年越しを日本の最北端で行う「年越し宗谷岬」をゴールに設定して始めた冬季北海道の自転車縦断。前回の記事で年越し宗谷岬ために必要な装備についてまとめましたが、今回はこの挑戦の自体の総括したいと思います。
トータルの費用がいくらか?どんなルートを通ったか?冬の北海道のリスクと対策は?
年越し宗谷岬に興味のある方々の疑問に少しでも答えられたら幸いです。
はじめに
旅のまとめ記事を書くのは日本一周を終えて以来です。そちらの記事は2年に及んだ旅が終わった高揚感もあって、大変でしたがワクワクしながら書いたのを覚えています。
さて今回は年越し宗谷岬、もとい冬季北海道の自転車縦断についてのまとめ記事になるのですが
正直、億劫
どういうスタンスで書いていいか非常に迷うからです。日本一周は3シーズンの自転車旅だったので特に何も意識せず、あった出来事をシンプルにまとめていっただけなのですが、今回は冬。しかも試される大地こと北海道です。厳しい環境であることは言わずもがな。また危険ゆえに自転車での移動が推奨されないフィールドです。
そのような状況で今回のチャレンジを達成できたのは、手前味噌になりますが十分な準備、旅の経験、適切な判断があったおかげであることは間違いありません
が!
それ以上に現地のドライバーの安全意識の高さあってのことだと感じております。冬の北海道で怖いのは寒さよりも交通事故。凍結路を走るうえで事故を起こさない工夫は当然凝らしましたが、交通安全とは自分一人の努力で成せることではなく……。私が走ることで他のドライバーにその努力を強いてしまったこともまた間違いありません。
旅のレポートをする以上は楽しくエンタメチックに書きたいのがブロガーの性ですが楽しい面だけヘラヘラ書くのも憚られる今回の旅。年越し宗谷岬が簡単なものだと誤解されるような記事にしてしては将来的に不幸をおっかぶる人が出る恐れがあります。という事でここは注意喚起もかねてシリアスめに書こうかとも思ったのですが……
それもねぇ……
序盤からクドクドやかましい文を読ませてしまって申し訳ありませんが、チャレンジが危険になるほどその体験記の発信には(いろんな意味から)注意を払わなくてはいけないので私の胸の内を明かす保険かけまくりパートにもう少々お付き合いください。
シリアスに書くことについてですがあまりにも「過酷すぎる冒険だったぜ!」みたいに描写するのも恥ずかしいのです。こんな旅をしていると、自分の上位互換みたいな人ばかり目に入りがちで、実際に旅先ではそういう方々お会いする機会も相当ありますからね。
自転車旅では日本一周どころか世界を旅している方がごまんといますし、山に関して言えば百名山どころか200、300名山まで終わって「次は本場のアルプスかな!」なんていう方がゴロゴロ。今回の年越し宗谷岬も私と同じルートを半分の時間で走破する方から歩きで行く方までいます。
別にこれらをコンプレックスに思っているわけではなく「クソッ、俺もいつかは……!」くらいの気持ちではいるのですが、事実としてこういう”異常者(敬意)”しかいない冒険界隈では末席も末席の私が、たった一度の年越し宗谷岬で「冬の北海道はこんなに厳しいんだぜ」などと訳知り顔で語るのは超恥ずかしいわけです。最初に見たカラスが白かったから「カラスは白いんだぜ」と喧伝してまわる気恥ずかしさ。それゆえの葛藤、億劫さなのですが……
恥ずかしさよりも安全第一だよね
人命には代えられません。年越し宗谷岬を「おっ、簡単そうだな」と思われるより「やっぱり危ないんだな」と思ってもらった方がはるかに良いです。その上で「やってみたいかも」と思う方が十分な準備と安全意識をもって挑戦するのは自己責任ですし誰にも止められません。まあいけるやろのノリで参加するよりははるかに健全ですし。
ということで今回のまとめ記事は「大変だったこと」「危険だったこと」を中心に書いていきます。S級冒険者からしたら大げさに表現しているように見えるかもしれませんがまあそこは駆け出しが健気にやってるなと温かい目で見てやってください。白いカラスの話も、それはそれで面白いでしょう?( ⁎ᵕᴗᵕ⁎ )
【費用】装備代ふくめて総額いくらかかる?
