2023-6-28
とうとう来ました大峯奥駈道最終日。越える山の標高もどんどん下がっていきます。また最終日は山の中から熊野本宮大社を確認してからが長いんですよね。ゴールが見えているのになかなか近づけないもどかしさ。奥駈は楽には下らせてくれません。
そんな道を歩き通したからこそ熊野本宮大社へ至った時の感動はとても大きいものでした。5泊6日の大縦走。その最終日の記録、ぜひご覧になってください( ⁎ᵕᴗᵕ⁎ )
大峯奥駈道6日目、とうとうこの日が来ました。予定では今日が奥駈最終日。朝霧がすごいですが雨は降っていませんね。今日も問題なく行動できます。では、テントを片付けたら参りますか( ⑉¯ ꇴ ¯⑉ )
最終日は神の駐車場たる玉置神社駐車場から出発。行動開始前に自販機でコーヒーでも飲んでから行きますか。もうこの先ゴールまで自販機なんて言う救いはありませんからね( ⁎ᵕᴗᵕ⁎ )
大峯奥駈道6日目(最終日)
6:45 玉置神社駐車場
まずは昨日通った道を引き返して玉置神社の鳥居(本宮辻)まで戻ります。
今日はこの本宮辻から駐車場ではなく大森山へ。熊野本宮大社を目指して歩きます( ⑉¯ ꇴ ¯⑉ )
霧も晴れて陽射しがさしてきました。最終日に相応しい朗らかな天気ですね。
大森山に向かうここの分岐が良く分かりませんでした。これまでの経験からすると右ですが
さらに右に細い道が付いているんですよね。この細い道を行きますか。
結局合流するのでどちらを通っても同じというね。昨日からそんなのばかり。゚(゚^ω^゚)゚。
大森山までは特筆することなし。
ひたすらにジリジリとした登りを往きます。
スマホ用の三脚が落ちていますね。人が通っていることに安心感を覚えました。
集落発見。
こういう集落が古くは修験者の休憩場になったのでしょうね。
8:30 大森山
出発して2時間弱。ようやく大森山に到着。
大森山を下って10分ほどで大水ノ森。ツゲやシャクナゲの自然林となり大木の姿はなくなりましたね。
熊野本宮大社まで10kmを切りました。ドキドキしてきます( ⑉¯ ꇴ ¯⑉ )
9:15 第8靡『岸の宿』
第8靡『岸の宿』
江戸時代はこの少し手前で切畑地区へ下山するのが奥駈道だったそう。そこから船で熊野川を下ったりしたといいます。
ボロボロの標識を通過して
9:50 第7靡『五大尊岳』
第7靡『五大尊岳』
この時点でもう和歌山県に入っています。山を越えてとうとう県まで変わりましたか( ⁎ᵕᴗᵕ⁎ )
不動明王が安置されています。
五大尊岳からは一気に標高を400m落とします。せっかく稼いだ標高が。゚(゚^ω^゚)゚。
それが奥駈なのよね……。
しかし木々の隙間から消える熊野川が私にパワーを与えてくれます。もうゴールは視界に入っているのです( ⑉¯ ꇴ ¯⑉ )
登山道をふさぐように蜘蛛の巣が張ってありましたが蜘蛛が食事中だったので迂回。バッタなんかどう蜘蛛の巣にひっかけたのか。
10:55 第6靡『金剛多和』
下りに下って到達した第6靡『金剛多和』は当然鞍部。六道の辻と地図にはかかれていますね。石室に祀られているのは役行者です。
今日は水場に用は無し。
11:35 第5靡『大黒岳』
第5靡『大黒岳』
標高は573.6m、山もどんどん低くなっていきます。
低山らしく草木が茂ってきました。
近いようで遠いのが山ですが、それは山から見た里も同じこと(´;ω;`)
疲れが出たのか歩くスピードがどんどん落ちていくのが分かります。あと暑い……。
湿度が高く風も無いので大変です。
熊野本宮大社に近づくにつれてどんどん文明の香りがしてきます。
鉄塔に
家や橋
閉ざされた山から徐々に人の世界に戻っていく気持ちです。
ハロー舗装路。
すぐ山道に戻されます。
本宮……
本宮……!!!
12:40 第4靡『吹越山』
第4靡『吹越山』通過。
デカい鳥居がもう見えているんです!
ゴールを視認すると一気に疲れが来ますね。マラソンもゴール前が一番疲れます。終れる喜びに体が怠けだすんですよね。百里を行く者は九十を半ばとす。気を引き締め直します。
この奥駈さいごのピーク七越峯を越えに行きましょう。
広場で迷って
この道を見つけるのに手間取りました。広場の奥が登山道だと思わなかったので舗装路を下りかけましたよ。
13:55 七越峯
木道を上がると七越峯。
もう秋?
