそうなコースです。゚(゚^ω^゚)゚。

まずは一時間かけて花之江河まで戻ります。

7:05 花之江河

花之江河の分岐まで戻って来ました。

この木道を渡るとすぐに栗生歩道・湯泊歩道入りです。

「危険ですので、初心者の方は通行をご遠慮ください」

とは驚かせてくれますね。しかしここを通らねば屋久島は縦断できません。気を付けて参りましょう。

7:10 湯泊歩道

もうこの19kmの表示だけでゲンナリですよ。゚(゚^ω^゚)゚。

お天気もちょっと雨寄りの曇り。昨日一昨日と大事なところでは晴れてくれたので、これ以上の贅沢は言えませんが。

未整備の登山道ではありますが目印のピンクテープだけは死ぬほど巻いてあるのでご安心ください。本当にめちゃくちゃピンクテープが巻いてあります。

それでも何度か道を見失ってピンクテープを探すシーンがあったので全く油断はできませんけどね。「そっちに進むの!?」みたいなサプライズが結構あります( ´艸`)

しかし未整備という前提で歩いてみるとかなり動きやすい方ではあります。十勝岳オプタテシケ山縦走コースと比べるとはるかに……。

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地獄の藪漕ぎ回

岩屋が見当たらないデー太郎岩屋を通過。

こういうのが一番怖いです。屋久島の木はヌルヌルすぎるのでこういう木橋は使わずに下に降りて通過するんですけど、今回は下の岩も苔でヌルヌルしていると来ました。馬乗りで行きますか。安全第一。

登山中に最も腹立たしいことの一つ「靴紐に枝がひっかかる」来ましたね。般若の形相になりますよこれは(メ゚皿゚)

しかし湯泊歩道は人の手があまり入っていないので、屋久島の原自然を目一杯体感することができる贅沢なコースでもあります。苔むす森よりよほど苔むしていますからね。むっしむしですよもう。

ありがたいことに陽も差してきました。下山まで天気もってください( •̀ᴗ•́  )

ミノの小屋跡抜け

七五岳入口を抜け

13:00 湯泊歩道入口

湯泊歩道入口まで出てきました。6時間歩いていますよもう。

車止めゲートまで歩き、そこからは舗装路を下るだけの簡単な道……

だと思ったら大間違いですよ。

正直ここからの道を体験しなければなんだかんだと美しい自然を満喫できる素晴らしい道として湯泊歩道の事は記憶に残ったはずです。

しかしここから車止めゲートまでの道の崩壊っぷりと言ったらもう……。゚(゚^ω^゚)゚。

カーブミラーなどの存在からかつては皓kまで車が来れていたんだろうなという事が察せられます。だからもう登山道めいた場所は歩かなくて済むんだろうと油断していたら……

ほこから

雲行怪しくなって来たな?

道はどこもかしこもボッコボコ。この崩落具合は去年のチロロ林道を彷彿とさせます。

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そしてこの林道の出口までのカウントダウンが私の心を折りにかかります。まだ一キロしか進んでいないの……!?

一キロ進むのが本当に長い。湯泊歩道の入り口に来た時点で既に6時間以上歩いているわけですから、体力的にもきついですし、壊れた道を歩くのは相当に神経を使います。

一応道が通行可能かは事前に調べていますが、万一通れなくなっている場合は山に閉じ込められてしまうわけですからね。そうなるとまた花之江河まで引き返さないといけないわけで……考えただけでもゾッとするくらい面倒です。゚(゚^ω^゚)゚。

雨もぽつぽつ降ってきました。カメラはジップロックに包んで避難させましょう。あとは記録用の写真だけあれば良いのでスマホで対応します。

遠い……。

1kmが遠い( ˃̣̣̥⌓˂̣̣̥ )

マジで通れるの!?