予防線も十分張ったところでまずはお金の話から行きましょうか。年越し宗谷岬にかかった費用は総額――
70万円
高っか!!!
装備が50万円。旅費が20万円です。装備の詳細はこちら
あくまで私と完全に同じ装備・シチュエーションで旅をすればですけどね。私は宮崎在住なので飛行機・電車代だけで往復10万円しましたし。旅費が一日平均5000円ほどで半月ほど旅したのでトータル約10万円です。
本州住ならフェリー1本で行ける可能性が高いので移動費で二桁万円は超えないと思いますし、本当に費用は人によって上下します。
しかしどれだけ節約を重ねても30~40万円の出費は免れないのではないでしょうか。仮にもう一度私が年越し宗谷岬に参加するのだとしても新しく揃えたい装備が10万円分以上ありますもんね。初参加の方であればなおさらです。
私も含めて一般人の感覚からすれば一度の遠征でそれだけのお金をポンと出すのは容易ではありません。これだけの出費をしてでもやりたいか、まずお金の面で覚悟が問われます。金策のためにも早めの決断も迫られることでしょう。早めにやることを決めておけば貯金もできますし、フリマアプリなどで中古品を吟味する余裕も生まれるので決断は早いに越したことはありません。
【ルート】冬季北海道の自転車縦断ルート
飛行機での自転車輪行をしたので北海道に降り立ったのは千歳でしたが、今回は年越し宗谷岬かつ冬季北海道の自転車縦断をしたかったので一度苫小牧まで下っています。
そこから苫小牧→札幌→旭川→稚内と北上していったのが今回の旅のルートになります。稚内市に入るまでは11日の時間を要しました。天候不順での停滞が1日なので実際に行動したのは10日間ですね。
その10日間も毎日同じ距離進んだのではなく、100km以上進んだ日もあればわずか10km程の日もありました。天候によって進める距離が大きく変わります。
年越し宗谷岬”だけ”を行うのであれば旅のハードルをいくらか下げることも可能です。金銭的にも難易度的にも。わざわざ苫小牧から自走で来る必要はありませんからね。
最短だと稚内空港まで輪行しての往復40km。稚内駅からでも往復60kmです。宗谷岬でテント泊するのであれば減らせる装備はあまりありませんがそれでも旅のハードルは大きく下げられるでしょう。
私と同じように苫小牧からスタートし内陸を北上してきたチャリダーは滝川市あたりで頻回側の留萌に出るか、引き続き内陸の旭川に進むかで迷うこと事になると思います。留萌から稚内の道は北海道屈指のツーリングコースであるオロロンライン。旅人を魅了してやまない道ですが
それは冬以外の話
オロロンライン含め、日本海側ルートは爆風が吹きがち。降雪なくとも積もった雪が風で巻き和えられて地吹雪になるのでチャリダーにとっては大きな脅威です。このルートの厳しさは聞いていたので引き続き内陸ルートを進みました。
万一、自転車の故障などで走行不能のトラブルに見舞われた時も、内陸の線路沿いに進んでいけば最寄駅から電車で安全地帯まで戻れますしね。
冬の北海道ツーリングのリスクと対策
冬に北海道ツーリングというのはロマンに溢れますが、それよりも危険の方がはるかに多いのは当然のこと。リスクに対する備えを怠れば楽しい思い出どころではなくなります。
低温による凍傷や低体温症
まず思いつくのがシンプルに低温。適切な防寒着の選択と体温を維持するための行動が必要になります。
温かく、かつ汗をかかない服装
状況に応じて脱ぎ着できる重ね着(レイヤリング)が必須。温かいアウター一着あれば十分、ではありません。自転車での移動は運動なので不要な厚着は汗をかいてしまいます。具体的な服装については装備の記事にて。
体温を維持するための行動