七越峯を下ります。標識が大峯奥駈道ではなく熊野古道に変わりました。もう他の熊野古道と合流するところまできたのですね。長らく歩いてきた奥駈ももうすぐ終わりかと思うと感慨深いです。
もう舗装路でもなんでも歩きますよ。
あとわずか2km弱ですから!
熊野川の河原が見えました!
山を抜けたという実感が湧きますね。川なんていつぶりでしょうか( ´艸`)
14:40 熊野川渡渉
橋を渡って対岸に行くこともできますがーー
ここまで来たら川も自らの足で渡りましょう!(੭ु *`∀´* )੭ु
そのためのサンダルです。余計な荷物でしたがついに使い所がやってきました。
渡渉前に熊野川で顔を洗いましたが気持ち良すぎる。゚(゚^ω^゚)゚。
体が清められていきます。
では準備が整ったら渡渉開始。
カメラ、財布、シュラフ全て持っているので転けたら終わりです。
キャッキャ!!!
水温がちょうどいいですね。川遊びしたいくらい。
上陸成功。
なんてデカイ河原でしょうか。サンダルで歩くのは大変です。
見える、見えるぞ鳥居……!
15:10 全熊野古道の終着点『大斎原』
大斎原(おおゆのはら)に到着!
熊野本宮大社はかつてはここにあったのです。
1889年8月に発生した大水害によって本宮大社は呑み込まれ、社殿の多くが流出したため、水害を免れた4社を現在の熊野本宮大社がある場所に遷座されました。
ここは熊野に至るすべての熊野古道の終着点でもあります。
山の中からもはっきり確認できた大斎原の大鳥居は迫力満点です。
もはや人が沢山いる事に感動します。人里に降りてこられた……。
大斎原の鳥居の高さは約34mもあります。
え、彌彦神社より大きくないですか?
それもそのはずで大斎原の大鳥居は日本一大きい鳥居でした。マジかよ。
彌彦神社は3位です(꒪꒳꒪;)
完了!大峯奥駈道!
15:30 熊野本宮大社
大斎原の鳥居から歩いて10分。とうとうーー
到着!!!
熊野本宮大社!!!
5泊6日の山行、とうとう歩き通すことができました!
吉野から熊野まで100km弱の道をいくつもの山を越え進み、累積標高は9820m。これだけハードな登山は初めての事です。
「本当に歩けるのだろうか……」
そんな風に思いながら入山したことを今でも覚えています。実際大変でしたし、もう下山したいと思ったのも一度や二度ではありませんでした。しかし大変だからこそ修行なんですよね。靡を通るたびに過去の修行者たちに思いを馳せ、「私も!」と踏ん張りました。楽しいだけではない、しかし嬉しさもあったこの6日間の事は忘れないでしょう。
ありがとう大峯奥駈道!( ⑉¯ ꇴ ¯⑉ )
売店でアイスとジュースを購入。縦走のあとの御褒美です。甘味が体に染みますね。生き返るとはこのこと。
おやつを食べてリフレッシュしたら熊野本宮大社へ参拝に行きましょう。
緊張の糸が切れたせいかこれだけの階段がとても大変に感じます。本当に
全部で158段あるんですって。゚(゚^ω^゚)゚。
熊野は古代から霊験あらたかな霊地として信仰されてきました。日本書記では、イザナミは熊野灘の波音が聞こえる花の窟(三重県熊野市)に葬られたといわれています。
やがて熊野は修行者たちのメッカとなり、数多の霊験譚を生み出していくことになるのです。そうして醸成された熊野信仰は今日まで続き、私も今回こうして奥駈道を歩く運びになりました。
手水舎チェック!
珍しいですね、手水舎に八咫烏。
熊野では八咫烏は神の使者と言われています。一般的には不吉の鳥とされるカラスですが、方角を知るので未知の地へ行く際の案内や、遠い土地への使者の役割を持つ鳥ともされています。神武東征の際、熊野の山奥で迷った天皇を八咫烏が導いたという話もあります。
いつもの茅の輪をくぐり本殿へ参拝。
神門内の写真はブログに載せられないので残念です。
社殿の配置はこの手拭いのイラスト通り。
主祭神の家津美御子大神(スサノオノミコト)にお参りをしてきました。
神社を出る頃はもう17時過ぎ。鳥居が締められていましたね。
奈良に戻るバスは明日なので今日は野宿です。奥駈が終わっても野宿ですか。まだまだ山の中にいる感覚になります( ⁎ᵕᴗᵕ⁎ )
なんかハクビシンかタヌキかアライグマかイタチ?みたいな動物がいるので警戒しましょう。
食事を済ませたらバス停のベンチで就寝です( ⁎ᵕᴗᵕ⁎ )
ここまで読んでくださってありがとうございます。
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