みたいな場所がかなり多いです。こういうのを見るたびに「閉じ込められたか!?」と思って心臓に悪いですね(๑-﹏-๑)

道がえぐれているなんてもはや当たり前。

土砂が完全に道をふさいで新たな登山道と化している場所もあります。かつては車が通れたなんて信じられませんね。

湯泊(ゆどまり)歩道じゃなくてもう行止(いきどまり)歩道でしょうこんなのは。゚(゚^ω^゚)゚。

早稲沢の道の終わり具合を思い出しました。

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雨が止んだのでカメラを再び取り出します。災害の跡地に流れる滝。風情がありますね。

15:10 車止めゲート

2時間かけて車止めゲートまで到着。さすがにこの先は荒れた道は無いでしょう。とりあえずは一安心です。

単調な下りの舗装路はそれはそれで超絶足に負担がかかるのですがもうあとは気合で進むしかありません。

一歩一歩踏みしめて

ようやく……

16:20 湯泊

ゴール地点『湯泊』にたどり着きました!

ぐおお、ザックを放り投げて今すぐ寝ころびたいですがここまで来たら湯泊温泉まで歩き通してしまいましょう。

海岸に無料で入れる野湯があるんですよ。

早く、早く休みたい……!

さらに10分ほど歩いて

湯泊温泉到着です!

ゴール! 完全にゴール!

これにて屋久島縦断完了です!

なんだこの達成感は(੭ु *`∀´* )੭ु

宮之浦港に上陸した日から歩き始めてついに反対側の湯泊まで歩き通しましたよ。

ハァーッ!

何をやっているんだ私は。゚(゚^ω^゚)゚。

めちゃくちゃな達成感があるのにそれを自分でやったという実感が湧きません。意味が分からないですからね屋久島縦断なんて。

しかし間違いなく思い出に残る山行。日本一周中にできて本当に良かったです。

海のすぐそば『湯泊温泉』

さっそく縦断の疲れを温泉で癒しましょうか。簡易的な囲いの中に男女別れた露天風呂があるのですが、その男湯に入ろうとしたときに観光客の方から

1分くらい歩いたところにもっと景色いいところあるよ!

と教えてもらったのでそちらに行くことにしました。その温泉がこちら






なんつー贅沢な。

これは観ているだけでワクワクしますね。3日に渡る大縦走の締めにこの温泉ですか。素晴らしすぎるでしょう。

観光客も全くいないのでちょっと撮らせてもらいますか。

ああ~これが極楽というものか……。

お湯は少しぬるめですがそれがまたいくらでも入っていられて気持ちが良いです。疲れが癒えていきますね。

現在17:10でバスが18:02なのであまりゆっくりはしていられませんが( ⁎ᵕᴗᵕ⁎ )

極楽の湯泊温泉から上がった後は10分歩いてバス停へ。バス停前のお店でアイスとコーラを買います。

なんですかこのご馳走は。山の中でどれだけこのコーラに思い焦がれたか涙
アイスクリームも美味すぎる。最高の御褒美ですね。

温泉に入ってコーラ飲んでアイスを食べたらバスに乗って楠川まで戻ります。今日は夜は大雨で移動できないので近くで野宿して夜を越します。

何はともあれ無事に下山できて良かったです。2泊3日の屋久島縦断はこれにて終了。思い出深い山行になりました(੭ु *`∀´* )੭ु











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コメント

コメント一覧 (2件)

  • おおっ、湯泊歩道やりましたか!スゴい、素晴らしい!!!
    平成21年5月宮之浦の港から白谷、永田岳、宮之浦岳、花の江、そして湯泊と縦走しましたよ。そのときも湯泊歩道荒れに荒れていました。迷いに迷って顔が恐怖でひきつっていました。
    売店「なかきはら」ですね。ワタクシも甘いもの大量に買いましたよ…

    • 河村健太郎さん

      コメントありがとうございます!

      それは大冒険でしたね。いつの時代も湯泊歩道は厄介なようで(^-^;
      道中、道が途切れているのではないかと気が気ではないですよね。

      そうして踏破した先にあるなかきはら。まさにオアシスでした。
      私にとっても思い出深い場所です。

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