極寒の中、体温を維持するには多くのエネルギーを要します。食料補給はこまめに、かつ風の当たらない、できれば暖かいところでとりましょう。コンビニが一番ですね。屋内で休憩できなければ体が温まっている内に補給を済まして行動再開しましょう。
また運動時には暖かくなるといってもそれはほとんど体幹部分のみ。末端、とくに両手は常にハンドルを握っていることからも血行が悪くなりやすく冷えがちです。人差し指と親指の間が圧迫される関係かその二本の指の感覚が良くなくなりやすかったです。手の防寒は厳重することに加えてよく動かすように。いろいろな握り方ができるドロップハンドルの自転車が冬季ツーリングには適しているでしょう。
当然ですが素肌を晒すのは厳禁です。-10℃も下回ると素手は一瞬で痛みを感じるほどに冷えます。そして冷えた後に手袋をしても体温が戻ることはありません。脇に手を挟んで温めてから手袋をするなど手間が増えます。
路面凍結による転倒リスク
冬の雪国、路面の状態はよくありません。一口に凍結路と言っても様々な種類があります。スパイクタイヤの使用は大前提として、それでも油断できない凍結路の数々。どれもみんな違ってみんな嫌。
新雪
新雪はうっすら路面を覆っている程度であれば問題ないのですが10cmもつもれば砂の上を走るかのような抵抗でとても漕いでいられません。登坂であれば押し歩きは免れませんね。
圧雪路・アイスバーン
踏み固められた圧雪路と完全に凍ったアイスバーンはスパイクタイヤが最も走りやすい道ですがそれもフラットに固まってくれていればの話。トラックや除雪車など大型車の轍が残ったまま固まると途端に脅威となります。
フラットなアイスバーンが延々と続く道であれば無雪期と同じだけのスピードで巡航できました(~25km/h)。そんなにコンディションがいい道もそうそうないので基本はそこそこの速さでの巡航となりますけどね。15km/h以下でないと滑った時に対応できませんから。ダウンヒルなんかは10km/h以下で下っていました。
ブラインドコーナーや中央分離帯などは車が来ない内に一気に通り過ぎないといけないのでそういうシチュエーションでは激漕ぎの必要にかられました
シャーベット
シャーベット状の雪は踏んだらスリップ必至の冬のまきびし。低速走行でもハンドルをとられるので厄介なことこの上ありません。自転車の敵。
吹雪やホワイトアウトによる視界不良
吹雪はとても自転車が走れる環境ではありません。天気予報を見て前日の内から停滞の判断をするべき天候です。
ホワイトアウトは地面と空の境界が消えますよ(。◔‸◔。) 視覚情報が遮られるため、移動が非常に危険です。自分の視界不良よりも車から自分が見えなくなることが大きなリスク。自転車を走らせること自体は可能ですが交通事故確率爆上げです。
吹雪もホワイトアウトも停滞が望ましい天候ですが行動中にこれらに見舞われた場合、すぐさま行動終了できないのであれば歩道または路肩を歩いて進むしかありません。自分の存在を伝えるテールライトは必須装備です。
自転車の故障
自転車は時として故障するもの。パンクやチェーンの不具合など、それ自体は特に珍しくもないトラブルですが冬の北海道では致命傷になりかねません。
薄手の手袋で作業できるだけの気温であればまだ良いですが、厚手の手袋が脱げない気温だとパンク修理ですら超ハードモード。新品のチューブがあったとしてもご免被りたい。天候や気温によって復旧の難易度が大きく変わってくるのが難しいところです。故障が発生した場合はまず、落ち着いて作業できる場所へ向かいましょう。
今回は幸い走行不能になる様な故障は発生しませんでしたが、もしそうなった場合は最寄り駅まで歩くつもりでいました。もともと雪山装備できていますし、雪崩もルートを見失うこともない平地を歩くくらいは大した苦労ではないと考えていたので。面倒ではありますけどね(。◔‸◔。)
日の入りが早く、日没までに目的地に到着できない
年末の北海道は日の入りが早く16時過ぎには薄暗くなります。夜になると当然見通しも悪く、気温も冷え込むのでリスクしかありません。15時までに目的地に到着できるように行動しましょう。
日の出も遅く明るくなってくるのが7時過ぎからなのですが逆に行動開始時間として早朝は悪くないと感じました。日の出前の方が交通量も少なく、たまに通る車もライトをつけているので反射板が100%効力を発揮して自転車がよく目立つからです。気温の低さだけは自分の体調との相談ですね。
交通事故
これが最も恐ろしいもの。ホワイトアウトの項でも触れましたが冬の北海道を走る自転車は視覚的にも見えづらいのに加えて、「意識的」にも見えづらい存在です。この時期に自転車が走っているとは当然思いませんから。
動物の飛び出しも珍しくない道民のドライバーは平均以上に「かもしれない運転」を行っている印象ですが、それにばかり期待していると防げる事故も防げません。視界不良時は行動しない。テールライトや反射板で目立つ。路肩によって追い越してもらう。できる限りの対策を常に打つ必要があります。
私も全てのシーンで完全にこれらを行えたかというとYESとは言えませんけどね。
【野宿】冬の北海道での野宿について
環境は当然過酷
冬の北海道ですから野宿も楽なものではありません。寒さという脅威に関しては体が温まっている行動時よりも厳しくなります。
基本的にテントを張ってからやることは、食事と翌日分のお湯を作っておくことと寝るだけです。余暇の時間を楽しんだりとかはマジでありません。食事にしても料理をする余裕はないのでお湯を注ぐだけでできるインスタント食品を啜るのみです。私はそれすら億劫だったのでコンビニなどで先に夕食を済ませてからテントを張っていました。
野宿する場所を見つけるのは簡単
逆にテント場を見つけるのは非常に簡単でした。ともすれば無雪期よりも容易なくらい。
野宿のキモは人の少ない場所、もしくは時間帯に行うことですが冬の北海道は人の少ない場所が多く、人の少ない時間帯もかなり長いんですよね。ひとえに冬という季節のおかげです。
野宿の王道は公園ですがこの時期の北海道の公園は雪に埋もれているところがほとんど。つまりほぼ人が入らないエリアと化しているわけです。
自前のスノーショベルで雪をかき分けて一度入ってしまえばほぼプライベートエリアと化します。どうせテントを張るためにはショベルで雪を整地する必要があるので入り口作るくらいついでの仕事です。
加えて日照時間の短さ。16時には薄暗くなる北海道ではかなり早い段階から野宿することができます。人目をはばかる野宿では人通りが少なくなる時間まで幕営を控えるのが旅人の常ですが、冬の北海道の日没は16時半ごろ。明かりがなくなった後に雪に埋もれた公園にわざわざ訪れる人もいません。これが夏であれば夜も公園に来る人なんて当たり前に存在するのでテントを張るのは22時以降もザラです。
野宿場所が見つけやすい、かつ早く休めるという点で野宿は冬が有利です。
逆に無雪期には大変お世話になった道の駅が、逆に冬では泊まりにくい場所になっていました。道の駅は冬でもドライバーの休憩スポットとして機能しているので除雪がしっかりしてあるんですよね。除雪されたエリアは人や車が通る場所なのでテントが張れたとしてもかなり人目に付きます。
冬季は使われていないバス停なんかも雪に埋もれているので掘り返して掃除をすれば一夜を明かすには十分なシェルターになります。
雪かきをする覚悟を持っていれば野宿場所を探すのはかなり容易です。雪かきの機会が多いのでショベルは柄の長いものがおすすめですね。コンパクトさや軽量化に力を入れたものは高級かつ短くなりがち。腰を入れて作業しにくいです。
睡眠時の心得
寝る時に注意しないといけないことは「シュラフの外にあるものは全て凍り付いてしまう」という事。凍ったら困るものは全て懐に入れた状態で寝ましょう。例えばバラクラバや靴下、スマホ。私はさらにガス缶も懐に入れていました。温めたガス缶は翌朝火の付きが良いですからね。
就寝時の服の中はパンパンのカンガルー状態です。
撤収について
冬のテント泊は撤収スピードが命。寝起きは一番体の冷えるタイミングなのでモタモタしていられません。
一度北海道で広げたテントは凍ってしまってもう完全に乾くことが無いので綺麗にパッキングしようとは考えなくてOKです。私は厚手のゴミ袋を用意してそこに軽く畳んだテントをぶち込んでパニアバッグの底に押し込んでいました。
常に氷点下の北海道ではこの凍ったテントが悪さをすることは無いのですが一応テントが入っているパニアバッグには濡れてもいい装備だけを突っ込んでいました。
寝起きは寒すぎて全然体が動かないのでバーナー焚いてテント内を温めるということをしていたのですが、ポールに雪が付着している時にこれをやると雪が解けて再凍結しポールが分解できなくなります。その時はハンドパワー(物理)で温めて溶かすという工程が必要になりますがかなり苦痛であることはここに記しておきます。
テント内で火を使うのは一酸化炭素中毒や火災の恐れがあるので注意してください。みんな自己責任でやっています
可能なら宿がいい(当たり前)
これだけ話して元も子もないことを言ってしまいますが予算が許すのであれば宿に泊まることをおススメします。設営・撤収の時間をカットできるので行動時間を長くとることができますからね。北海道はどこも暖房ガンガンなので濡れたシュラフなども宿に泊れば乾かすことができてお得です。
まあほとんどの方は節約のために野宿を選ぶことになるでしょうが、その場合でも宿に近いところで野宿することをおススメします。翌日吹雪で停滞という状態になった時に逃げ込めるようにです。一晩ならともかく一日テントに籠りっぱなしはかなり過酷だと思うので。
最悪、テントの中で停滞というケースも想定して食料は一泊分余分に持っておきましょう。生死を分けます。
早めに稚内についてしまったら?
大晦日に宗谷岬に到着するというよりは、12月30日までに稚内市に到着するというプランで行動すると思いますが、順調に進めば早めに到着する方がほとんどでしょう。その場合、市内で数日滞在することになりますからおすすめの宿を書いておきます。
ゲストハウス「モシリパ」
神宿。計4泊しました。宿泊した時の記録はこちらから。
ずっと共有スペースで年越し宗谷岬にやってきた旅人とダベっていました。また来たい。2024年の年末シーズンは3100円で利用させてもらいました。
予約は公式サイトからどうぞ。
ゲストハウス「みどり湯」
日本最北の銭湯併設のゲストハウス「みどり湯」。こちらも計4泊させてもらいました。熱々の銭湯が魅力的。中に居酒屋もあって宴に困ることはありません。記録はこちら。
何日稚内で過ごしているんだよ
クリスマス・イブに到着してしまったので一週間ほど稚内で過ごしていました( ⑉¯ ꇴ ¯⑉ )
防波堤ドームでの野宿
旅人であれば一目で良い寝床だと判断するであろう防波堤ドームですが、テント禁止の表示がありました。ただ今年も12月30日にはテントを張っている方がチラホラいたようです。追い出されたという話は聞かないのでお目こぼしがあったのかもしれませんが、それをアテにするわけにはいかないので「へえ、そういう状態なんだ」とだけ認識して頂ければ。
大晦日の様子
7時半ごろにみどり湯を出発。
日本最北のマクドナルドで朝食を済ませてから宗谷岬に向かいます。
最後の補給ポイントであるセイコーマート「とみいそ店」で食料を購入。物資調達はここで完璧に済ませておきましょう。ちなみに翌日の元旦はこちらお休みでした。
10時ごろに宗谷岬へ到着。テント場はかなり賑わっていましたが雪かきをすれば、もしくは風の強いところでも良ければまだまだテントを張るスペースはありましたね。午後になると少々手狭なので午前着が理想でしょう。
テント場を確保したら散策するなり宴をするなり各々好きに過ごします。
大晦日の宗谷岬にはキッチンカーが来ており食事がとれます。自販機もあるので温かい飲み物にも困りませんね。売り切れなければ。
20時前には有志の方々による炊き出しがありコーンスープorお汁粉が頂けました。
年越しの瞬間はカウントダウンと共に花火が上がり新年の訪れを告げます。
その後、宗谷岬に集まった方々全員集合して写真撮影。撮り終わったらテントに戻って就寝です。
- セイコーマート「とみいそ店」が最後の補給ポイント
- 午前中には宗谷岬に到着していた方が良い
- キッチンカーの出店あり
元旦の様子
結局3時間しか寝られなかった元旦。午前4時半から恒例の干支キーホルダー(先着1000名)を受け取るため行列に並びました。
2時間の列待ち中に花火の打ち上げや市長の新年挨拶があり
なんとかキーホルダーを受け取ることができました。
初日の出は見られませんでしたね。残念。
宗谷から出たらまたマクドナルドで食事です。
冬季は保護シーツに覆われているドナルドも元旦は顔を出してくれます。
その後は再びモシリパへ帰還。
モシリパから徒歩15分のヤムワッカナイ温泉「港の湯」で初湯を浴びた後
モシリパで年越し宗谷岬勢と新年会です。モシリパに戻ったのはこの新年会のためと、もう使わない荷物を宅急便で送り返すためです。翌日に列車に乗って新千歳空港に戻るのですが荷物が多いと骨なので元旦の内に荷物を軽くしておきたかったんですよね。ありがたいのがモシリパは宅急便の受付もやってくださっている事。年越し宗谷が終わった後はモシリパで態勢を整え直すことをおススメします。
- 干支キーホルダーは先着1000名
- セイコーマート「とみいそ店」はお休み
- ドナルド御開帳
- モシリパは宅急便の受付あり
【帰路】稚内から新千歳空港への行き方
翌1月2日、6時36分発の特急列車で新千歳空港へ出発。自転車は袋に入れて輪行です。
旭川、札幌で乗り換えて
13時には新千歳空港に到着しました。
翌3日に宮崎空港到着。これにて年越し宗谷岬すべての行程完了です(੭ु *`∀´* )੭ु
【まとめ】これから年越し宗谷を目指す人へ
きつい環境に身を置いている時間の方が長かったはずですが、思いだされるのは楽しかったことばかりです。厳しい挑戦を乗り越えた後に感じる達成感は何物にも代えられません。
一方でそれは(色んな意味で)冒険家特有の思考。「わざわざ危険なことをやる異常者」という目線を向けられることもあるでしょう。
ただそれすらも自覚した上で「やりたい」と思う方がいるのであれば私個人としては仲間が増えたようでうれしい気持ちです。準備だけは怠らないように。マジで。
未来の旅人を応援しています。
たった一回しか冬の北海道を体験していないのに先輩風ビュービューな記事を書いてしまったね
まあそういうコンセプトで行くと最初に断りましたからね。これが誰かにポジティブな影響を与えられたなら良し、ということで( •̀ᴗ•́ )
一日ごとの旅の記録はこちらからどうぞ
~⑱まで続きます
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